こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
 

あなたは、
母親からの激しい怒りや感情的な態度に
長年苦しめられてきませんでしたか？

母親のヒステリックな言動に疲れ果て、
どうすることもできない無力感に
襲われた経験はありませんか？
 

ヒステリックとは極端に心の余裕がない状態

ヒステリックな状態とは、
単なる怒りや感情の乱れとは違って、
極端に心の余裕がない
深刻な心理状態を指します。

この状態の母親は、
以下のような特徴を持っています。

• 子どもの気持ちを想像できない
• 自分が被害者だと強く思い込んでいる
• 子どもの立場に立って考えることができない
• 常に自分の知る「安全な」方法を子どもに押し付けたくなる

ヒステリックな状態の母親は
このようなことを無意識のうちに心の中に抱きながら、
自分の感情をコントロールできなくなり、
怒りが爆発している状態に陥っています。

まるで火山の噴火のように、
抑えきれない感情が一気に噴出しています。
 

ヒステリックな母親の心の中で起こっていること

1. 自分は被害者だと決めている

ヒステリックな母親の最大の特徴は、
自分を常に「被害者」として
位置づけていることです。

この被害者意識は、
母親の行動と思考の
根幹となっています。

心の奥底では、
自分は常に不当な扱いを受けている、
子どもに理解されていない、
子どもに裏切られているという
強い思い込みがあります。
 

あなたも母親のあまりの激しさに、
自分は悪くないのに
つい謝ってしまうなんてことも
あったかもしれません。

でも、ヒステリックな母親は
そんなあなたを見て
逆に怒りを強くします。

母親は謝るあなたを見て
「やっぱり私は傷つけられたんだ」
と自分の被害者意識を肯定するので、

「被害を受けたのだから怒って良い」
という自分自身の感情暴走に許可を出して、
より一層怒りが爆発するようになります。

そして、母親は次のような認知を持つようになります。
-「やっぱり私は正しかったんだ！」　
-「私の気持ちは常に正しい！」
 

2. 従わない子どもが悪いと決めている

母親の価値観では、
子どもが従わないことが
全ての問題の根源となっています。

だから、
母親の期待や要求に完全に従うことが
「良い子」の条件となり、
従わない子が
「悪い子」になります。
 

この考え方の背景には、
自分の価値観と経験こそが
唯一の正解であるという
強固な信念があるからです。

子どもの行動が
母親の価値観に合致していれば
満足します。

でも、合致していなければ
怒りが爆発します。

母親の心の中には
子どもが自分の思い通りに
動かないことに対する恐怖心、

理想の状態から
離れていってしまうことへの
予期不安などがあり、

そんな避けたい状況を排除して
なんとか安心したくて
支配的な態度を生み出してしまいます。
 

そんな母親を目にして
強い恐怖を感じたあなたは、
自分の気持ちに蓋をして
我慢して従ってしまうこともあるでしょう。

そうすると、
母親は従うあなたを見て
また自分の被害者意識を肯定するので、

「従わなかった子どもが悪いのだから怒って良い」
と、自身の感情暴走に許可を出して、
より一層怒りが爆発するようになります。

そして、母親に以下のような歪んだ認知を持ってしまいます。
-「やっぱり子どもが悪かったんだ！」
-「真剣に伝えていれば親の気持ちをわかってくれるはずだ！」
 

3. 自分の考えは子どもにとって正しいと決めている

ヒステリックな母親は、
自分の考えが絶対的に正しいと
固く信じています。

母親の視点からは、
自分の判断こそが唯一の
「正解」です。

母親の考えに合致しない
子どもの考えは、
すべて「間違っている」と
判断されてしまいます。

母親の心の中では、
子どもの意見や感情は
単なる未熟な考えに過ぎません。

だから、
あなたが何度も真剣に訴えても
母親にとっては耳を傾けるほどの
価値を感じないのかもしれません。

また、
自分の経験則こそが最も重要であり、
もっとも正確な答えだと思い込んでいる母親もいます。

子どもが何を言っていても、
「私と同じように考えないのはまだ幼いから」
「まだ未熟だから」と決めつけている親も多いです。
 

そんな母親を目にすると、
あなたも心が折れ、
また我慢して従ってしまうこともあるでしょう。

そうすると、
母親は親の考えを受け入れたあなたを見て
また自分の被害者意識を肯定するので、

「私を信じなかった子どもが悪いのだから怒って良い」
と、自身の感情暴走に許可を出して、
さらに怒りが爆発するようになります。

そして、母親は次のような認知を持つようになります。
-「子どもは間違った判断をするから私が正さなければならない！」
 

振り回されていると、母親のヒステリックはますます強くなっていく

重要なことは、
母親の思い通りにならないことです。

あなたが
母親の思い通りになっていれば、
感情の爆発も、
否定や押しつけもさらに強くなっていきます。

あなたが母親の感情的な波に飲み込まれ、
常に母親の機嫌を取ろうとすると、
逆にヒステリックな傾向は加速します。

これは、親子関係でよく起こる
典型的な悪循環です。

あなたが謝罪し、譲歩し、
許しを求めれば求めるほど、
母親は自分の感情的な支配力が
効果的であると確信するからです。

ヒステリックな母親は
あなたの言葉や振る舞いから
感情的なエネルギーを得ています。

あなたが動揺し、
傷つき、
反応するたびに、
母親の感情的な暴力はさらに激しさを増していきます。
 

新しい関係を築くための道筋

これまでに、
ヒステリックな母親の心の中の出来事について
解説をしてきましたが、
もう一つ知っておいてもらいたいことがあります。

それは、ヒステリックな母親との関係を
どのように修復していくのかということです。
 

ヒステリックな母親は
感情的になる姿ばかりが注目されがちで
攻撃的で非常に危険な人のように
語られがちですが、

大半は、
傷つけたくて傷つけているというような
状態ではありません。
 

むしろ、
子どものことを大切しすぎているとか、
子どものことを頼りにしすぎている
という状態があり、

子どものことを
かけがえのない存在であると
考えているケースもたくさんあります。
 

ただし、圧倒的に
子どもの気持ちを想像する力が弱いので、
「歪んだ愛し方」になってしまいます。

そんな母親との関係修復の第一歩は、
母親と自分の間に明確な境界線を引いて
適切な距離を取ることです。

• 1. 母親の言動が自分の心をどれだけ傷つけているのかという気持ちと感情を伝える
• 2. 傷つけられるから怖くて近づけないということを伝えて素早く距離を取る
• 3. 母親が子どもの立場で考えるようになるまで近づきたくないという考えを伝えて距離を保つ
• 4. 母親があなたの心の傷を理解し、気持ちを想像できるようになるまで距離を保ち続ける
• 5. 母親の言動にあなたへの気持ちの理解や尊重が見えるようになったら気をつけながらゆっくり近づく
• 6. 本心を言い合えるような対等な関係をつくっていく

離れるときは気持ちをはっきりと伝えて素早く行動する。
近づくときは変化を慎重に見極めながらゆっくりと。

これが健全な親子関係を再構築する鍵となります。
 

今まで多くの人たちが
ヒステリックな母親との関係に
悩んできました。

そして、新しい関係を築いて
今安心した気持ちで関わり続けている
親子関係はたくさんあります。

あなたは決して一人ではありません。

同じ悩みを抱えていた人たちが
今、幸せに暮らしています。

まずは自分の気持ちを大切にして、
自分自身がどうしたいのかと
考えてみましょう。