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ご相談事例 親がヒステリックで困る

[相談事例]ヒステリックな母と心地よい距離感をとれますか?

ヒステリックな母と心地よい距離感をとれますか?

母が結婚の話をすると「裏切られた」と言って怒ったり泣いたりを繰り返します。

女性の相談

はじめまして、Yと申します。
母親との関係で悩んでいます。
 

私は婚約をしている男性がいるのですが、
母はその人のことを毛嫌いしています。
 

「性格が悪くて、あなたを利用している」とか、
「あの人と結婚するとぜんぶ奪われる」とか、
彼のことを勝手に決めつけて
ヒステリックに否定してくるんです。
 

私は彼が母の思うような人ではないことを
何度も説明してきました。
だけども、一切聞く耳を持ってくれません。
 

それよりも、
「親を捨てて出ていくのね、
こんなに苦労して育ててきたのに
裏切られた」と泣くのです。
 

怒って怒鳴ったり、泣いたりと、
感情の浮き沈みがとても激しいです。
 

私はそんな母の姿を見ていると
恐怖心と罪悪感でつらくなってしまいます。
 

母は昔からそうでした。
私が男性とお付き合いをするたびに
母はいつも泣いて裏切られた
と言います。
 

私はこの先どうしていったら
いいのでしょうか?
 

このままでは、
ずっと結婚できないまま
母に縛られて生きていかなければなりません。
 

こんな母と心地よい距離感で
付き合っていくことは
できるのでしょうか?
 

もし、無理そうなら
母親と疎遠になってでも
結婚する覚悟はあります。
 

でも、私も自分の考えに
自信があるわけではありません。
 

そこで、川島さんのことを知りました。
一度、彼と一緒にご相談に伺いたいとも考えています。
 

もしよろしければ、
母にどんな問題があるのか、
それとも私の考え方が間違っているのか、
それだけでも教えてもらえたら嬉しいです。
 

よろしくお願いいたします。
 
 

こんにちは、川島崇照です。

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こんにちは、
親子関係カウンセラーの川島です。
 

拝見いたしました。
 

ヒステリックな母親との距離感で
悩んでいるのですね。
 

ヒステリックな人って
感情の浮き沈みが激しいですよね。
 

怒ったり、落胆したりを
繰り返します。
 

ヒステリックな人は
被害者意識が強いという
特徴があります。
 

Yさんの母親はいかがですか?
 

被害者意識が強い人と
交流するということは、
まるで地雷原のなかを
あてもなく歩くようなものです。
 

いつ、どんな理由で
怒り出すのかわからないので
生きた心地がしません。
 

だからいつでも顔色を
伺わなければなりません。
 

「今日は怒っていないだろうか」
「これを言ったら怒り出さないだろうか」
と親の心の中を探りながら
ハラハラドキドキしている人は
多いんですよ。
 

Yさんもこれまでお辛い思いを
たくさんしてきたこととお察しします。
 

よく打ち明けてくれましたね。
 

今日はヒステリックな親と
どのようにして付き合っていったら
いいかをアドバイスさせていただきます。
 
 

『心地よい距離感』はとれるのか?

実は『心地よい距離感』というのは
ヒステリックな親との関係性の中で
いちばん実現が難しいんです。
 

なぜなら、子どもが
心地よいと思える距離まで離れても
親が追いかけてくるからです。
 

まず、心地よい距離感というのは、
相手と対等な関係性の
なかでしかつくれません。
 

親があなたの気持ちや考えを
尊重してくれるとか、
Yさんの都合を考えてくれるとか、
 

逆に上下関係が強くて
いつでも親が都合を押し付けてきたり、
 

あなたがどう思うかなんてかまわずに
いつでもワガママに勝手なことばかり
言っていたり、
 

しかも、親の都合や考えが
受け入れられないと
「傷つけられた!」と感じて
怒ったり、泣いたり、、、
 

娘を傷つけているという意識も無く、
しかも、自分の考えが正しいと
思い込んでいる親。
 

都合よくいかないと
傷つけられたと
被害者意識を感じる親。
 

そんな親が
相手の気持ちに寄り添って
心地よい距離感を保ってくれる
という可能性は非常に低いということです。
 
 

ヒステリックな親の心理構造

ヒステリックな人というのは、
だいたいが感情的になりやすいです。
 

いわゆる、キレるという状態ですね。
 

キレちゃったら
もう収集つきません(泣)
 

人間はキレると
心に余裕が持てなくなって
考えることができなくなります。
 

自分のしたことが
相手にどういう影響を
及ぼすのか考えられなくなるんですね。
 

それに、自分が傷つけられたことを
アピールすることに必死になります。
 

そして、一生懸命に
あなたを責めはじめます。
 

理解させたいんです。
否定されたくないんです。
 

安心したいんです。
我慢したくないんです。
 

そういう、自己中心的に
短絡的な行動をする
精神的に未熟な心理構造なんです。
 
 

また、強い劣等感を
持っていることも多いですね。
 

こういう人は体裁や世間体を
気にしますよ。
 

例えば、結婚相手の
学歴や収入、家柄なんてのも
よく気にします。
 

自分に自信がないから、
目に見える華々しさばかりに
目が行っちゃうんですよ。
 

そして、満足する基準に達していない
人が結婚相手だとわかると
途端に否定しはじめるんです。
 

あなたの気持ちなんて
おかまいなしに。
 

だから、あなたがどんなに説明しても
母親が理解してくれなかったのは、
あなたの説明の仕方がまずかったのではなくて、
母親の心の問題だったということですね。
 

被害者意識や劣等感など、
たくさんのコンプレックスを
抱えているのが
ヒステリックな親の特徴です。
 
 

いただいたエピソードを見ていると
母親は依存型のヒステリックだと思われます。
 

依存型の人は、
いつまでも他者に依存しようとして
それを邪魔する人たちを排除しようとします。
 

ということは、
あなたの彼氏さんのことを
外敵のように見ているのかも
しれないということです。
 

Yさんに依存をしたくて、
でも外敵を大切な依存先を
奪い去ってしまいそうで怖い。
 

だから、一生懸命に
彼氏がいかに良くない人なのかを
あなたにわからせようとしているのでしょう。
 
 

上記の説明で、なぜ母が
過去の恋愛相手のことも
否定していたのか、
その理由がわかると思います。
 

母親はいろんなことを
言っていたと思いますが、
実は理由なんてどうでもよくって、
大切なのはあなたにいつまでも
依存できることだったのではないでしょうか。
 
 

ヒステリックな親との付き合い方

依存というのは、
依存する人と依存を受け入れる人の
ペアがあって成立します。
 

この先、あなたが自由な人生を
手に入れるために大切なことは、
Yさんが母親の依存の受け入れ先に
ならないことです。
 

なんでもそうですが、
母の人生は母のもので、
すべて母親自身に責任が生じます。
 

母親が自分で考えて、決めて、
それを行動に移して、
その結果が良くも悪くも
自分の責任として引き受ける
という自立した状態になっていかないと
どんどん不幸になっていきます。
 

あなたがどんなに親のために
何かをしたとしても、
親は「あなたは何にもしてくれない」
と言うでしょう。
 

依存している人というのは、
自分で問題を解決して乗り越えていく
という発想がありません。
 

それよりも、誰かに
解決してもらいたいと
思う人たちです。
 

娘が年頃になれば
結婚もして家族をつくるのに、
 

心細いとか、寂しいとか、
自分の気持ちを娘の押し付けて
解消しようとすることは依存です。
 

Yさんが母を悲しませたくないと
思うこともあるでしょう。
 

でも、それと依存を受け入れるのは
別の問題です。
 
 

あなたが依存を受け入れなければ、
母は自分の力で生きていかなければなりません。
 

それはとても自然なこと。
 

普通にどこにでもある
親子関係になるということです。
 

あなたが好きな人と結婚することを
母親に許可してもらう必要はありません。
 

親が否定するからと言って
細かく説明する必要もありません。
 

結婚相手の男性が悪い人ではないことを
証明する必要はありません。
 

それをしても結局、
母親は取って付けた理由で
否定してくるだけですから。
 
 

この先、母の人生と自分の人生を
分けて考えることが重要です。
 

母の人生を幸せにできるのは母だけです。
あなたの人生を幸せにしていくのはあなただけです。
 

誰も肩代わりできないんですね。
 
 

親がヒステリックになったときの
具体的な対処方法はさらにくわしく
ヒアリングする必要があります。
 

親がいつも言っている言葉や
いつもしている行動をお聞かせください。
 

親の心理背景がもっと詳しくわかれば、
この先どのようなことをしてくるのかを
予測することができます。
 

あとはそれに合わせて対策を
考えていきましょう。
 

もし、あなたが恐怖心や罪悪感で
迷って行動できなくなったら
すべてをサポートすることもでき。
 

親にどう言って断るのか、
どのように行動していくのか、
全部個別に私が考えてアドバイスします。
 

ひとりで悩まないでください。
つらいときは誰かに頼ってください。
 

それが自由な人生を手に入れるうえで
いちばんの近道ですからね。
 
 

自分の人生のために前進しましょう。
 

あなたの人生はあなたのものです。
いつだって好きな人と結婚することができます。
 

いつでも自由になれる。
 

あなたがそう決められた日から
母親との関係は変わっていきますから。
 

親子関係カウンセラー
川島崇照

おとなの親子関係相談所

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