COLUMN
コラム
一生役に立つ、親の支配からあなたを守るための基本のカウンセリングワーク
FROM:親子関係カウンセラー川島崇照
心に不健全さを持つ親はあなたの心を翻弄して支配しようとします。
そんな時に親の言動を真正面から受けいていては身が持ちません。
あなたを傷つけて悲しませるような言葉を言うでしょう。
あなたを脅して怖い気持ちにさせるでしょう。
あなたの考えを否定して怒らせるようなことを言うでしょう。
こうやって、あなたの心を翻弄してコントロールするのです。
支配を受け入れない自分になる
「支配」は親だけの行為で決まるわけではありません。
実は支配する側と支配を受け入れる側の両者がそろってはじめて成立します。
あなたが本当の意味で親から解放されて自由な人生を歩むためには、
親から支配を受け入れてしまう考え方や価値観を減らし、自分が生きやすくなる新しい考えを持たなくてはなりません。
あなたが親からの支配を許してしまう材料はいったいなんでしょうか?
それは「罪悪感、恐怖心、怒り」の3つです。
あなたが持っているかもしれない、親からの支配を許してしまう材料である罪悪感、恐怖心、怒りを見つけましょう。
そして、支配を受け入れない自分になるための準備をしていきましょう。
支配を受け入れない自分になるための基本のカウンセリングワーク
〈ステップ1〉親を怖がる理由/悲しくなる理由/怒ってしまう理由を考える
じぶんが親を怖がる理由/悲しくなる理由/怒ってしまう理由はどうしてかを考え、見つかった理由について、いつも自分がとってしまう行動を考えてみます。
EX.
わたしはなんで親が怖いんだろう?それは怒鳴りつけられるからだ。だから、いつも我慢してしまう。
〈ステップ2〉親を怖がらなくていい理由/悲しまなくていい理由/怒らなくていい理由の根拠を考える
親を怖がらなくていい理由/悲しまなくていい理由/怒らなくていい理由の根拠を考えてみます。
「支配されていない自分はどう行動しているだろうか?」と将来を見る視点で考えてみます。
EX.
わたしは親を怖がらなくていい。なぜならば、 親は子どもを好き勝手にコントロールしようとする自分勝手な人だからだ。 なので、私は我慢せず思ったとおりにやる。
下は一つの事例です。【】の中に自分なりの言葉を入れてみましょう。
わたしはなんで悲しいのだろう?それは親をがっかりさせてしまうからだ。なので、いつも親の言うとおりにしてしまう。
▼ ▼ ▼
わたしは悲しまなくてもいい。なぜならば、【私は精一杯やった。私がどんなにやっても親はいつも満足しないのは親の問題だ】からだ。なので、【私は親に分かってもらおうとせず、自分の考えに自信を持って行動する】
わたしはなんで怒りを感じるのだろう?それは親が私のことを傷つけるからだ。だから、いつも親と争っている。 ▼ ▼ ▼
わたしは怒らなくてもいい。なぜならば、【私が親の間違いを指摘したとしても反省はしないだろう。自分を有利にすることだけに躍起になってまた勝手なことを言ってくる】からだ。なので、【私は親と争うことに時間と精神力を費やさず、自分の考えに沿って行動する】
制限に許可を与える言葉
制限に許可を与える言葉は無限にあります。
親の不健全な行為に言及した言葉もありますし、自分の力を信じるための言葉もあるでしょう。
下にこれまでの実際のカウンセリングで実際にご相談者が考えだした言葉を書き並べてみました。
怖がらなくていい
私がどんなにがんばっても親は満足しない
親は自分を保つために私に価値観を押し付けてくる
その考えは親のもので、私のものではない
悲しまなくていい
私はもう十分に大人だ
私は自分で決められる力を持っている
私は思った通りに行動してよい権利がある
怒らなくていい
違う価値観をぶつけ合っても問題は解決しない
怒って相手をコントロールしようとするのは親がよくやってきた手段ではないか
期待しても無駄だ。それよりもこれからの私に期待しよう
親がどう思おうが、私の考えに自信を持って行動しよう
行動
思ったとおりにやる
我慢せず、行動する
自分の考えに自信を持ってやる
あなたはどちらの道(人生)を歩みますか?
あなたはどちらの道(人生)を歩みますか?
一つ目は、支配されて親にアレコレと指図されながら生きていく道です。
自分の本当の気持ちにフタをして、親に服従して生きます。
時間がたてば親はいつか先に死ぬでしょう。
いつかは自由になれるかもしれませんが、それは何十年も先かもしれません。
それまでの間、また不要な責任を押し付けられるかもしれません。
「子どもなら親の面倒を見るのが当たり前だ」
なんて言われたときも恐怖と罪悪感で断ることができないかもしれません。
二つ目は、自分の意思に正直に生きていく道です。
親になんと言われようとも自分が思った通りに行動します。
最初は「おまえとは縁を切る」「おまえは親を捨てた」などとひどいことを言われるかもしれません。
それは子どもにとっては恐怖を感じる言葉です。
しかしそれでも気にしません。
あなたは、親が脅して思い通りにコントロールしようとしていることを知っているからです。
あなたは自分に罪がないことも知っています。
不要な責任を降ろして身軽になり、自分の人生を自由に生きています。
自分だけの力で生きていくのはたいへんなことかもしれません。
すべての責任を自分だけで負っていくのは怖いことかもしれません。
しかし、親に翻弄されながら生きていく人生はもっとつらい人生です。
行き先のわからない車のなかで、いつ到着するかもわからずただじっと後ろの席で運転する親の背中を見ているだけです。
あなたはどちらの人生を歩みますか?
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