COLUMN
コラム
過干渉な親から離れる方法

FROM:親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)
このブログを読んでいるあなたは、自分の親が心に不健全さを持っている親だということがわかってきました。
そして、その親との関わりから、自分が大きな影響を受けていたということもわかってきました。
いろいろとわかってきた後は、どのようにして行動していくかが鍵になります。
不健全な親に対しては、キッパリと毅然とした態度で臨んでいくことがとても重要なのですが、なかにはそれでもおかまいなしに干渉してくる親もいます。
あなたが親に対して「もう支配されないぞ!」と考え冷静に対応したとしても、親はいつものように変わらず心を傷つけてくるものです。
そんなとき、どうやって自分を守っていくのか?
今回は、あなたのつらい気持ちを察することができず、自分の気持ちばかりを押し付けてくる「過干渉な親」に対して取れる対処方法をお伝えします。
「開示」という方法
このときに取れる方法の一つとして「開示する」というものがあります。
簡単にいえば「これまでに言えなかった本当の気持ちをはっきりと示す」です。
2.そのときに感じていた感情、今感じている本当の気持ち
3.これからのあなたの行動
このような流れで、過去の事実とともにこれまでに言えなかった本当の気持ちを親に開示するのです。
「開示」は親の思い込みにストップをかける
考えや価値観を押し付けてくる「過干渉な親」は、自分のしていることが正しいと思い込んでいます。
ですから、反省することもなくこれまであなたを傷つけてきました。
逆に言えば、これまでの人生のなかで反省する機会がなかったと考えることもできます。
そもそも、親は自分が間違っているという発想がなかったのでしょう。
それに、親の周りには誰もたしなめる人がいなかったのかもしれませんから気づけないのもなおさらです。
あなたが本当の気持ちを開示することは、親の思い込みにストップをかけることになります。
「自分の考えは正しい」と信じてやまない親に対して、「あなたのやっていたことは私の心を傷つける行為だった」と伝えるのです。
開示は、これまでの親子関係に何がしかの変化を与えるものとなるでしょう。
これまでに、開示したことで親との関わりに生じた変化は下のようなものでした。
「結婚相手が気に入らない」と言って、押しかけたり、待ち伏せしていた親に対して開示した。
→「子どもの頃からずっと支配されていた」「自分の意思で結婚を決めた」「自分は幸せだ」と開示したら親の行為は止まった。
家の格式ばかりを気にし、結婚を猛反対していた母親に開示したことで最終的には結婚を承諾された
→「母親の過干渉や完璧主義に苦しめられてきた」「自分は格式ではなく相手本人を愛している」ということを開示した。「自分のやっていることは息子のためになっている」と思い込んでいた母親は結婚の反対を取り下げた。
数十年間と親の言いなりになってきた自分が開示したことで家を出ることができた
→小さい頃から親の奴隷のように働いてきた女性は「家を支えるために働いてきたが、これからは自分のために生きる」と開示した。本当の気持ちを言えたことで勇気を得て自信をもって家を出ることができた。
開示することの効果
正直、開示するのは子どもにとってとても怖い作業です。
本当の気持ちを言ったら、親に何をされるかわかりません。
今までになくひどい言葉でまた傷つけられるかもしれません。
入念に心構えをしていても、親を目の前にすると考えていた10分の1も言えなかったということはよくあります。
開示には練習が必要です。
親を目の前にした時のセリフを口に出して繰り返し言ってみたり、
親の写真や似顔絵を目の前にして実際の開示の場面を想定してみたり、
このように、親に対処していくという作業をロールプレイングで練習していくことが大切です。
練習を重ね、慣れていくことが成功につながります。
それに、親の反応を予測し、「◯◯と言われたときは△△する」と自分の行動を最初に決めておくのがいいでしょう。
そうすることで、親に自分の気持ちをはっきり伝えていくための「勇気」をつくっていけるようになります。
また、開示できたとしても親が理解するとは限りません。
話してわかる親であれば、あなたもこんなには苦労しなかったでしょう。
しかし、理解しないからといって開示することは無駄なことではありません。
親は否定するかもしれませんが、あなたの言葉は確実に意識の中に残っているはずです。
これまで100%あなたのためにやってきていると思い込んでいた親の意識に打撃を与えた瞬間です。
そして何より素晴らしいことは、これまでに言えなかった本当の気持ちを勇気を振り絞って伝えたことです。
自分の気持ちを言えたことは、
支配から一歩抜け出たことにもなります。
あなたに芽生えた「勇気」が親からの過干渉という支配の構図を崩すのです。
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