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溺愛する親からの影響

溺愛する親からの影響

From:親子関係カウンセラー 川島崇照

 

 

溺愛されると自立心を損なう

親が子どもを支配しようとするとき、その方法は大きく2つのパターンに分けられます。

 

一つ目は、相手の価値観、考え方、行動を否定する方法です。

なかには人格までも否定する親もいます。

直接的に支配してきます。

 

二つ目は、相手に対してなんでも口を出したり、手を出したりして自立心を育てない親です。

いつまでも子離れできず、世話を焼きます。

先回りしてお膳立てをしたり、失敗しないように答えを与えてしまうようなこともあります。

間接的に支配してきます。

 

『溺愛』という言葉があります。

溺愛は二つ目の間接的支配のパターンに当てはまります。

溺愛は、愛情という名のもとにむやみに子どもを可愛がり、子どもの自立心を奪います。

『盲愛』とも呼ばれ、子どもが受け取れる愛ではなく、親が思う一方的な愛を押し付けている状態です。

『溺愛』は子どもの精神成長に悪影響を与えます。

 

息子が30歳を過ぎても下着を買ってくる母親

母親にしてみれば30歳になっても『子どもは子ども』という感覚なのでしょう。

あれもしてやらなければならない、これもしてやらなければならないと考えての行動のはずです。

要するに子離れできていないのです。

 

もしかすると親が子どもの人生に依存している状態かもしれません。

本来であれば子どもの問題は子ども自身が解決しなければならないことです。

それなのに親がいろいろと手を出してしまうのは子どもの問題を自分の問題のように考えているからです。

 

要するに一心同体の状態です。

子どもの問題は親の問題であるかのように感じて、失敗させまいとなんでも先回りしてしまいます。

そうすることで溺愛する母親は心の安定を図ろうとします。

 

溺愛は子どもの成長を奪う

溺愛は子どもの自立心を奪います。

子どもは自分で考え、行動することで自立心を育てていきます。

当然失敗もするでしょう。これも成長には必要なものです。

 

失敗経験を乗り越えた時の達成感が<自信>となります。

「自分はできる」「失敗してもまたチャレンジすれば良い」という感覚が自立心を育むのです。

『自分はやれている』という感覚がもととなり人は自分を愛せるようになっていくのです。

 

親がなんでも手を出されるということは、失敗経験、達成感を感じる機会を奪われるということです。

なんでも口を出されるということは、考える力、決断する力を奪われるということです。

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