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コラム 幸せな人生を生きるために

「親が嫌い」と感じているけど誰にも言えないあなたへ〜嫌いは自立のはじまり〜

「親が嫌い」と感じているけど誰にも言えないあなたへ〜嫌いは自立のはじまり〜

こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
 
今日は多くの方が
心の奥底で感じていながらも、
口に出すことさえためらってしまう
「親が嫌い」という感情について、
率直にお話ししたいと思います。
 
「親を嫌いだなんて、そんなこと思ってはいけない」
「親に感謝しなきゃ」
「親は子どものためを思ってしているんだから」

 
—こういった社会の
「当たり前」に縛られ、
自分の本当の気持ちを抑え込んでいませんか?
 
親子関係の悩みを抱える
多くの方々のカウンセリングを
してきた経験から言えるのは、
 
「親が嫌い」と感じることは
決して異常なことではなく、
むしろ自分を大切にするための
健全な反応だということです。
 

「嫌い」は自立しようとしているときに感じる感情

「親が嫌い」という感情は、
実はあなたが自立へ向かう過程で
自然に生まれる重要なサインです。
 
人は傷つけられている関係性に
薄々気づき始めると、
「このままではいけない」
という内なる声が聞こえてきます。
 
その人のそばにいることで
自分が消耗していると感じ、
距離を取りたい、
自分の心を守りたい、
自分の人生を生きたい
と思うようになるのです。
 
この過程で
「嫌い」という感情が
芽生えるのはごく自然なことです。
 
「嫌い」という感情は、
実はあなたの心が
自分を守ろうとしている証拠です。
 
あなたの内側から
「この関係性は健全ではない」
という警告が発せられているときです。
 
多くの方は
「親を嫌いだと思ってはいけない」
という罪悪感から、
この感情を無視しようとします。
 
しかし、
その感情を抑え込むことで、
結果的に自分自身の素直な心の動きも
抑え込んでしまうことになります。
 

いろいろある「嫌い」と感じるとき

親に対して「嫌い」
と感じる場面は人それぞれですが、
特に多いのが以下のようなケースです。
 
あなたはどれに心当たりがありますか?
 

1.気持ちや考えを否定されているとき

「そんなことを考えるなんておかしい」
「そんなことをするなんて非常識だ!」

 
このように、
あなたの感情や考えが
常に否定される関係性の中では、
 
自分の存在そのものが
否定されているように
感じてしまいます。
 
大切なのは、
親にあなたの考えを
否定されても、
あなたは自分の考えを
変える必要はないということです。
 
あなたの考えや感情は、
あなただけのものです。
 
それを持つ権利は誰にも奪われません。
 

2.考えを押しつけられているとき

「親の言うことを聞きなさい」
「私の経験から言うと、こうするべき」

 
親の世代の価値観や経験則が
あなたに当てはまるとは限りません。
 
親に考えを押し付けられても、
それに従う義務はありません。
 
従ったとしても
幸せになる保証はないし、
 
もしかしたら、
逆に不幸になるなんてことも
あり得ます。
 
大切なことは、
自分の考えに従って
行動することです。
 
あなたには自分の判断で
選択する自由があります。
 

3.責任転嫁をされているとき

「あなたのせいで私はこんなに苦労している」
「あなたが生まれたから私の人生は変わってしまった」

 
親の人生の責任を
あなたが背負う必要はありません。
 
親の選択の結果を
あなたが償う必要もないのです。
 
責任転嫁は最も有害な
親子関係の一つであり、
「嫌い」と感じるのは
当然の反応です。
 

4.認めてもらえないとき

「そんなの無理だよ」
「あなたにはできない」
「絶対失敗するよ」

 
あなたの可能性や努力を
認めてもらえないとき、
深い挫折感や怒りを
感じるのは自然なことです。
 
親に認めてもらえなくても、
あなたは自分の道を進む権利があります。
 

5.信じてもらえていないとき

「やめておいたほうがいいんじゃない」
「心配だから言っているの」
「本当に大丈夫なの?」

 
信頼関係がなければ、
健全な親子関係は築けません。
 
子どもが親に求めているのは、
正しい答えでも、
間違わない生き方でもなく、
信じて見守ろうとする姿勢です。
 
信じてもらえていないと
自分そのものを否定されたように感じるし、
 
親が自分を信じてくれないと、
子どもも親を信じられなくなり、
不信感が募って
嫌いだと感じてしまいます。
 
信じようとしてくれない親に
振り回されないようにしましょう。
 
親に信じてもらえなくても、
自分自身を信じる気持ちを
持ち続けることが大切です。
 

親を嫌いだと感じたら、自立することを目指すとき

「親が嫌い」と感じることは、
あなたが精神的に自立するための
重要なステップでもあります。
 
この感情に気づいたなら、
それは自立へのプロセスが
始まっているサインです。
 
自立とは、
単に親から物理的に離れることを
意味するのではありません。
 
精神的な自立、つまり
「自分の人生は自分のものだ」
と認識し、自分の選択に
責任を持つことを意味します。
 
自立へのプロセスは
時に痛みを伴うこともあります。
 
長年染みついた依存関係や
罪悪感から抜け出すのは
簡単ではありませんが、
 
自立は必要なものですし、
あなた自身の人生を
取り戻すための重要な道のりです。
 

自分の人生の主導権は自分自身で持っておこう

親が何と言おうと、
あなたの人生の主導権は
あなた自身のものです。
 
「親の期待に応えなければ」
「親を失望させてはいけない」
という考えに縛られていませんか?
 
その考えに縛られている場合、
多くのケースでは
親自身の未解決の願望を
押しつけられていたり、
社会的プレッシャーを
感じていたりするものです。
 
あなたがそれに応える義務はありません。
 
自分の選択に自信が持てないとき、
「もし親の影響がなかったら、私は何を選ぶだろう?」
と自問してみてください。
 
その答えがあなたの
本当の望みかもしれません。
 

自分の素直な感情を受け入れてみて

 
「親が嫌い」という感情を持つことに
罪悪感を感じる必要はありません。
 
それはあなたが
自分独自の価値観を大切にし始めたとき、
親との間に境界線を引き始めたときです。
 
自分の感情を否定せず、
「今、私はこう感じている」
と認めることから始めましょう。
 
感情は良い悪いではなく、
あなたという存在の一部です。
 

最後に伝えたいのは、
親を嫌いだと感じることと、
自分を責めることは別だということです。
 
親との関係に問題があるからといって、
あなたの努力が足りないとか
親の気持ちを考えていないわけではありません。
 
そもそも、
親の人生とあなたの人生は
別のものであって、
それぞれの人生をどう生きるかは
親とあなたで違っているのが自然な状態です。
 
あなたには、
自分らしく生きる権利があります。
 
今日、あなたが
この記事を読んだことが、
自分自身を大切にする
最初の一歩になりますように。
 

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