COLUMN
コラム 親が結婚や恋愛を反対する
「結婚相手」を否定してくる親の心理とは?
こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
あなたは大切な人との結婚を考えているのに、
親が理解してくれず心を痛めていませんか?
「うちの親は何を言っても聞く耳を持たない」
「どれだけ説明しても相手の悪いところばかり見ようとする」
という悩みを抱えている方は少なくありません。
なぜ親はあなたの大切な人を
認めてくれないのでしょうか。
今回は、
結婚相手を否定してくる親の心理と、
その対処法について考えていきましょう。
親が情報不足で反対しているなら説明と説得でうまくいく
結婚相手を否定する親の中には、
単に情報が不足しているケースがあります。
「どんな人なのか分からないから不安」
という気持ちから反対している場合です。
このタイプの親には、
結婚相手について詳しく伝えることで、
理解を得られる可能性があります。
たとえば、
一緒に食事をする機会を設けたり、
結婚相手の仕事や人柄について
具体的に伝えたりすることで、
親の不安を和らげることができるでしょう。
しかし、ここで注意したいのは、
すべての親がこのタイプではないということです。
中には、どれだけ説明しても
受け入れてくれない親もいます。
そのような親の場合は、
別のアプローチが必要になります。
不安で反対する親は説明と説得をされるほど否定を強くする
「この人はとても優しくて、経済的にも安定していて…」
と説明すればするほど、
なぜか親の反対が強くなるケースがあります。
これは一見すると不可解に思えますが、
実はこのような親の場合、
表面的な理由とは別の心理が働いています。
説明や説得が通じない親の多くは、
子どもの結婚そのものに強い不安を抱えています。
そして、その不安は
説明や説得だけでは解消されないものなのです。
むしろ、
あなたが結婚相手をかばい、
守ろうとするほど、
親は「子どもを奪われる」という感覚が強くなり、
さらに反対が激しくなることがあります。
結婚を反対する親の不安
では、親はどのような不安から
子どもの結婚相手を否定するのでしょうか。
主に次の5つの心理が考えられます。
1.子どもの価値に傷がつきそうで不安(劣等感が強い親)
親が言う
「もっといい人がいるはず」
「あなたならもっと条件のいい人と結婚できる」
という言葉の裏には、
子どもを通して
自分の価値を確認したいという
親の心理があります。
劣等感が強い親は、
子どもの結婚相手の条件が
自分の期待に沿わないと、
自分自身の価値も下がるように感じてしまうのです。
劣等感と言っても
自信のない人ばかりではありません。
自分は成功者であると自信満々な人も
強い劣等感を感じていて、
その劣等感を打ち消そうとして
自信ある態度を装います。
だからこそ、
子どもの価値が下がると思うと
不安で仕方なくなり、
その不安を消したくて
子どもに過大な期待をして
高い理想を押し付けてしまいます。
そのため、
結婚相手が素晴らしい人であっても、
親の中の「理想の条件」に
合わなければ否定してしまいます。
よくあるのは、親が
結婚相手の学歴、職業、家柄などで
反対しているケースです。
2.結婚相手やその家族から下に見られそうで不安(劣等感が強い親)
劣等感の強い親の中には
ステータスの高い人との結婚を
反対する人たちもいます。
「もっと身の丈にあった人を選びなさい」
「家柄が釣り合わないからうまくいかない」
「あなたは相手に憧れているだけで本当に好きな相手ではないはず」
という親の発言には、
自分が子どもの結婚相手やその家族から見下されるのではないか
という不安が隠れています。
劣等感が強い親は、
相手の家族と自分たちを比較して、
自分たちが劣っていると感じると、
そのことを強く恐れます。
それが結婚反対という形で表れます。
3.結婚相手に子どもを奪われそうで不安(依存心が強い親)
「あなたは変わってしまった」
「親よりも相手を取るのか?」
「あなたは利用されている、だまされている」
と言う親は、
子どもへの依存心が強い傾向があります。
このタイプの親は、
子どもが自分から
離れていくことに対して
強い不安を感じています。
結婚は、
子どもが新しい家族を持つことを
意味するため、
「子どもを奪われる」という
感覚に苛まれるのです。
このタイプの親は、
誰を紹介しても反対しがちで、
「きっとこの人なら親も許してくれるはず」
と思って紹介したら、
今までと何も変わらず
また否定をされたという経験をしている人は多いはずです。
4.子どもから心や生活を支えてもらえなくなりそうで不安(依存心が強い親)
「結婚したら私たちのことはどうなるの?」
と心配する親は、精神的にも経済的にも
子どもに依存している可能性があります。
特に子どもが親の心の支えになっている場合、
結婚によってその支えを失うことへの恐れが
反対の形で表れることがあります。
また、老後の面倒を
見てもらえなくなるという不安も、
反対の理由になり得ます。
こういうタイプの親は、
子どもが自分のそばから離れていかないように
- 「県外出身の人はダメ」
- 「長男はダメ」
- 「転勤のある仕事をしている人はダメ」
と言いがちです。
また、安心したいという理由や
結婚をあきらめさせようという理由で
- 「結婚をするなら実家の近くに住め」
- 「結婚をしたいなら私たちと同居しろ」
- 「私たちの面倒を見るなら結婚を許してやる」
と条件を出してくることもあります。
5.親の私を大切にしてくれなさそうな結婚相手で不安(依存心が強い親)
「あの人は私のことを大切にしてくれない」
「礼儀がなってない」
「親を敬おうという姿勢が伝わってこない」
という批判の裏には、
結婚相手が親である自分を
大切にしてくれないのではないか
という不安があります。
依存心の強い親は、
子どもの結婚相手に対しても
「私を大切にしてくれる人であってほしい」
という期待を過剰に持ちます。
その期待が満たされないと感じると、
結婚相手を否定するようになるのです。
よくあるケースでは、
はじめて顔合わせをしたときの態度
挨拶をしたときの声や表情
手土産の豪華さや値段
などを見て親が結婚を反対していることです。
説明と説得をするほど否定が強くなる親はすでに「認めない」という結論を出している
ここまで見てきたように、
親が結婚相手を否定する背景には、
結婚相手がどんな人かわからない
という情報不足ではなく、
親が抱える心理的な問題によって
強い不安を生み出し
子どもの決断を尊重できない
という状態になっています。
そのため、
あなたがいくら真剣に説明しても説得しても、
親の心の奥にある不安は解消されません。
むしろ、
あなたが必死に説得すればするほど、
親は「子どもを奪われる」と不安を感じ、
さらに抵抗を強めることになります。
どんなに説明と説得をくり返しても
親が結婚相手を否定しているようなら、
それは親がすでに「認めない」という
結論を出している証拠かもしれません。
うまくいかない方法を変えなければならないとき
もし親の反対が激しく、
説明や説得が全く効果がないと感じるなら、
アプローチを変えることを考えてみましょう。
まず大切なのは、
親の不安を理解することです。
親の発言や行動の背景にある感情に注目してみましょう。
そのうえで、親の不安に寄り添いながらも、
自分の人生の選択については
自分で責任を持つ姿勢を示すことが大切です。
場合によっては、
一時的に距離を置くことも
必要かもしれません。
親との関係を大切にしながらも、
自分の人生の主人公は自分であることを忘れないでください。
結婚はあなたと結婚相手の二人の問題であると同時に、
家族との関係性も問われる大きな人生の節目です。
親の反対に心が折れそうになるときは、
恐怖心や罪悪感を強く感じてしまうときかもしれません。
そんなときは専門家に相談することも一つの選択肢です。
専門家からサポートを受けながら、
結婚を反対されたときの
適切な考え方や気持ちの持ち方を学び実践していくことで、
自分の決断に自信を持てるようになり
親と対話していくこともできるようになるでしょう。
結婚はあなたが幸せになるための作業です。
親を満足させるために行うことではありませんね。
あなたの幸せな結婚への道が開かれることを願っています。
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