TOP > コラム > 自分が毒親にならないために > 世代連鎖を断ち切る!毒親からの脱却法3ステップ-子どもを傷つけない親になるための実践ガイド-

コラム 自分が毒親にならないために

世代連鎖を断ち切る!毒親からの脱却法3ステップ-子どもを傷つけない親になるための実践ガイド-

世代連鎖を断ち切る!毒親からの脱却法3ステップ-子どもを傷つけない親になるための実践ガイド-

こんにちは
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
 

今日のコラムでは、
世代連鎖を断ち切る方法、
毒親からの脱却するための3つのステップ
というテーマでお話しします。

子どもとの関係に悩む方々が、
過去の影響を乗り越え、
健全な親子関係を築くための
具体的な方法をお伝えします。
 

自分が毒親かもしれないと感じたら

「もしかして私、親から受けた影響で子どもを傷つけているかも…」

そんな不安を感じたことはありませんか?

まず、その気づきこそが
変化への第一歩です。

自己認識は成長への始まりです。
 

自分の言動を振り返ってみましょう。

子どもに対して過度な干渉をしていませんか?

否定的な言葉を頻繁に使っていませんか?

子どもの話を本当に聞いていますか?

これらに心当たりがあるなら、
それを認めることが大切です。

気づいたからこそ、
変わるチャンスがあります。
 

毒親からの脱却3ステップ

親子関係の問題を解決するには、
段階的なアプローチが効果的です。

ここからは具体的な3つのステップをご紹介します。

ステップ1:過去の親子関係を振り返り、自分が受けた影響を理解する

親から受けた傷を振り返る

「どうせあなたには無理」

「もっとしっかりしなさい」

「他の子と比べて…」

あなたも親からこのような言葉を
言われた記憶はありませんか?

当時どんな気持ちになったでしょうか。

悲しかった、怒りを感じた、自己否定感を抱いた…

これらの感情を整理してみましょう。

過去を振り返ることは
辛いかもしれませんが、
自分自身を理解する重要なプロセスです。

 

具体的には、
過去に親から言われて傷ついた言葉を
誰からも見られない
専用のノートにリストアップしてみるという方法があります。

それぞれの言葉に対して、
当時の感情と今の感情を書き出します。

この作業を通じて、
心の傷の実態が見えてきます。

また、親の行動パターンにも気づくでしょう。

「何かに失敗すると必ず批判された」
「感情表現をすると否定された」など、
パターンを知ることで
自分の無意識の行動を
理解する手がかりになります。

 

親の価値観や行動が自分に与えた影響を考える

親の言動は私たちの内面に
深く根付いています。

「失敗は許されない」
という親の価値観が、
完璧主義につながってしまいます。

「感情表現は弱さ」という考えが、
感情を押し殺すようになります。

親の行動パターンが
いかに自分の中に
生きているかを分析する必要があります。

 

親の価値観は、
私たちの「当たり前」に
なっていることが多いものです。

例えば、
「人に迷惑をかけてはいけない」
という教えが強すぎると、
必要な助けも求められない人になります。

また、
「常に頑張らなければならない」
という価値観は、
あなたにとって必要な休息なのに
罪悪感を感じさせる原因になるでしょう。

自分の価値観の中で、
「〜すべき」「〜ねばならない」
という言葉を伴うものを書き出してみると、
親からの影響が見えてくることがあります。

これらが今の選択や行動を
どう制限しているか考えてみましょう。
 

その影響が現在の自分の行動にどう現れているかを確認する

あなたが親から受けた影響は、
知らず知らずのうちに
自分の子どもへの接し方に表れます。

親にされて嫌だったことを、
気づかないうちに
子どもに同じようにしてしまいます。

例えば、
親から厳しく叱られた経験があると、
本心を言えず、我慢することが多くなりがちです。

そうすると、
今度は自分が親になったときに
子どもに対して、
些細なことでも叱りすぎてしまうことがあります。

または逆に、
親の厳しさへの反動で、
必要な叱り方ができなくなることもあります。

親から受けた影響が
現在の自分の行動にどう現れているか
自分の行動パターンを冷静に観察して
確認する必要があります。

 

この「連鎖」に気づくには、
日々の親子のやりとりを
記録してみることが効果的です。

子どもが何か行動したとき、
あなたはどう反応し、
どんな言葉を投げかけましたか?

その反応は、
かつてあなたの親が
示したものと似ていませんか?

または極端に反対のものになっていませんか?

特に自分自身の感情が
高ぶったときの反応は注目すべきです。

感情的になったとき、
私たちは子ども時代に見た
親の姿を再現することが多いからです。

自分の「トリガー」となる
子どもの行動も識別しておくと役立ちます。

 

ステップ2:適切な知識を学び、子どもとの関わり方を改善する

子どもが傷つく言動を学ぶ

子どもの心を傷つけてしまう言動には
どのようなものがあるでしょうか。

・比較する言葉(「〇〇さんの子はできるのに」)
・決めつける言葉(「あなたはいつも…」)
・レッテルを貼る言葉(「だらしない子」)
・子どもの感情を否定する言葉(「そんなことで泣くなんておかしい」)

これらの言葉は子どもの自己肯定感を下げます。

「無視する」
「話を聞かない」
「過度に干渉する」

などの行動も、
言葉と同様に注意が必要です。
 

子どもが傷つく言動には、
表面的な言葉遣いだけでなく、
非言語コミュニケーションも含まれます。

・ため息をつく
・目を合わせない
・スマホを見ながら話を聞く

などの態度も子どもには、
「自分は重要ではない」
というメッセージとして伝わります。

また、
親の期待に応えることを条件に
愛情を示す「条件付きの愛」も
子どもを傷つけます。

例えば、
「成績が良ければ褒める」
「言うことを聞いたときだけ優しくする」

という態度です。

さらに、
子どもの境界線を尊重しない行動
(例:日記を無断で読む、友人関係に過度に干渉するなど)
なども、子どもの心を傷つけ、
信頼感を損ないます。

 

子どもが求めるサポートを知る

子どもは何を求めているのでしょうか。

多くの場合、
それは「心の支え」と
「信頼されること」です。

1. 否定せずに気持ちを受け止めてもらえたとき
子どもが落ち込んだり、
失敗したりしたときに、
頭ごなしに否定せず、

「そうだったんだね」
「つらかったね」
とそのままの気持ちを
受け止めてもらえると、
安心感が生まれます。

評価ではなく「共感」が、
子どもにとって最大の支えと信頼につながります。

2. 自分の味方でいてくれると感じたとき
「どんなあなたでも大丈夫」
「ちゃんと見てるよ」
と、存在そのものを肯定されることが、
子どもにとっては大きな支えになります。

結果ではなく
存在を認めてもらえることで、
子どもは心の深い部分で
支えられていると感じ、
信頼されていると感じます。

3. 困ったときに静かに寄り添ってくれたとき
アドバイスよりも、
ただそばにいてくれる、
そっと話を聞いてくれることが、

子どもにとっては
「親がいてくれてよかった」
と思える瞬間になります。

行動で示される安心感が、
心の支えと信頼として残ります。
 

子どもの視点で物事を考える

大人の常識や価値観を
そのまま子どもに
押し付けていませんか?

子どもの立場になって考えてみましょう。

例えば、
「片づけなさい」と言うだけでなく、
「どうすれば片づけやすいか一緒に考えよう」
という姿勢が大切です。

子どもの発達段階や
個性に合わせた接し方を心がけましょう。

 

子どもの視点で考えるとは、
子どもの発達段階に合わせて
期待値を調整することでもあります。

例えば、5歳の子どもに
完璧な片づけを求めるのは
発達的に無理があります。

また、子どもの気質や個性も
尊重しなければなりません。

内向的な子どもに
外交的な振る舞いを強いたり、
慎重な子どもに
リスクを取るよう促したりすることは、
子どもの本来の姿を否定することになります。

子どもの「なぜ?」という質問に対して、
「うるさい」「そういうものだから」
と切り捨てず、
子どもの好奇心を大切にする姿勢も重要です。

子どもの世界観を理解するには、
遊びに参加したり、
好きな本や番組を一緒に
楽しんだりすることも効果的です。
 

ステップ3:感情をコントロールし、冷静な対応を心がける

自分の不安やストレスを理解し、子どもに影響させない

仕事や人間関係のストレスを
子どもにぶつけていませんか?

自分の状態を客観的に観察し、
「今イライラしているのは子どものせいではない」
などのように認識することが大切です。

また、
自分なりの気分転換の方法を
見つけておくことも重要です。

・友人との会話
・趣味の時間を持つ

自分なりの方法を持つことで、
子どもに対して過度なこだわりや
苛立ちを感じることなどが
少なくなることがあります。

 

ストレスが高まるサインを
事前に把握しておくことも有効です。

例えば、
頭痛がする、肩が凝る、
イライラする、集中力が低下するなど、
自分特有のサインを知っておきましょう。

そのサインが出たら
「赤信号」と捉え、
意識的に休憩を取ったり、
リラックス法を実践したりします。

また、
子育て中のストレスに
対処するには「自分タイム」
の確保が不可欠です。

週に一度でも子どもから離れて
自分のために使える時間を作りましょう。

パートナーや家族、
地域のファミリーサポート制度などを
活用することも検討しておきたいですね。

自分を大切にすることは、
子どもを大切にすることにつながります。

 

自分の感情と子どもの感情を区別する

子どもの行動に対して
過剰に反応してしまうのは、
自分の過去の経験が影響していることがあります。

「なぜこんなに怒りを感じるのだろう」
と自問してみましょう。

それは子どもの現在の行動に対する適切な反応でしょうか。

それとも、あなた自身の
過去の感情が呼び起こされているのかもしれません。

感情の源を理解することで、
より適切な対応ができるようになります。

 

感情と行動を区別する練習も効果的です。

「怒りを感じても、怒鳴らなくていい」
と自分に言い聞かせましょう。

また、子どもの行動の背景にある
感情や意図を想像してみることも
助けになります。

例えば、子どもが宿題をしぶるとき、
「怠けている」と決めつけず
「何か困難を感じているのかもしれない」
と考えてみます。

さらに、
自分が強く反応してしまう
子どもの特定の行動
(例:物を投げる、嘘をつく)について、

それがなぜあなたの
トリガーになるのか探ってみましょう。

あなた自身が
子ども時代に強く叱られた行動だったり、
親として特に不安を感じる領域
だったりするかもしれません。

こうした自己理解が
感情的な反応を減らす鍵となります。

 

冷静さを保つための方法を実践する

感情的になりそうなとき、
まずは一呼吸おきましょう。

「とにかくその場を離れる」
「まったく無関係のことを考える」
「外の空気を吸う」といった
毎日簡単に続けられる方法が効果的です。

感情的になる前に
「これはもしかしたら親から受けた影響なのでは?」
と、自分に言い聞かせる習慣をつけることも有効です。

 

感情的になりそうなときのための
「クールダウン計画」
を事前に立てておくと役立ちます。

例えば、
「子どもに『ママ(パパ)は少し落ち着く時間が必要だから、5分後に話そう』と伝え、別室に行って深呼吸する」などです。

また、感情を言語化する習慣も効果的です。

「私は今、〇〇に対して△△と感じている」
と具体的に自分の感情を認識し、
客観的な視点で見つめることで
感情に振り回されにくくなります。

さらに、感情の強度を
数値化する練習も有効です。

怒りを0〜10の数字で表し、
7以上になったら冷静になるための
行動を取るなど、
自分なりの基準を設けておきましょう。

日々の感情日記をつけることで、
自分の感情パターンへの気づきも深まります。

 

一人での改善は難しい場合も

親子関係の問題は複雑で、
一人で解決するには限界が
あることも少なくありません。

特に以下のような場合は、
専門家のサポートを検討してみてください。

  • 客観的な視点への転換が難しい
  • 自分が子どもに不安を投影していることに気づけない
  • 思い込みや決めつけが強い
  • 自分に対する評価が極端に低い

カウンセリングや
親子関係の専門家に相談することで、
新たな視点や具体的な改善策を
見つけられることがあります。

恥ずかしいことではありません。

むしろ、より良い親子関係を
築くための勇気ある一歩です。
 

親子ともに自分らしい人生を歩むために

親子関係の改善は、
子どものためだけではありません。

あなた自身の人生も豊かになります。

過去の傷から解放され、
自分らしく生きられるようになるのです。

 

子どもとの関係が良好になると、
家庭の雰囲気も明るくなり、
日々の生活の質も向上します。

完璧を目指す必要はありません。
少しずつでも変化を続けることが大切です。
 

今日から、小さな一歩を
踏み出してみませんか?

あなたとお子さんが、
それぞれ自分らしく輝ける未来が待っています。

おとなの親子関係相談所

お問い合わせ

48時間以内に、返答させていただきます。