COLUMN
コラム
親の過干渉がひどくなる?! あなたの行動次第で親の過干渉が強くなる理由
親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)
過干渉な親は心が充(み)たされていない
まずは〈幸福〉とは何かというお話から、、、
〈幸福〉とは、人それぞれでなにを指すかは変わってくると思います。
でも多くの人に共通していることがあります。
それは、幸福を感じているときには〈充足感〉も一緒に感じているというところです。
充足感とは心が充(み)ち足りている状態のときに感じられる感覚です。
もし、親があなたに過干渉をしているとなると、親はこの充足感という感覚を感じることができずに〈幸福〉の反対の〈不幸〉を感じているかもしれません。
なぜなら、過干渉をしているといつまでたっても心が充たされないからです。
親は充たされないからストレスを感じてしまいます。
そして、そのストレスをそれを自分の力で解決するのではなく、あなたで解決しようとします。
だから、親は『幸せにしてほしいのにあなたがそうしてくれない』と落胆して腹が立ったり、悲しくなったりするのです。
過干渉な親は自分のことが心配でしょうがない、、、
●親があなたに干渉するのは親のさみしさを紛らわせようとしているからかもいしれません。
●あなたの恋愛にいつでも口出しするのは孤独感をに紛らせようとしているからかもしれません。
●結婚して数年たってもまだあなたのパートナーを否定するのは、大切な依存先である『あなた』を取り戻そうとしているからかもしれません。
親はあなたのことをいつでも心配しているかのように言うかもしれませんが、実は自分のことが心配でしょうがないのです。
そして、あなたをいつも手元に置いておいて、自分が心配しないでいい状態を作ろうとします。
口や手を出したり、あなたの気持ちを否定して自分の気持ちを押し付けたりします。
これは、孤独感や疎外感から感じる不安をあなたに過干渉にすることで感じないようにしているということです。
あなたの行動次第で親の過干渉が強まっていく理由
さみしい、悲しい、腹が立つ…などの感情の処理をいつもあなたに依存していても親の心の問題は解消されていきません。
解消されないばかりか、問題はもっと深刻になっていきます。
なぜなら、、、
あなたに過干渉にしていても真の原因が解消されていないからです。
●親の夫婦関係が冷めている →孤独感
●親はいつでも他人の愚痴や嫌味を言っている →劣等感
●親はいつでも誰かと争っている →蓄積したストレスで怒りをコントロールができない
心の問題は、持ち主が真剣に向き合わない限り改善していきません。
その心の問題から感じるストレスを他人にぶつけていても何の解消もしていかないのです。
感情の処理を子どもに頼ろうとするからまたおおきなストレスがたまります。
そんなとき、あなたは恐怖心や罪悪感を感じて渋々親の言う通りに動いてしまうこともあるでしょう。
そのときは親も一瞬だけは充たされるかもしれません。
だけど、、、
もっと大きな依存の気持ちが出てきます。
「もっとしてほしい」と以前よりも大きく期待を膨らませます。
あなたが親の求め通りに動くことがあたり前になっていれば、さらに大きな期待をかけて依存してくるということです。
結局、親はいつまでたっても充たされることはありません。
それどころか、過干渉はもっとヒドくなっていきます。
親の幸福は『親』がつくる
もし、親があなたに依存できなくなればどうなるでしょうか?
今まで依存先だったあなたがいなくなるということは、親は自分の感情の処理を自分でしなくてはならなくなるということです。
誰にも頼ることができなくて悩みます。悩んでつらくなるでしょう。
しかし、悩むから答えが見つかるんです。
親がみずから悩んで自分の心の問題を解決しなくてはなりません。
例えば、 、、
「つらい、つらい、つらい、誰か助けて(→そして、あなたに依存)」 が「しょうがないよね。こんなときもあるさ(→自己解決)」 となれば過干渉も止まるでしょう。
そして、上のような考え方ができたときに親は「充足感」が得られるはずです。
どんなことに対しても自分が楽になれる考え方ができるので、不安になることも少ないはずです。
親が考え方を変えるには少し時間がかかるかもしれません。
しかし、だからといってなにも手を打たないと状況はどんどん悪化していきます。
気づいた時があなたが親から離れる最善のタイミングとなります。
親の過干渉から脱出する最初の一歩
過干渉な親への対処方法の大原則は、「過干渉を受け入れていた今までのあなたが、過干渉を受け入れないあなたに変わる」ということです。
あなたが親の過干渉を受け入れない人になるということは、同時に親が誰にも依存せず自立した心の持ち主になれる第一歩でもあるということです。
まずあなたが親から自立できることは何かと考えてみてください。
あなたが自分の力でやっていけることは何ですか?
親が自分の力でやっていけることは何ですか?
親も子も心の自立を果たし、近づきすぎず、適度な距離を置いて生きていくことが大切です。
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