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親子関係が苦しいあなたへ|境界線を引く3つの視点で人生は大きく変わる

親子関係が苦しいあなたへ|境界線を引く3つの視点で人生は大きく変わる

この記事が向いているのは、こんな方です。

  • 親とは別々に暮らしているのに、いつも親の顔色や機嫌が頭から離れない
  • 電話やメッセージが来るだけで、胸がぎゅっと締めつけられる
  • 親子関係が苦しいと感じながらも、その苦しさをうまく言葉にできない
  • 親の期待に応えられないと、強い罪悪感に襲われてしまう
  • 自分の人生を生きているはずなのに、どこか親に許可を求めているような感覚がある

ひとつでも当てはまるなら、この記事はあなたのために書いています。

親との関係に、いつも心がすり減っていませんか

こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。

すでに親とは別々に暮らしているはずなのに、
頭の片隅には
いつも親の顔色や機嫌があります。

電話が鳴るだけで、
胸がぎゅっと締めつけられる。

そんな感覚に、
心当たりはないでしょうか。

物理的には自立できているのに、
心はまだ自由になれない。

そうした親子関係が苦しいという感覚を
抱えたまま、日々をがんばっている方が、
数多く相談にいらっしゃいます。

罪悪感や恐怖心、
あるいは長年しみついた役割意識が、
あなたを縛っているのかもしれません。

「親のことを大切に思う気持ち」と、
「親に振り回されて自分を見失う状態」は、
本来まったく別の状態です。

けれど、その二つが
長年混ざり合ったまま育ってしまうと、
親の存在そのものが、
あなたの心の重荷になっていきます。

出かける予定を立てるときにも、
休みの日を過ごすときにも、
心のどこかで親の反応を
先回りして考えてしまう。

そうした毎日を送っているとしたら、
それは決して大げさなことではなく、
静かに、しかし確実にあなたの心を
すり減らしている状態です。

自己肯定感が育ちにくい家庭環境で
育った方ほど、
この傾向は強くあらわれます。

自分の気持ちよりも先に、
親の顔色を読む習慣が身に
ついてしまっているためです。

その習慣は、あなたが弱いからではなく、
幼いころにその方法でしか家庭の中を
生き延びられなかったからこそ、
自然と身についた反応です。

まずはそのことを、責めるのではなく、
理解するところから始めていきましょう。

この記事では、
なぜ離れているはずの親に振り回されて
しまうのかという構造をひも解きながら、
人生を変える3つの境界線という視点を
お伝えします。

一人で抱え込む必要はありません。

同じ苦しみを抱えている方は、
想像以上にたくさんいます。

まずは、
そのことを知っていただくところから
始めましょう。

親子関係が苦しいのはなぜ?振り回される心の構造

物理的な距離があるのに、
なぜ心はいつまでも自由にならないの
でしょうか。

その答えは、
心理的な境界線が引けていないからです。

境界線とは、
自分の責任と相手の責任、
自分の感情と相手の感情、
自分の価値観と相手の価値観、
などを分ける、
目に見えない線のことです。

この線がぼやけたまま育つと、
親と物理的に離れても、
心の中では親の期待や不機嫌さに
反応し続けてしまいます。

離れて暮らしていても、
電話一本、メッセージ一通で
気分が大きく揺さぶられる方は
少なくありません。

その境界線を曖昧にしている正体こそ、
罪悪感と恐怖心です。

「親を悲しませているのではないか」
という罪悪感。

「離れたら攻撃されるのではないか」
という恐怖心。

この二つの感情が、
あなたと親を分ける線を
じわじわと溶かしてしまいます。

結果として、親の言葉や態度が、
まるで自分自身の問題であるかのように
感じられてしまいます。

まずは、この構造に気づくことが、
親子関係が苦しいという状態から
抜け出す第一歩になります。

この状態は、
心理学の分野では
共依存と呼ばれる関係性に
近い状態です。

共依存とは、
相手の感情や状態に自分の心が過剰に
連動してしまい、
自分自身の軸で物事を
判断できなくなる関係のことを指します。

親が不安そうにしていると、
こちらまで落ち着かなくなる。

親が満足していないと、
自分の選択が間違っていたのではないかと
感じてしまう。

こうした反応が習慣になっていると、
たとえ物理的に
何百キロ離れて暮らしていても、
心理的な距離はほとんど縮まりません。

ここで理解しておきたいのは
「境界線を引く」ことと、
「親を傷つける」ことは、
まったく別の行為だという点です。

境界線を引くという作業は、
親への愛情や感謝を否定するものでは
ありません。

むしろ、どこまでが自分の課題で、
どこからが親の課題なのかを
整理することで、無用な罪悪感から
自分を守るための作業です。

次の章では、
その境界線を具体的にどう引いていけば
よいのかを、三つの視点に分けて
お伝えしていきます。

親子関係が苦しい状態を変える、3つの境界線の引き方

ここからは、
実際にどのように境界線を引いていけば
よいのかを、具体的にお伝えします。

境界線には、
大きく分けて三つの視点があります。

責任の境界線、
感情の境界線、
価値観の境界線です。

この三つを意識するだけで、
親子関係が苦しいと感じる場面の多くが、
驚くほど整理されていきます。

一つずつ、見ていきましょう。

1. 責任の境界線を引く

一つ目は、責任の境界線です。

目の前で起きている出来事は、
そもそも誰の責任で起きているのかを
問い直してみてください。

たとえば、親が体調を崩したときに、
本当は関わりたくないのだけど、
自分がすべての世話を引き受けなければ
ならないと感じる場面があります。

関われば、またひどいことを言われ、
手足のようにこき使われ、
感謝もされなければ、
まるで親を神様のように敬えと
言わんばかりの態度で責めてくる。

ここまでではなくとも、
きっといろいろと不安や恐怖を
感じている人は
少なくないと思います。

もちろん、あなたがまだ
親を思う気持ちがあるなら
手を差し伸べたくなることは
自然なことです。

けれど、
それがいつのまにか
「自分がやらなければならない」
という前提にすり替わって
いないでしょうか。

親自身の人生における課題を、
あなたの人生の課題として
押しつけられていないか、

もしかしたら、
あなた自身が親の人生の課題を
自分の課題だと思いこんでいないか、
一度立ち止まって考えてみましょう。

世話をする役目を
無条件に引き受け続けると、
あなたの大切な時間もエネルギーも、
際限なく親の人生に
吸い取られてしまいます。

「これは誰の責任で解決すべきことなのか」
「本当に私の責任なのか」
という問いを、
日常の小さな場面から
意識してみてください。

責任の所在を見分ける力が、
境界線を引く土台になります。

責任の境界線があいまいな家庭では、
子どもの立場にある人が、
いつのまにか親の人生の管理者の
ような役割を担わされていることが
あります。

親の体調管理、親の人間関係の調整、
親の孤独感を埋める役割。

こうした役割を、
頼まれてもいないのに自分から
背負い込んでしまう方も少なくありません。

それは、
あなたが幼いころから
「自分が何とかしなければ、
家庭が回らない」という感覚の中で
育ってきたからかもしれません。

責任の境界線を引く練習は、
まず小さな場面から始めて構いません。

親から相談を持ちかけられたときに、
すぐに解決策を差し出すのではなく、
「それはどうしたいと思っているの」と、
親自身に判断を委ねてみてください。

その一言だけでも、
責任の所在を親の側に戻す、
確かな一歩になります。

2. 感情の境界線を引く

二つ目は、感情の境界線です。

親の不機嫌さや悲しみは、
親自身が生み出した感情であるという
考え方を持ってみてください。

もちろん、
家族の気持ちに寄り添うことは
大切です。

ただし、その感情の発生源まで、
あなたが背負う必要はありません。

多くの場合、
親があなたに対して過大な期待を
抱いているとき、
その期待にあなたが応えられないと、
親は感情でその不満を表現してきます。

不機嫌になる、涙を見せる、
突き放すような言葉を口にする。

こうした反応は、
親の期待が過剰な状態であるという
サインであることが少なくありません。

あなたが親を傷つけている
証拠ではないのです。

「親自身が生み出した感情である」
という視点に転換ができると、
親の不機嫌さに引きずられて自分を
責める回数が、少しずつ減っていきます。

感情の境界線を引くうえで、
覚えておいていただきたい考え方が
あります。

それは、相手の感情に気づくことと、
相手の感情の責任を取ることは、
まったく別だという考え方です。

親が悲しそうにしていることに気づき、
あなたが助けになりたいと思い
心を寄せることは、自然な優しさです。

けれど、
その悲しみを消してあげなければならないと
いう義務感を抱く必要はありません。

感情の発生源は、
あくまでその感情を抱いている本人の中に
あるからです。

もし親から強い口調で責められたときは、
心の中で「これは親の感情の表現であって、
私の価値を決めるものではない」と、
区別してみてください。

くり返し実践するうちに、
親の感情の乱れに反応する速度が
少しずつゆるやかになっていき、
迷う機会も減らせるはずです。

3. 価値観の境界線を引く

三つ目は、価値観の境界線です。

「そのやり方では失敗する」
「普通はこうするものだ」
「考え方がおかしい」
などのような否定の言葉を、
親から投げかけられた経験がある方は
多いはずです。

こうした言葉は、
客観的な事実というよりも、
親自身が信じてきた正解を、
あなたに押しつけているにすぎない場合が
ほとんどです。

親が歩んできた時代や環境の中で正しいと
されてきたことが、
あなたの人生にもそのまま当てはまるとは
限りません。

あなたの正解は、
あなたの中にしかありません。

親の価値観を否定する必要はありませんが、
それをあなたが自分の人生の
絶対的な基準として
受け入れる必要もありません。

「これは親の考え方であって、
私の考え方とは別のものだ」と、
冷静に境界線を引く練習をしてみてください。

価値観の境界線があいまいなままだと、
進学や就職、結婚といった
人生の大きな選択の場面で、
常に親の許可を求めなければならないような
感覚が続いてしまいます。

親の意見に反する選択をするたびに、
強い罪悪感や不安に襲われる方もいます。

しかし、進学先も、働き方も、
パートナーの選び方も、
最終的にその人生を歩んでいくのは、
あなた自身です。

親の価値観は、
あくまで親がその時代を生き抜くために
築いてきた一つの考え方にすぎません。

それを尊重することはできても、
自分の選択を測る唯一の基準にする必要は
ありません。

価値観の境界線を育てる練習として、
親から否定的な言葉を受け取ったときに、
いったん時間を置いてみることを
おすすめします。

その場で反論したり、
落ち込んだりするのではなく、
「これは親の価値観の一つの見方だ」と、
一度心の中で受け止め直してみてください。

その小さな間が、
あなた自身の価値観を守る力に
なっていきます。

境界線が引けたとき、親子関係が苦しい状態から何が変わるか

親子関係が苦しい状態から境界線を引いて自由になる女性のイメージ

責任、感情、価値観という
3つの境界線を意識できるようになると、
親の言動に対する反応そのものが
変わっていきます。

親が不機嫌になっても、
それは親自身の問題だと
分けて考えられるようになります。

否定的な言葉を投げかけられても、
心の奥深くまで巻き込まれずに
受け流せるようになります。

罪悪感に飲み込まれる回数が減り、
少しずつ、自分の人生の主導権を
取り戻していく感覚が
生まれてきます。

ここで一つ、
大切にしていただきたい
考え方があります。

境界線を引いて
親の支配から自由になることと、
親を見捨てることは、
まったく別のものだということです。

そもそも「親を見捨てる」という状態は、
存在していません。

親は親自身の責任で、
自分の人生を生きていきます。

あなたはあなた自身の責任で、
自分の人生を生きていきます。

あなたに親を支える責任は、
あなたが生まれたその瞬間から、
一度も存在していなかったのです。

この事実を心の底から理解できたとき、
罪悪感という重荷は、
少しずつ軽くなっていきます。

境界線を引けるようになった方の多くは、
親との関係そのものを断ち切るのではなく、
関わり方の距離を自分で選べるように
なったと話してくれます。

年に数回だけ顔を合わせる関係でもいい。

用件だけを短く伝え合う関係でもいい。

大切なのは、
その距離を「親の顔色」ではなく、
「自分の心の状態」を基準に
して決められるようになることです。

親子関係が苦しいという感覚は、
決してあなたの心が弱いから
生まれているものではありません。

むしろ、長年真面目に、
親の期待に応えようと
努力し続けてきた証でもあります。

これからは、その努力の矛先を、
親を満足させることではなく、
自分自身の人生を整えることへと、
少しずつ向けていってください。

今日からできる、境界線を引く小さな一歩

ここまで、
親子関係が苦しいと感じる背景にある構造と、
責任・感情・価値観という3つの境界線に
ついてお伝えしてきました。

最後に、
今日から実践できる小さな一歩を
ご紹介します。

それがこの考え方と、
それに基づく行動です。

1.問題は、その問題を抱えている人にしか解決できない
2.他人の感情はその人自身が感じたくて生み出したもの
3.価値観は人それぞれ違っていて当然なもの

まずは、
親から求められたことに対して、
必ず応じなければならないという
思い込みを手放してみてください。

親の問題は親にしか解決できません。

あなたが解決しないとき、
親が困るのではないかと
悩むかもしれないけど、
それは罪悪感や恐怖心が見せている
錯覚である可能性が高いです。

あなたが自分の問題ではないことを
なんとかして解決しようとして
動き回るなら、
それは「自己犠牲」をしていることに
なります。

錯覚を見て、
自己犠牲をしていていれば、
親はそれが「あなた」だと思い、
ますます罪悪感を煽って
さらに求めを強くしてくるかもしれません。

たとえば、
親から相談や愚痴を持ちかけられたときには、
「問題はその問題を抱えている人にしか
解決できない」と考えてみましょう。

そして、手を出さずに、
「大変だったね」と気持ちに寄り添うだけに
とどめてみてください。

解決するかどうかは、
親の課題として、
親自身に委ねて構いません。

次に、親の否定的な言葉を聞いたときに、
「価値観は人それぞれ違っていて当然なもの」
と心の中でつぶやいてみてください。

もし親が求めに応じないあなたに対して
否定をしてきたり、
普通は親の求めを叶えるものだと言って
価値観を押し付けてくるなら、
「お母さんはそう考えるんだね。
でも私はそうは思わないよ」
と伝えて断ってもいいですね。

それによって、さらに親が
「私は裏切られた」
「見捨てられた、傷つけられた」
のように言って責めてきたら、
「他人の感情はその人自身が感じたくて
生み出したもの」と考えてみましょう。

そして、
「お母さんは傷ついたのかもしれないけど、
それは私が解決できる問題じゃないよ」
と伝えて、離れてもいいですね。

このように、
日々の練習の積み重ねが、
確かな境界線を育てていきます。

こうした一歩は、
最初は怖くてなかなか行動に
移すことができないかもしれません。

それでもいいです。

最初は小さくてもいいですから、
積み重ねていくことが大切です。

そうやって、
責任・感情・価値観という3つの視点を
意識し続けることで、半年後、一年後には、
親と向き合うときの心の重さが、
確実に変わっていきます。

大切なのは、完璧に線を引くことではなく、
少しずつ自分の軸を取り戻していく、
その過程にあります。

あなたが少しずつでも、
自分の人生を自分の手に
取り戻していけますように。

心から、そう願っています。

親子関係が苦しいと感じる方からよくいただく質問

Q. 境界線を引くと、親に冷たいと言われそうで怖いです。どうすればいいですか。
▶最初は戸惑われたり、反発されたりすることもあるかもしれません。ただ、境界線を引くことは親を拒絶することではなく、健全な距離で関係を続けるための工夫です。焦らず、小さな場面から少しずつ練習していただければと思います。

Q. 親子関係が苦しいと感じるのは、自分の性格の問題なのでしょうか。
▶性格の問題ではありません。多くの場合、幼いころから親の感情や期待に合わせて生きることが習慣になっているだけです。その習慣は変えていくことができます。

Q. 境界線を引いても、罪悪感が消えません。これは普通のことですか。
▶はい、よくあることです。長年しみついた感覚は、すぐには消えません。罪悪感が浮かんでも、それに従って行動を変える必要はないと知っておくだけでも、少しずつ楽になっていきます。

Q. 親と距離を置くことに、後ろめたさを感じてしまいます。
▶距離を置くことと、親を見捨てることはまったく別のものです。あなた自身の心の状態を守るための距離は、決して悪いことではありません。

Q. カウンセリングを受けるべきか迷っています。何を目安にすればいいですか。
▶一人で抱え込むことがつらいと感じたときが、目安のひとつです。適切な知識を持つ専門家と一緒に整理することで、気づきと変化が早まることも多くあります。

この記事を書いた人

川島崇照(かわしまたかあき)
親子関係カウンセラー
おとなの親子関係相談所 代表

これまでに延べ4万人以上の相談に向き合い、毒親・共依存・アダルトチルドレンなど親子関係に苦しむ方々の回復をサポートしている。

著書に『嫌いな親との離れ方』(すばる舎)がある。

川島崇照

おとなの親子関係相談所

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