[相談事例]わたしはアダルトチルドレンかもしれません。

2015年9月10日

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FROM:親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)

※これは公開可能な事例です。個人が特定されないように多少内容を改変しています。

 

“アダルトチルドレンを克服したい”と思うあなたに、30代女性の解決事例

 

当時の年齢で三十代も中盤にさしかかった彼女は「対人関係が苦手」という理由で相談に来られました。

「いろいろ調べました。わたしはアダルトチルドレンかもしれません」ともおっしゃっていました。

 

そういう彼女に私が「どのようなことに不具合を感じていますか?」と質問すると、、、

仕事場などで会話の輪に入れない / 男の人を信じられない / 自分をダメな人間だと思ってしまう / なにをやっても失敗する気がする / 失敗が怖くて責任のある仕事から逃げてしまう / 自分を醜いと感じてしまい人から距離をとってしまう

彼女は仕事場での人間関係、男性との関係に問題を抱え、これまで誰にも相談できずに「自分の性格が悪いんだ」「なんでこんな性格で生まれてきたんだろう」とずっと一人で悩んできたそうです。

 

過去の親子関係は?

 

子ども時代の親子関係を聞いていくと、彼女は重い口を開いてくれました。
苦しみの背景には、精神的暴力をおこなう父親と娘をいけにえにささげる母親の存在が見えてきたのです。

父親はいつも怒りを爆発させている人でした。
家ではいつも不機嫌で、すぐカッとなり怒鳴り声があげていました。

前ぶれもなく怒り出し、何がきっかけになっているかはわかりませんでした。
怒り出せば、汚い言葉でののしるのは当たり前。
暴力を振るわれることもありました。

最初は母に対して怒りをぶつけていましたが、そのうち、母親も耐えられなくなり、娘のせいにしだしました。

 

それが小学校のころです。

母親は父親の怒りの火の粉が自分に降りかからないように、「あの子が悪いから」といつも言っていました。
そうやって私をいけにえにしようとするのです。

そうやって、父親のののしりは母親から私へと移っていきました。

10歳前後の女の子が毎夜のごとく怒号と罵倒にさらされていたのです。
人間としての感性、価値観の土台を作り上げるたいせつな時代に、
家の中で怒りの標的にされた彼女は明らかに被害者でした。

父親からは「おまえは何をやってもダメだ」「おまえはブスだ」と言われ続けてきました。
ただただ怖いだけの人でした。

母親からは、親らしいことをしてもらった記憶がないと言います。
存在はしているが、同居人のような感覚だったそうです。

 

いわゆる「親不在」です。
子どもを守る役目である「親」がこの家にはいなかったのです。

毎日がサバイバルでした。さからったら生きていけません。
ですから、親からの言葉や行為を受け入れるしか生きる道がなかったのです。

 

人生への影響

 

彼女は成人してからも対人関係で多くの不具合を抱えていました。
「自信」が持てず、何が起きても「自分のせいだ」「自分が悪いのではないか?」と自罰的な感情を感じてしまいます。

そのことが理由で他者との距離感がうまくつかめず、人と関わることが恐怖になっていました。

 

また、恋愛でも大きな問題を抱えていました。
彼女は父親からの「おまえはブスだ」の言葉を受け入れてしまい、「自分はブスだ」と思い込んでいたのです。

わたしは初めてこの方とお会いしたとき、
「おキレイな方なのにどうしてこんなにも自分のことを醜いと感じるのだろう」と思いました。

実際、誰が見ても美人の部類に入ると思います。

しかし、彼女は自分の容姿に自信がありません。
それが原因で、男性と深い仲になっていくことに抵抗を感じていました。

 

「言い寄ってくる男性は、皆私のことをダマそうとしているのではないか?」とさえ感じてしまうのです。

 

アダルトチルドレンからどうやって回復していく?

 

彼女が自分でも言うとおり、まさしくアダルトチルドレンでした。

[ステップ1]
過去に親から受けた行為と自分への影響を知るメンタルトレーニング

まずは過去に親からされてきたことを一つ一つ検証することから始めました。
「親がしたこと→自分が受けた影響」というふうに自分のなかにある不具合の原因を探していったのです。

多くの方がそうであるように、彼女も親が間違ったことをしていたことに気づいていませんでした。

 

[ステップ2]
本来の自分の感覚・思考を取り戻すメンタルトレーニング

つぎに、幼少期の自分を苦痛から助け出していくためのトレーニングをおこないました。
過去の心傷つけられた記憶を思い出し、親から小さい頃の自分を守るイメージトレーニングです。

●心傷ついている自分を慰めて安心させる
●自分が理想の親として小さい自分に対して愛のある声をかける
●親に対して当時の小さい自分が言えなかった本当の気持ちを代弁する

これらのことをして、徐々に自立心を育てていきました。

 

[ステップ3]
思った通りに行動していける自分になるためのメンタルトレーニング

最後に、現在の自分を生きやすくするためのトレーニングをおこないました。
自分と相手に対するネガティブな思い込みを探し出し、それらをひとつひとつ解消していきます。

そうすると、「言い寄ってくる男の人は私をダマそうとしている」や「私が話すと白けるから会話の中に入っていけない」と信じていたことが思い込みだったということがわかり、手放せるようになりました。

 

その後はコミュニケーションのトレーニングも徐々に増やしていきながら、より良い対人関係をつくれるようにしていきます。
そして、、、

6ヶ月を過ぎた頃に、彼女は「親と離れて暮らす」「自分の人生を生きる」と自分の意思として決断できるまでに心を成長させることができたのです。

 

彼女の現在は?

 

現在は自立して生活しています。

これまで恐怖で支配された人生から、
自分のための人生へと変えることができました。

人の輪のなかに入ることも徐々に抵抗を少なくし、
今では無理なく会話ができるまでになっています。

「誰でも間違うことはある」「失敗するから人は成長するんだ」と
考えられるようになった彼女は、仕事が楽しくなってきたとさえ言っていました。

 

P.S.

 

事例を見ると「まだまだ自分はましだ」と思うかもしれません。
しかし、そこで本当の問題を見誤らないでください。

あなたも十分苦しんでいるはずです。

彼女のように「ダメな自分を変えたい」と思うことから始めてもいいですし、
「自分の人生をいきたい」という希望を持ってもいいです。
自分の気持ちを受け入れることからははじめてみませんか?
そのときから人生は変わりはじめます。

 


Posted by おとなの親子関係相談所 at 18:37 / ご相談事例

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