COLUMN
コラム 親と良好な関係をつくるために
親との関係が苦しいのは「境界線」が引かれていないから|30代から気づく親子の真実

こんにちは、
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
親との関係で悩んでいる方の多くは、
自分でも気づかないうちに、
親の人生の一部を背負わされています。
それは「愛情」という名のもとで
巧妙に行われるため、
本人はそれが不自然なことだとは
思えません。
むしろ「これが普通だ」
「これが家族というものだ」と
信じ込んでいることさえあります。
でも、
信じてはいるけれど、
親との関係がうまくいかず、
苦しさが続いているというケースが
たくさん見られます。
こういった多くのケースでは
「境界線」が引けていません。
境界線が引けていないと、
どんなに努力しても、
どんなに優しく接しても、
親子関係は改善しません。
それどころか、
ますます悪化していきます。
今日お伝えするのは、
親子関係を根本から見直すための
最も重要な「境界線」という視点です。
「心の境界線」とは何か?
心の境界線とは、
「自分の責任」と
「他人の責任」を分ける線のことです。
もっと具体的に言えば、
「自分の人生」と
「親の人生」を区別する線です。
この境界線がしっかりと引かれてあれば
親がどんな感情を抱いていても、
それは親自身が扱うべき問題であり、
あなたが解決する必要はない
ということが明確になります。
反対に、境界線が引けていないと、
親の不安、怒り、寂しさ、
期待といったことのすべてが
「自分の問題」のように
感じられてしまいます。
親を不機嫌にさせてしまった
自分が悪いと思い込み、
強い恐怖心や罪悪感を抱えて
やらなくてもいいことをやり、
やりたいことを我慢してあきらめ、
不自由な人生を生きている人は
少なくありません。
親に対して境界線を引くことはは、
冷たさでも、拒絶でもありません。
むしろ、
健全な親子関係を築くために
絶対に必要なものです。
境界線があるからこそ、
親子がお互いに尊重し合い、
依存ではなく信頼で
つながることができます。
親との間に境界線が 引けていないと起こること
それでは、親との間に
境界線が引けていないときに
よく起こることを解説していきます。
あなたも自身の親子関係に
該当しているものがないかどうか
確認してみてください。
親がするはずのことを 押し付けられているのに気付けない
1.親の人生の選択を押し付けられる
親が言う「あなたのためを思って」という
言葉とともに、
進路、職業、結婚相手について
親の理想を押し付けられる。
そして、自分の本当の希望は
「わがまま」だと感じて諦めていた。
親は自分の人生で
成し遂げられなかったことや、
世間体を気にする気持ちを、
子どもを通じて実現しようとする。
それは親自身が向き合うべき課題を、
子どもに転嫁している状態。
けれども、
境界線が引けていない子どもは、
「親は私のために言ってくれている」
「だから私も親の言うとおりにしなければならない」
と思い込んでしまう。
2.親の感情の安定役を押し付けられる
親が不安や寂しさを感じると、
「あなたがいないと私はダメ」
と言われ、
自分の生活よりも親の機嫌を
優先していた。
本来、大人は自分の感情を
自分で扱う責任があるが、
しかし境界線が引けていないと、
親の感情を安定させることが
子どもである自分の役割だと思い込み、
親の気持ちに振り回され続ける。
そして、自分の人生よりも
親の精神状態を優先する日々が
当たり前になっていく。
どんなにつらくても
自分の本心は言えずに、
心に蓋をして役割を演じ続けてしまう。
3.きょうだいの面倒や家事を押し付けられる
「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから」
と言われ、
親の代わりに弟妹の世話や
家事全般を担当させられ、
自分の時間がなかった。
親には子どもを育て、
家庭を維持する責任があるのに、
それを子どもに委ねるのは、
親が果たすべき役割の放棄している状態。
しかし境界線が引けていないと、
子どもはそれが「自分の役割」だと思い込み、
断ることができなくなる。
親がするはずのことなのに 自分がやるべきことだと思って自己犠牲をしている
1.親の精神的な支えを引き受けている
親が愚痴を言ったり
落ち込んだりすると、
励ましたり話を聞いたりするのは
子どもである自分の義務だと思い、
自分の疲れを後回しにしていた。
親の精神的な安定は、
親自身が責任を持つべきことなのに、
境界線が引けていない子どもは
それが「自分の義務」のように感じ、
自分の心身を犠牲にしてしまう。
2.親の期待に応える責任を引き受けている
親を喜ばせたり、
親のプライドを満たしたりするのが
子どもである自分の義務だと思い込み、
自分の本当の気持ちよりも
「良い子」でいることを
優先していた。
親が自分の人生に満足するか、
プライドを保てるかどうかは、
親自身の問題なのに、
境界線が引けていない子どもは
「親の期待に応えること」を
人生の目的にしてしまう。
親が満足してくれたときは
まるで自分の幸せになれたように
感じてしまうのは
錯覚に飲み込まれているとき。
3.家族の平和を守る役割を引き受けている
両親の仲が悪いとき、
または親がストレスを
抱えているとき、
自分が上手く立ち回って
家族の雰囲気を良くしなければ
ならないと思い、
常に気を張っていた。
家族の平和を保つ責任は、
親にあるのに、
子どもである自分が
いつでも仲裁役となっていた。
毎日のように家庭の中で空気を読み、
調整し、緊張をほぐすことが
自分の使命だと思い込んでいる。
境界線を築いていくための トレーニング
いかがでしたでしょうか。
自分の親子関係に該当する例はあったでしょうか。
もし該当するパターンがあったのであれば、
これからできるだけ減らしていきたいですね。
ただし、
境界線を引くというのは、
頭で理解するだけでは足りません。
日常の中で、
何度も問いかけを重ねながら、
少しずつ感覚をつかんでいく
必要があります。
ここでは、境界線を引くための
具体的な5つの問いを紹介します。
1.誰の人生で起こっている ことか?
親が「寂しい」と言ったとき、
それは誰の人生で起こっている
感情でしょうか。
そう、それは親の人生です。
親が「老後が不安だ」と訴えたとき、
それは誰の人生の課題でしょうか。
これも、親の課題です。
問題は、
その問題の持ち主にしか
解決できません。
問題の持ち主ではない人が
どんなに頑張っても
解決していかないのです。
このように、
「これは誰の人生で起こっている
ことなのか?」と問いかけることで、
自分が背負うべきではないものを
明確にすることができます。
2.誰の気持ちや考えなのか?
「あなたは○○すべきだ」
という言葉を親から言われたとき、
それは誰の考えでしょうか。
そう、親の考えです。
「こんな生き方は恥ずかしい」
と親が言ったとき、
それは誰の価値観でしょうか。
そう、親の価値観です。
大切なことは、
親の気持ちや考えを、
自分のものだと思い込まないことです。
それだけで、
心がずいぶん軽くなるはずです。
3.誰が作り出している 課題なのか?
親が勝手に将来を心配して、
あなたに指示を出してくるとき、
その課題は誰が作り出している
ものでしょうか。
そう、親です。
親が「寂しいから連絡してほしい」
と言ってきたとき、
その課題を作り出しているのは
誰でしょうか。
そう、親です。
将来の不安は、
子どもに力があると思えず、
いつでも疑っている親が
抱えやすい感情です。
寂しさとは、
親が自分には力がないと決めていて、
なおかつ子どもに過大な期待を持っているときに
出てきやすい感情です。
課題を作り出した人が、
その課題に向き合う責任を持ちます。
あなたが親の課題を
引き受ける必要はありません。
4.誰が決めているのか?
親が「私たちの面倒は
あなたが見なければならない」
と言っているとき、
それは誰が決めたことでしょうか。
そう、それは親です。
「親を悲しませるあなたは間違っている」
と親が言っているとき
それは誰が決めたことでしょうか。
そう、それも親です。
親が決めたことは、
親の人生においては
正しいかもしれないけれど、
だからと言って、
あなたの人生でも正しいとは
限りません。
境界線を引くとは、
「誰が何を決めているのか」を
はっきりさせて、
自分の決断を優先していくという
ことでもあります。
5.誰の行動によって その結果が生じているのか?
親が孤独を感じているとしたら、
それは誰の行動の結果でしょうか。
そう、それは親自身の
人間関係の築き方の結果です。
親が経済的に困っているとしたら、
それは誰の行動の結果でしょうか。
そう、それは親自身の
お金の使い方や
働き方の結果です。
結果には必ず原因があります。
そしてその原因を作ったのが
親であるなら、
結果に向き合うのも親です。
まとめ
親子関係がうまくいかない理由は、
あなたが優しくないからでも、
努力が足りないからでもありません。
多くの場合、親と自分の間に
境界線が引けていないことが、
根本的な原因です。
境界線が引けていないと、
親の人生をあなたが背負い、
親の感情をあなたが処理し、
親の責任をあなたが果たそうと
してしまいます。
それでは、
どんなに頑張っても
苦しみは終わりません。
今日紹介した5つの問いかけを、
日常の中で使ってみてください。
最初は難しく感じるかもしれません。
けれども、何度も問いかけるうちに、
少しずつ「これは自分の問題ではない」
という感覚が育っていきます。
境界線を引くことは、
親を見捨てることではありません。
むしろ、親を一人の大人として
尊重することです。
そして同時に、
自分自身の人生を大切にする
ということです。
境界線を引くことで初めて、
本当の意味での親子関係が
始まります。
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