COLUMN
コラム
[親からの隠れ虐待]両親の喧嘩は見ているだけでも心に傷を負う
From:親子関係カウンセラー 川島崇照
見ているだけでも心に傷を負う - 隠れ虐待
あなたの両親は夫婦喧嘩をしていましたか?
親はその喧嘩をあなたの目の前でもしていましたか?
両親の不仲や家族間の争いなどは、見ているだけでも確実に心に傷をつける「隠れ虐待」でした。
子どもは見たもの、教えられたことを「正しい」と思ってしまいます。
特に幼少期、身近にいた親の言動には大きく影響されます。
父親がいつも怒りっぽくて、すぐに手を出す人だったら、、、
「男性はみんな支配的」と思い込んでしまった人もいるでしょう。
そんな父親に従っている母親の姿を目の当たりにしてきた人は、、、
「女はガマンして従わなければならない」と思い込んでしまうこともあります。
子どもの性格の大部分を形成するのは家族内で過ごした時間です。
だいたい7歳ぐらいまでに性格の基礎ができあがります。(※年齢には諸説あります)
小学校1年生~2年生になるあたりで決まってしまうということです。
そんなときに家庭の不和や両親の争いなどをたくさん見ていれば、影響は計り知れません。
- 父の怒鳴り声
- 物が投げつけられ壊れる音
- 母のすすり泣く声
- 母が私をしかりつける声
- キーンと張りつめた夕食風景
こういった、両親が喧嘩していた記憶は私たちの脳裏にいつまでも残っています。
自分では何歳のころの記憶かも定かではないのに、まるで昨日のことのように思い出されるのです。
そのたびに、あの悲しい気持ち、こわい気持ちがよみがえってきます。
長い時間をかけて深くなる心の傷
あなたが過去、緊張していた回数・時間が長いほど心の傷も深くなります。
「心の傷」と書くととてもスピリチュアルに聞こえますが、これらは生活の中にごく普通に存在するものです。
簡単に言えば「ストレス」、少し専門的にいえば「心的外傷体験」となります。
心の傷を持っていない人はこの世には存在しないでしょう。
多かれ少なかれ誰でも持っているものです。
×何度もくり返し否定された(=自信喪失、コミュニケーションが苦手など)
×いつも比較され、差別されていた(=劣等感、自己否定、あきらめ感)
×なにからなにまで勝手に決められていた(=考えがない、自分の気持ちがわからない、依存)
ちいさいころから傷つけられていれば、それが日常の当たり前になり、そもそも傷つけられていることすら気づけません。
ご相談に来られる方のほとんどが20代、30代になるまで気づけずにいた方たちばかりです。
隠れ虐待の影響
自分は殴られなかったとしても、不健全な関わりを目の当たりにしているだけで価値観は歪んでいきます。
家の中にいつも争いや憎しみがあれば、健全な愛情を感じることはできません。
性格を作り上げていく大切な時期に家庭環境が不健全なものであったならば、そこからしか学ぶことができず、価値観も考え方も歪んでしまうのです。
- 父親がしていたように、自分も怒りが爆発してつい手が出てしまう
- 母親がしていたように、「自分の意見を言うべきではない。耐えるのが女の役目だ」と考えてガマンしている
- 女性である自分には価値がないとおもってしまう
- 恋愛や結婚、出産などに前向きになれない
- 愛している感覚、愛されている感覚がわからない
- しあわせはいつか壊れるものだと思ってしまう
- 優しくされるとダマサれているように感じてしまう
親がしていたことを、今あなたがしていませんか?
現在のあなたには、小さいころに見た両親の関係が大きく影響しているかもしれません。
「隠れ虐待」はあなたの人生にさまざまな影響を残します。
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