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受け入れてはいけない親の依存8パターン

受け入れてはいけない親の依存8パターン

From:親子関係カウンセラー 川島崇照

 

 

心に問題を抱える親はストレスの処理を自分よりも権力の弱い人に依存しています。

その多くは、子どもである「あなた」です。

親は、怒りや悲しみなどのさまざまな感情をあなたで解消しようとして依存するのです。

 

親の依存には必ずパターンがあります。

親の言動はあなたの年齢によって変化していきますが、やっていることは昔とあまり変わらないことが多いでしょう。

注意深く観察していくとこのパターンが見えてきます。

 

依存の8パターン

パターンにもいろいろな種類があります。

あなたが親から受けている依存はどのようなものがあるでしょうか?

 

1.あなたに暴力を振るう

親はストレスの解消をあなたでしているのかもしれません。ストレスの処理はその本人の責任において行われるべきなのに、身近にいる人のせいにして傷つけます。

気が短く、衝動的で、物事を冷静に考えるということができない人たちです。

 

2.あなたの容姿、顔立ちをバカにする

親は自分の容姿にコンプレックスを持っていて、あなたをさげすんで自分よりも下を作ることでストレスを解消しようとしているかもしれません。

老いていく母親と日々女性らしくなっていく娘の関係によく見られます。

親自身、自分の容姿に自信がありません。だから他人を見下して自分が上がった気になりたい人たちです。

 

3.あなたを脅す

親はあなたを脅してコントロールすることで、家庭内の主従関係を保とうとしているかもしれません。

もしかしたら親自身、子ども時代に脅されて育ったのかもしれません。そして、今でも脅さなければ人は動かないと思いこんでいるのかもしれません。

自分の思いどおりにするために脅すことに罪悪感も無く、それが親として当然であるかのように思っている人たちです。

 

4.あなたの考え、価値観、存在を否定する

親はあなたを否定して非力にしておくことでいつまでも支配できる存在にしようとしているかもしれません。

こういった人たちも子ども時代にたくさんの否定を受けながら育った経歴を持っていることが多く見受けられます。

失敗を恐れ、他者からの否定や批判を避けたがります。明るい未来を予測することができません。

いつでも悪い結果ばかりを予測してしまうので、何でもかんでも否定的な物言いをする人たちです。

 

5.考え・価値観を押し付ける

親はあなたが独自の考えや価値観を持つことを恐れているかもしれません。

反抗しないようにするために自分の考えを押し付けて、いつでも制限しようとします。

子どもが自分のそばから巣立たないようにしていることも多く見受けられます。

一件子ども思いのように見えるかもしれませんが、その実、いつまでも子離れできない依存的な人たちです。

 

6.あなたに責任を押し付ける

親は自分の人生がうまくいかなかったことから逃避しようとしてあなたに責任を押し付けているかもしれません。

自分の人生を切り開いていこうとする発想に乏しく、いつでも他人に責任をなすりつけています。

努力しません。向上心がありません。他人の嫌味や悪口が目立ちます。

ほんのさっきまでニコニコと話していた相手でも、別れて数秒後には陰口を言っていたなんてエピソードがたくさんあります。

 

7.比較・差別する

親は従順なメンバーを優遇し、逆らうメンバーを冷遇することで、解消できない自分の劣等感を隠そうとしているかもしれません。

自分にとって都合の良い子をかわいがって献身的にサポートします。

その反面、自分にとって価値の低い子を見下してストレスを発散しようとします。

劣等感のかたまりです。『良い子と悪い子』という序列を家庭のなかにつくろうとします。

そうやって、過去に自分が不遇にされたことで抱え込んだストレスを今親になって自分の子どもにしているのかもしれません。

いつも自分と誰かを見比べて落ち込みます。そのストレスを自分よりも立場の弱い子どもに押し付ける人たちです。

 

8.過大な期待で子どもを押しつぶす

親も子ども時代に与えられた親からの期待に応えられなかったストレスを持っていて、そして今あなたを代理に解消しようとしているかもしれません。

完璧主義な親も多く、何をどんなに頑張ってもその努力を認めてくれません。

そんな親からでも愛情がほしいのであなたも一生懸命に努力したでしょう。

でも、やってもやってもほめられず、あなたも完璧主義になっているかもしれません。

子どもに期待し、超えられないハードルを与え、いつまでも壁のように立ちはだかります。

心のなかは満たされず空虚感でいっぱいになっている人たちです。

 

※上記の8パターンの解説は親が依存してくる代表的な理由です。おおよその傾向であり、あなたの親の心理背景を決定づけるものではありませんのでご了承ください。

 

これらの依存行為には、必ずと言っていいほど「親の願望と恐れ」が隠されています。

親はあなたでストレス発散するのと同時に、あなたを利用することで自分を保とうとして依存するのです。

 

依存のパターンを知り、依存を予測する

あなたは親に恐怖心を感じているかもしれません。

罪悪感を感じるかもしれません。

親に対して「怖い」「悲しい」という感情があれば、依存を断ち切れないかもしれません。

 

あなたが親の依存から脱出していくために、まず知らなければならないことがあります。

それは自分と親の間にどのような依存のパターンがあるかということです。

 

パターンを知ることができれば、親の次の依存を予測できるようになります。

予測することができれば、あなたは親に翻弄されることも少なくなり、冷静さを保ちながら対応していけるようになるでしょう。

 

パターンを知って、パターンを変える

パターンを知ったら、今度はパターンを変えることにもチャレンジしていきましょう。

親子関係の「苦しい」を変えていくためには、今までとまったく逆の考え方が必要です。

 

我慢して何も言わなかったり、言い訳して自分をごまかしたり、悪くないのに謝ったりすれば、親は「自分は正しいことをしている」と思いを強くするでしょう。

この考え方が習慣づけば、『親は正しく、子はまちがっている』と思い込みをどんどん強めていきます。

これまでのパターンとはまったく逆の《新しいパターン》をつくることが大切です。

 

新しいパターンをつくる

×怖いから我慢する

我慢せず、自分思ったとおりに行動する

 

×不安だから言い訳する

自分の価値観と親の価値観は違うと考えて、

本当の気持ちをはっきりと主張する

 

×悲しいから謝る

自分の責任かどうかを冷静に見極め、

自分が悪いことをしていないとわかったら

謝ることはせず毅然とした態度を取る

 

新しいパターンを作って、使い続けましょう。

そして、親に「子どもには依存できない」と学習させることで、あなたと親の関係は変化していきます。

あなたが依存を受け入れない自分になるということです。

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