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コラム 親がヒステリックで困る

親と絶縁は罪悪感、でも離れたいあなたへ

親と絶縁は罪悪感、でも離れたい!と思うあなたへ

 
こんにちは、
 
親子関係カウンセラーの
川島崇照です
 

日々寄せられるご相談のなかに、
「絶縁は避けたいけど、親とは心地よい距離を取りたい」
というお悩みがたくさんあるんです
 
あなたも、そんなお気持ちを
感じたことはありませんか?
 

ほら、「絶縁」って、
強烈な言葉じゃないですか
 
あんな親だけど、
もう会えないと思うと
すごい悪いことをしているみたいだし、
 
世間の目とか気になって、
誰にも相談できないし
 
生んでもらった恩とか、
育ててもらった恩とか、
感じちゃってね
 
もうね…
 

そうやって、
離れたいのに離れられなくて
迷っている人は多いんですよ
 
今日はね、
親との関係性を変えたいと
思っている人たちが抱えやすい、
 
『絶縁に対しての罪悪感』について
正しい考え方をお伝えしたいと思って
このコラムを書いています
 

危険な人と離れることは自然なこと

私は、相談者様によくこういう質問をするんです
 
「もし、あなたが道を歩いていたとして、
包丁を持って暴れている人を見たらどうしますか?」
 

その質問を聞いたほとんどの人は、
 
「近づかないで逃げます」とか、
「まずは安全なところまで逃げて警察に通報します」
っておっしゃるんです
 

ホント、そのとおりですよね!
 
だって、危ないんだから
 

そうなんですよ、
 
危険な人を見たら、
誰もが避難したくなるのは
当然のことなんです
 

これは相手が親でも一緒
 
あなたが親と近い距離のところにいて
恐怖心を感じてやりたいことを我慢して従ったり、
罪悪感を感じて言いたいことも言えないなら、
 
それは親が『危険』だという証拠です
 

こう考えてみてください
 
「親が自分にとって危険な人であるかぎり、
私は安全が守られる適切な距離を取ろう」

 

簡単に言うと、
あなたが親から距離を取るのは
親が危険なときだけで、
 
逆に親があなたにとって
安全な人に変わってくれたのであれば、
また距離感を縮めればいい話なんです
 

最初から、「絶縁する」と
決めなくていいということなんです
 
あなたは、
危険な親から適切な距離を取るだけで、
もう二度と親と会わなくなる
ということではないんです
 

だから、危険な親とは
離れるのが自然なことなんですね
 
親子の関係性を断ち切るわけではないんですね
 

過去の罪は消えない

そんなとき、
こう質問してくれる人もいます
 
「じゃあ、もし、
親が反省して変わってくれたら、
私は親と仲良くできるのでしょうか?」
 

私はこう答えます
 
「これまで、あなたが親から
心を傷つけられてきたのであれば、
親はしてはならないことをしていることになります」

 
「それは、無くすことのできない事実であり、
あなたにとっては消せない心の傷です
過去の罪は消えませんね」

 
「許すも許さないもあなた次第ですが、
いちばん大切なことは自分の気持で決めることです」

 
「あなたが親から信頼感や愛情を
感じられるのであれば、
近い距離でもいいでしょう」

 
「しかし、その感覚が感じられないのであれば、
また傷つけられないように
気をつけなければなりませんね」

 

親がいくら反省したからと言っても、
それは過去の罪が無くなることにはなりません
 
もし、すでにあなたが
親に対する信頼感も愛情も
感じられなくなっているのであれば、
 
親の反省に関係なく、
あなたの気持ちで距離感を
決めてもいいんですよ
 

もし、親が「絶縁」という言葉で批判してきたら

もし、親が離れていこうとするあなたに
「じゃあ、絶縁するということだな?」
のように言って批判してきたら、
こう考えてみましょう
 
「私が親との絶縁を選んでいるのではなく、
親が距離を取らざるをえない状況を作っている」

 
「私が危険な親から離れていくのは当然の権利であり、
それは絶縁ではなく避難である」

 

「じゃあ、絶縁するということだな?」って
親が言っている限りやっぱり危険なんですよ
 
なぜなら、それを言えば
あなたの考えを変えられるって
一瞬のうちに考えているということですし、
 
それを言っちゃうほど、
あなたに依存したいし、支配したい
ということになるからです
 

あなたの頭の中に
『絶縁』という言葉が浮かんできて
恐怖心と罪悪感を感じて
親から離れられないのであれば、
 
小さい頃から
たくさんの恐怖心と罪悪感をすり込まれて
心を傷つけられながら
育ってきたのかもしれません
 
だから、親の問題なのに、
自分の問題だと錯覚して
しまったのかもしれません
 

いままでそうやって、
恐怖心を感じてやりたいことを我慢して従ったり、
罪悪感を感じて言いたいことも言えないなら、
 
この先、親との関係性を変えていくために、
「私は親が危険だから離れてもいい」と
新しい考え方に許可を与えてもいいんです
 

『親』というだけで決めないで

『親』というだけで、
あなたにとって安全をもたらす存在に
なるということはありません
 
『親』だからこそ、
あなたにとって危険な存在になるケースは
とても多いんです
 

さきほど、
「じゃあ、絶縁するということだな?」
って言っちゃう親ほど、
あなたに依存したいし、支配したい
ということになる
 
、、、とお伝えしました
 

そうなんです
 
『依存的な親』や『支配的な親』は
あなたにとって危険な存在になりやすいんです
 
どちらの親も
自分の感情と子どもの感情、
自分の責任と子どもの責任の
区別ができません
 

たとえば、
依存的な親というのは、
いつも不安を感じている傾向が強く、
その不安が子どもから与えられたものだと
錯覚しています
 
だから、
不安を安心に変えたくて
あなたを否定したり、
考えを押し付けたりするんです
 
とくに母親が多いですね
 

あなたが過去に
根掘り葉掘りと質問攻めにされたきたのであれば、
それも同じ理由です
 
よく知らないのに、
人を判断するのも同じ理由です
 

  1. 仕事は?収入は?学歴は?家柄は?親の職業は?
  2. そんな学歴の人はダメに決まっている
  3. あなたにはこういう仕事の人が向いている

 

こんなふうに、
安心したくて知りたがるし、
 
やっぱり安心したくて
押し付けたり、否定したりするんです
 

支配的な親というのは、
何でも自分の思い通りにならないと
気が済みません
 
こちらは、
とくに父親に多いですね
 

気に入らないことがあると
感情的になって
他人を批判します
 
自分がやったことなのに、
うまくいかないと人のせいにします
 
自分の責任なのに、
その責任を相手に果たさせようとするんです
 

  1. こんな結果になったのはおまえのせいだ
  2. おまえのためを思って言っているのに
  3. あなたがいたからできなかった

 

こうやって、うまくいかないことは人のせいです
 
こういうふうに考えていないと、
自分の心を保てないんです
 

「じゃあ、絶縁するということだな?」とか、
「じゃあ、もう縁を切る!」と言っちゃう親は、
あなた無しでは生きていけなくなっている可能性があります
 
あなたを
「依存させてくれる人」
「支配させてくれる人」
として無意識に思っているかもしれません
 

とすると、
いつかは親との関係性を変えておかなければ、
この先もずっと振り回されてばかりの
人生になってしまいます
 
親が危険な人かどうか、
ちゃんとあなたの感覚で見極めましょう
 

一緒にいたいと思える人は誰ですか?

あなたが誰と一緒に生きていくかは、
あなたの気持ちで決めていいことです
 
そして、あなたにとって安全な人とは、
一緒にいて心がポカポカと温まるような感覚がある人です
 

安全な人は下のような特徴がありますよ
 

安全で近い距離で付き合える人の特徴

  • よく話を聞いてくれる人
  • 気持ちを汲んでくれる人
  • 自分の価値観を押し付けない人
  • 他人の価値観を否定しない人
  • 感情的に怒らない人
  • 人のせいにしない人
  • 他人の悪口を言わない人
  • 自分の責任を自分の力で果たそうとする人

 
もし、親が上のような人ではなく、
逆のことをしているなら、
それはあなたにとって
危険な人である可能性が高いです
 

『親』というだけで、
盲目的に「離れちゃいけない」と
決めていると、
 
自分のとって誰が大切な人なのかが
わからなくなってしまいます
 

大切なことは、
『親』だったとしも
あなたにとって危険な人なら
ちゃんと離れようね、
ということなんです
 
自分にとって誰が安全な人で
誰が危険な人なのかを
しっかりと、その『人』を見て
決めましょう
 

あなたが一緒にいて
心が安らぐ人は誰ですか?

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