『親の過保護』は見えない虐待

2015年4月24日

『親の過保護』は見えない虐待

FROM:親子関係カウンセラー川島崇照

 

 

子どもに対してなんでも口を出したり、手を出したりして自立心を育てない親がいます。いつまでも子離れできず、世話を焼くようにする親です。

先回りしてお膳立てをしたり、失敗しないように答えを与えてしまうようなこともあります。

 

これは過保護な親の代表的な特徴を言い表した文章です。

 

あなたが親から過保護にされていたなら、あなたは自立心を奪われてしまったかもしれません。

自分の気持ちや考えがわからず、いつも周囲に流されてきたかもしれません。

うまくいかないことをいつも他人のせいにしてしまってことで、心許せる仲間をつくれなかったかもしれません。

実際そうではないのにエリート意識が抜けず、いつも他人を見下してしまって、努力して自分を高めるという感覚を持てなかったかもしれません。

 

逆に健全な親から育てられた人たちは、自分で考え、決断し、行動していくことで達成感を得ることができます。

そして、「自分ならできる」という感覚を養うことで「自立心」を育ててきました。

ときには失敗もするでしょう。しかしこれも成長にはとても必要なものです。

すんなりうまくいかないから挫折感があり、それを乗り越えた時こそ達成感を感じ、自信につながるのです。

これが基礎となり人は自分を愛せるようになっていきます。

失敗体験があるからこそ、人は成長していけるのです。

 

過保護な親はあなたからさまざまなものを奪い去っていきました。

そしてその影響はいまでも解消されることなく心の奥底に残っているかもしれません。

 

「過保護」は、気づきにくい虐待

過保護な親はあなたに関わることを生き甲斐としていたかもしれません。

自分のことよりも子どもに心血を注いでいる姿を見ればそれも愛情と受け取ってしまってもしょうがないことです。

過保護ははたから見れば『子ども思いの良い親』のように思われます。

 

そんな環境があなたが感じていた親への違和感を打ち消してしまいました。

「親はわたしのためにやってくれているんだから」と、どこか拒否できない雰囲気がつくられていきます。

そしてあなたもその過保護な状態を『親の愛情』だと信じこむことで我慢してきたのかもしれません。

 

しかし、過保護は立派な虐待です。

健全な親はあなたの気持ちに耳を傾けます。

過保護な親はあなたの気持ちを無視して自分の気持ちを押し付けます。

 

過保護とは、〈優しさ〉という真綿で首を絞める虐待行為です。

 

『過保護な親』はあなたの人生をも奪った

過保護は、あなたの精神成長まで奪いました。

自分がどう感じるのか、どう考えるのか、何をすべきなのか、それをしたことでどんな影響があるのかなど、自分の気持ちと向き合うチャンスを奪われました。

 

これは、〈自分の気持ちを感じるトレーニングをしてこなかった〉ともいえるでしょう。

通常、あなたが幼少のとき、親との関わりのなかでしてこなければならなかったトレーニングです。

 

もし、あなたが親のもとから逃げ出したいと思いつつも、最後の最後には親に逃げ道をつくってしまうのは、過保護にされて育った影響かもしれません。

いつでも親のコントロール下にいたために、自立心が養われず、自分の人生を自分の力で切り開いていこうという感覚が持ちにくいのです。

結果、いつまでも親から離れられず時間だけが過ぎていくということがおこります。

 

親が亡くなってみて、はじめて親からコントロールされていたことに気づく方は少なくありません。

それまで何十年もあれこれと指図されてきた環境がガラリと変わるのです。

いままで車を運転したことのない人がいきなりハンドルを握れと言われても無理なように、人生のコントロールを失ったあなたは行き先を見失って路頭に迷う可能性は非常に高いのです。

 

過保護な親から自立しよう

心の中の「親」を減らし、「自分」を増やしていくことが、過保護の影響から手放していくために必要です。

もうすでにあなたはひとりの立派な大人であり、なんでも決めることができるようになっているでしょう。

親に頼らずとも生きていける力を持っているはずです。

 

自立心の育て方
1.自分がどうしたいのか?を考えてみよう
2.自分の気持ちに素直に行動してみよう
3.行動したことで生じる責任を引き受けてみよう

 

責任を負うのが怖いですか?

「失敗するかもしれない」と思うと身がすくみますか?

いいえ、、、

それ全部、あなたが生きている証です。

 

親の人生から、自分の人生へとレールを乗り換えてみましょう。

うまくいかなかったら、またチャレンジすればいいんです。

うまくいかなかったことは、次にうまくやる方法がわかったんです。


Posted by おとなの親子関係相談所 at 17:23 / コラム

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