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コラム

母に過干渉されないために、そろそろ本気ではじめる『最初の一歩』

母に過干渉されないために、そろそろ本気ではじめる『最初の一歩』

親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)

 

 

過干渉とは?

「過干渉」とは、ことあるごとに子どもに関わろうとし、
子どもの気持ちを尊重せず、あらゆることをコントロールしようとすることです。

過干渉な母親は、あなたのことを何でも把握していないと気が済みません。
あなたを自分のそばにずっと置いておきたいという気持ちを持っていたりもします。
なので、行動を制限したりすることもあるでしょう。

あなたが大人になっても、昔からの関わりを変わらず続けようとするのも過干渉な母親の特徴です。
遊ぶ相手、恋愛、就職、結婚など、さまざまなことで人生をコントロールしようとします。
恋愛相手、結婚相手、働いている会社までも否定し、「あんなのとは別れろ!」「そんな会社は辞めろ!」と言ってコントロールしてきた実例もありました。

母親から離れようとすれば、罪悪感や恐怖心であなたの心をコントロールしてくるかもしれません。

・親を捨てるのか?
・親不孝者!
・自分だけ幸せになるのか?
・おまえはきっと不幸になる
・おまえのことをこんなにも考えているのに
・自分勝手!

こんなふうに言われると、罪の意識、恐い気持ちを感じ、また過干渉を受け入れてしまう人は多いものです。

 

なぜ、母は過干渉になるのか?

過干渉な母親の特徴は、、、

無趣味で友達が少なく、行動範囲がせまい、考え方が極端、被害妄想、、、なんていうタイプが多いです。

自分の人生を楽しむということがとても下手で、
自分にエネルギーを注ぐことができず、
そのぶんがあなたに関わることで、自分の存在を証明しようとしたり、
つらい感情の穴埋めをしようとしています。

そんな母が過干渉になってしまう心理背景を3つにまとめてみました。

 

「あの子は私の生きがいだ」と思い込んで過干渉になる

あなたを「持ち物」「ブランド」「作品」のように考えているタイプの親です。
行く学校、付き合う友達、着る服、行く所、、、等々
なんでも親の価値観に合わせたいと感じています。
そうでないと価値が損なわれたような気がしてしまうからです。

●何してたの?
●誰と一緒にいたの?
●どこ行くの?

と、いつでもあなたのことを知ろうとして根ほり葉ほりと質問してくるでしょう。
メールや電話も頻繁に送ってきて、「いまどこ?」「何時に帰ってくる?」と行動を把握したがります。

 

「あの子には私が必要だ」と思い込んで過干渉になる

あなたのことを「幼い・力がない」「失敗させてはいけない」と思っているタイプの親です。
あなたの力を信じることができず、いつも手や口を出してしまいます。
まるで幼い子どもを見るような感覚で、いつまでもあなたをひとりの大人として認めてくれません。

●あなたにはまだ無理
●あなたにできるわけがない
●あなたはこうするべき
●こっちのほうがいいに決まっている

このように言って、いつでもあなたを一人前としてあつかってくれません。
そして親自身が安心を得ようとして価値観を押し付けてきます。

 

「私にはあの子が必要だ」と思い込んで過干渉になる

あなたのことを「世話役」「頼れる人」「理解してくれる人」と思っているタイプの親です。
親自身が自立できていないタイプが多く、誰かに依存したいという心理があります。
父親(夫)との関係がうまくいっていない場合も多く、つらい気持ちを支えてもらいたいと感じて過干渉になるケースもたくさんあります。

●いつもあなたに父親(夫)や他人の愚痴を言ってくる
●「帰って来い」「顔を見せろ」と頻繁に連絡が来る
●「私は被害者」をアピールしてくる

このような言動であなたに世話役をさせようとするでしょう。
もし断れば激しく怒ったり、悲しんだりもします。そんな母の姿を見て、あなたは恐怖心と罪悪感を感じ、我慢して受け入れてしまっているかもしれません。

 

過干渉な親にはどのような対応から始められるか?

 

今回紹介したタイプの親は、どれも「あなたを必要だ」と感じています。
あなたのためになっていると思い込んでいますし、子どもも関わりを受け入れていると思い込んでいます。

このように思い込んで過干渉になっている親にははっきりと意思を示していかなくてはなりません。
そうしなければ、思い込みはどんどん強まっていきます。

意思を示していくにははっきりと気持ちを伝えることですが、
もしあなたが母親に対して恐怖心や罪悪感を抱いているなら、それは少しハードルの高いことかもしれません。

そんなときは、、、
ルールを決めて「あなたの過干渉は受け入れません」という態度を見せていきます。

たとえば、電話をむやみにかけてきて、どこにいるのか?誰といるのか?と四六時中聞いていくるようであれば、すぐに反応せず、あとで「電話に気づかなかった」「仕事で忙しかったから返信できなかった」などと言って間を置いてみるのもいいでしょう。

最初はこれで十分です。
あなたは親に反応せず、衝動的な行動を取らなかったのですからね。
これでもすごい進歩ですよ!

〈電話にすぐ出る〉があたり前になっていると、〈次も電話にすぐ出るだろう〉と母は思ってしまいます。この思い込みを徐々に崩していけばいいのです。

こうやって、いつでもルール無用に過干渉になる母とあなたの関係を変えていきましょう。


留守電に否定や罵倒の言葉が残っていたなんてこともあるかもしれません。
でも罪悪感は感じなくてもよいです。

こういった言葉の数々は、”あなたをコントロールするための方法”であることが多く、恐怖心から受け入れてしまえば、親は”「強く言えば言うことを聞くんだ」”と学習し、更に過干渉を強めます。


最初は小さく、簡単なことから始めてみましょう。
その小さい歩みを続けていけば、いつか大きな前進になります。

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