そもそも、毒親とは

2015年9月27日

10秒でわかる、毒親チェックリスト

親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)

 

 

『毒親』を知る

『毒親』とは、身体的や精神的などによるアビューズ(虐待)の行為で子どもの心に傷をおわせる親のことをさします。

家庭の中に主従関係をつくりたがり、自分の思ったとおりに子どもをコントロールしようとする特徴があります。

直接的に心を傷つける毒親もいますが、なかには間接的にわかりづらい虐待で子どもを支配する毒親のパターンもあります。

まさに子どもにとって『毒』になっていたということです。

 

ニュース番組で虐待の報道を見ることが多くなりました。

医師が子どもの体にアザがあるのを不審に思い、通報して事件になったり、使われていないアパートの一室から子どもの亡骸(なきがら)が見つかったり。

どれをとっても残酷な仕打ちを受けた悲惨なニュースばかりです。

 

実は、このような報道が「虐待」の偏ったイメージを植え付けてしまいます。

日本では「虐待」を殴ったり、叩いたり、または食事を与えなかったりすることだと思われがちです。

しかし、それはほんの一部のことであり、それをばかりと思うのは全くの間違いです。

 

虐待を構成するものには下記のものがあります。

身体的虐待 20%

精神的虐待 70%

性的虐待 3%

ネグレクト(育児放棄)7%

(※%の数字はおおよその構成比)

 

ニュース番組で見るのは、全体のうち20%程度の身体的虐待と7%のネグレクトのうち、悲惨な事件につながったごく一部だけなのではないでしょうか。

数字を見てわかるように大多数を占めるのは「精神的虐待」です。

精神的虐待とは、脅す、ののしる、無視するなどなど、心に傷をつける行為です。

 

心の傷は目に見えないので確認することが非常に難しいのです。

また、傷を受けた本人も自分が虐待されたとはなかなか気づけません。

自己評価が低くなり、自分を罰するように責めたり、無力感を感じるようになってしまい、

段々と感覚も鈍ってくるので、何が正しくて何が間違っているかに気づけなくなってしまいます。

こういったことから、毎日のように否定され、ののしられ、気分次第で怒りをぶつけられるなど、大多数を占める精神的虐待の存在はなかなか明るみにならないのです。

 

毒親の影響は自然に回復していかない

毒親から受けたさまざまな影響は自然には回復していかないと言われています。

加害者である親と暮らしている時間が長い分だけに重大化しやすく、被害者である子どもが成長し大人になっても癒やされぬ心の傷を抱えながら苦しんでいる方は多くいらっしゃいます。

さまざまな不具合を引き起こしてしまうこともあるでしょう。

対人恐怖や極度のあがり、重いうつ状態というのはよく見られるものです。

 

日本では、「親は子どもを愛しているものだ」「子どもは親を敬うべきだ」という言葉が信じられています。

親の教えを良く聞き、素直なのが良い子どもであるとまだまだ信じられています。

しかし、こういった考え方が虐待を「しつけ」や「教育」だと勘違いさせるのです。

そして、親が言う「お前のためにしてやってる」という言葉に縛り付けられてしまいます。

虐待をしている親もそれを受けている子どもにも自覚が無いことが多いので、心の傷はどんどん深くなっていく傾向にあります。

 

認定することが大事!

まずは自分が「被害者」であることを認定することが大切です。

「私の親は毒親なのだ」と。

そして「私は毒親から大きな影響を受けた」と。

 

親の不健全さと自分への影響を認定してください。

支配からの脱出は認定することからはじまります。

 

「私の親は毒親なの?」チェックリスト

ここに書いてあることにあなたの親の言動が当てはまったら、あなたの親は〈毒親〉である可能性が高いことを示唆しています。

親子関係に問題があった家庭で育った方たちは、大人になっても生き苦しさを感じてしまいます。

あなたが長いあいだ感じてきた生きづらさは、過去に毒親から受けた影響が原因だったかもしれないということです。

※上のほうが直接的アビューズ(虐待)です。そして、徐々に間接的アビューズになるように配置されています。

 

暴力を振るう親

  • 殴る、蹴る、頭をげんこつ打ちする、平手打ちをする、髪を掴む、胸ぐらを掴むなど暴力を振るう親だった
  • 竹刀、物差し、ベルトなど、物をつかって体罰をする親だった
  • ドアを思い切りしめたり、廊下をドスドス歩いて大きな物音で恐怖を感じさせる親だった
  • 子どものおもちゃなど、大切にしている物を壊す親だった
  • 暴れて家や家具などを破壊する親だった
  • 動物/ペットを傷つける親だった
  • その他、体への直接的暴力を振るったり、暴力を連想させるような間接的暴力を振るう親だった

 

怒りを爆発させる親だった

  • ふとしたキッカケで怒りを爆発させていた
  • 感情的に大きな声を出して怒鳴りちらしていた
  • その他、非常に感情的になって怒りを爆発させる親だった。

 

子どもの姿、顔立ちをバカにする親

  • 「おまえはブスだ」「スタイルが悪い」「太ってる」などのように容姿、顔立ちをバカにする親だった
  • 「おまえは太っているから嫌われるんだ」など、容姿に結びつけて心を傷つけることを言う親だった
  • 「おまえは怠けているから太るんだ」など、真実ではないことと結びつけて心を傷つける親だった
  • その他、容姿をバカにする親だった

 

子どもを脅す親

  • 「あの学校に入らなければ学費は出してやらない」「そんなことしたら家から出て行ってもらう」「言うことをきかないとご飯を食べさせない」など、親が設定した目標を達成できないと生活の安全を脅かすようなことを言う親だった(または実行した)
  • 「学校に行かせないからな」「友達と遊ばせないからな」など、親の言うとおりにしないと人間関係を制限するようなことを言う親だった(または実行した)
  • その他、自分の思い通りにしようと脅す親だった

 

否定する親(考え、価値観、存在、性別を否定)

  • 「産むんじゃなかった」「お前は拾われた子だった」「おまえは私に似てない」など、いらない子というメッセージを言う親だった(冗談だったとしても)
  • 「死ね」「バカヤロー」など、汚い言葉を使う親だった
  • 「子どものくせに」「お前に何を言っても無駄だ」「お前には関係無い」など、子どもを下に見るようなことを言う親だった
  • 「お前は何をやらせてもダメだ」「お前なんかにできるわけがない」など、子どもの考えや行動を否定するようなことを言う親だった
  • 「おまえは人と違う」「おまえは考え方がおかしい」「おまえは常識がない」など、子どものことをおかしいと言う親だった
  • 「男(女)の子のほうが良かった」と性を否定する親だった
  • 「そんなこと言う(する)のはうちの子じゃない」と行って罪悪感を植え付ける親だった
  • その他、子どもの考え、価値観、存在を否定する親だった

 

性的に心を傷つける親

  • 体を性的目的で触る親だった
  • 性行為を強要する親だった
  • ジロジロと体を見る親だった
  • 卑猥(ひわい)な写真や雑誌を見せつける親だった
  • 性器を見せつける親だった
  • 売春を強要する親だった
  • 虐待被害を打ち明けても助けてくれない親だった
  • その他、性的な行為で子どもを傷つける親だった

 

考え・価値観を押し付ける親

  • 「子どもは親の言う通りにしていればいいんだ」と言う親だった
  • あきらかに間違っていたとしても謝らない親だった
  • 子どもの気持ちを聞かず、勝手に決める親だった
  • 「親をなんだと思っているんだ」「お前は親不孝者だ」など、従わない子どもが悪いと言う親だった
  • その他、子どもに考え、価値観を押し付ける親だった

 

子どもに責任を押し付ける親

  • 「おまえのために離婚しないんだ」と言う親だった
  • 「おまえがいるから離婚できないんだ」と言う親だった
  • 「おまえと話していると具合が悪くなる」など、親の健康を子どものせいにするようなことを言う親だった
  • 「お前のせいで家にお金がない」「お前のせいで生活が苦しい」「お前には金がかかった
  • 「お前には苦労させられた」「育ててやってるんだ」など、子どもに負い目を感じさせることを言う親だった
  • 「死んでやる」「もう生きていけない」など、親の生死を子どものせいにするようなことを言う親だった
  • 「おまえのせいで私たちの人生はダメになった」と言う親だった
  • その他、自分の責任を押し付ける親だった

 

比較・差別する親

  • 「お姉ちゃんはできて何であなたはできないの」「お兄ちゃんは手がかからなかったのに」など、兄弟姉妹で比べる親だった
  • 「あそこの◯◯君はあの学校に入った」「となりの◯◯ちゃんは結婚できたのに」など、他人と比べる親だった
  • 他の兄弟姉妹にはよく買って与えるのに、自分のことは放っておく親だった
  • 他の兄弟姉妹には良い物を与え、自分には粗末なものを与える親だった
  • 家の中で起こることを自分のせいにする親だった
  • 「お姉(兄)ちゃんなんだから我慢しなさい」と言う親だった
  • きょうだい喧嘩をするといつも全部自分のせいにする親だった
  • その他、家族内、周囲との間で差別する親だった

 

過大な期待で子どもを押しつぶす親

  • 少しのミスも許さない完璧主義な親だった
  • 子どもの失敗ばかりを責める親だった
  • 努力を認めない親だった
  • 能力以上のことを期待する親だった
  • その他、いつも期待を押し付けてプレッシャーを感じさせる親だった

 

愛情が感じられない親

  • 子どもの価値観を受け入れない親だった
  • 子どもが困っているときに助けてくれない親だった
  • 仕事などで忙しくいつも家にいない親だった
  • 家族に病気がちのメンバーおり、親はいつも看病で忙しかった、または家にいなかった
  • 親自身が病気がちで入院していていつも家にいなかった
  • 両親が離婚した
  • 親が自殺した
  • 親が失踪したり、家出があったりした
  • その他、愛情を感じさせてくれる親ではなかったり、愛情を感じることのできない家庭環境があった

 

いつも争っている親

  • いつもケンカをしている親だった
  • 親と祖父母がいつもケンカしているなど、いつも争っている家族だった
  • 家族間で仲が悪く家庭内がいつも緊張していた
  • 父が母に暴力を振るっていた(またはその逆)
  • 夫婦間で無視や言葉を交わさないなどの冷たい争いがある親だった
  • その他、いつも争いの絶えない親だった

 

ステータスばかりを気にする親

  • 偏差値の高い学校、名が知れている会社に入らなければ許さない親だった
  • 学歴や職業で人を判断する親だった
  • 子どもの結婚相手の学歴、家柄を非常に気にする親だった
  • 「みっともないからやめてくれ」「誰かに知れたらはずかしい」と言って子どもの行動を制限する親だった
  • 収入に見合わない買い物をする親だった
  • 家の外では仲の良い家族を演じる親だった
  • 家の外では物分かりのいい親を演じる親だった
  • その他、見た目や世間体ばかりを気にする親だった

 

気分次第で考えや言うことをコロコロと変える親

  • いつも言っていることとやっていることが違う親だった
  • 良いと言っていたことがあるときは悪いと言う親だった
  • やっても否定するし、やらなくても否定する親だった
  • 言う通りにやったのに結果に不満があると否定する親だった
  • その他、いつもコロコロと意見を変えていた

 

「親」としての機能を果たしていない親

  • 家事、育児、家計を支えるなど、「親」としての義務を放棄する親だった
  • 子どもにいつも愚痴を聞かせている親だった
  • 子どもといつも競争している親だった
  • 子どものようにわがままな親だった
  • 自分のことはいつも棚に上げる親だった
  • その他、「親」としての機能を果たしていない親だった

 

過保護/溺愛する親

  • お金や物など、言えばいつでも与えてくれる親だった
  • 子どもに失敗させまいといつでも手や口を出す親だった
  • 子どものために事前に先回りしてお膳立てしようとする親だった
  • 自分の子供の過ちを他の子のせいにする親だった
  • 子どもが間違っていても無条件に許す親だった
  • その他、子どもの自主性、自立性を奪う親だった

 

通常の生活(子どもにとって安全、安心な生活)を送ることが困難なほどにのめり込んでいる親

  • アルコールにのめり込んでいる親だった
  • ギャンブルにのめり込んでいる親だった
  • 薬物(覚せい剤、脱法ハーブ、処方薬等)にのめり込んでいる親だった
  • セックスにのめり込んでいる親だった
  • 仕事にのめり込んでいる親だった
  • 異性にのめり込んでいる親だった
  • その他、親があるものにのめり込んでおり、通常の生活を送ることが難しかった

 


Posted by おとなの親子関係相談所 at 18:27 / コラム

つらい親子関係・対人関係の問題のお悩み相談