COLUMN
コラム 自分が毒親にならないために
子どもを怒鳴るのがやめられないのは支配的な親から育てられた影響
溜め込んできたストレスが子どもを傷つけてしまう
「つい、カッとなって
子どもを激しく怒鳴ってしまうんです。
親からされたことと同じことをしてしまい
激しく落ち込みます。」
これ、ご相談者さまからよく聞かれる言葉です。
だいたい皆さん、
感情を抑圧されてきた方たちばかり。
支配的な親のもとで
言いたいことも言えず、
やりたいこともやれず、
ずっと我慢してきた方たちが多いですね。
支配的な親はよく否定しますよ。
考えを押し付けることも日常茶飯事です。
そんな親のもとでは喜怒哀楽を表現できません。
- 喜んでいたら、「いい気になるな」と否定されます。
- 怒っていたら、「ワガママだ」と否定されます。
- 哀しんでいたら、「メソメソするな」と否定されます。
- 楽しんでいたら、「はしゃぐな」と否定されます。
こうやって、
思ったままに感情表現することを
許されなかったんですね。
そんな支配的な親のもとに育つと
子どもは非常にストレスが溜まるんですよ。
だって、感じたことを感じたように
表現できないのですからね。
悲しいのに悲しめないし、
怒っているのに怒れません。
なんかもう、
監獄にいるみたいな生活でした。
子どもはストレスを自力で発散する方法を
ほとんど持っていません。
親から離れれば生きていけないし、
結局我慢して自分の感情を殺さなければ
あの危険な親のもとでは
生き抜けなかったということです。
しかしそんな方たちもいつかは大人になります。
大人になって経済力を持ち、
親から離れて生きていけるようになると
子ども時代から溜め込んでいたストレスが
外に漏れ出やすくなるんです。
いつもイライラしてしまい、
ちょっとしたことでもカチンとなって
ドカンと怒ってしまう。
その怒りは自分よりも弱い相手、
そう『子ども』に向かいやすくなります。
あなたは子どもに『投影』しているかもしれない
『投影』というのは、
自分の意識を相手に映し出して
感じている状態です。
もし子どもが何も悪いことはしていないのに、
あなたが怒りを感じてしまうなら、
子どもに対して自分の「〜するべき」という
こだわりを映し出している可能性があります。
例えば、あなたが
自己主張をしている子どもを見て
「ワガママだ」と感じて苛立ってしまうなら、
あなたが子ども時代からずっと
支配的な親のもとで育ってきて、
言いたいことも言えずに
我慢して従ってきたのかもしれないのです。
いかがでしょうか、
そんな感覚はありませんか?
ちょっと昔のことを思い出してみましょう。
あなたが自己主張をしたとき
親から激しく怒られたので、
自分の気持ちを言うのを我慢して
従ってきたかもしれません。
そして、
「私は自分の気持ちを言ってはならない」とか、
「自分の気持ちを口にすることはワガママなことだ」などと
決めてしまったのかもしれません。
そんなふうにこだわりを強く持ってしまったあなたが
親となって自己主張をしている子どもを見ると
投影が起こりやすくなります。
そんなとき、あなたの頭の中では
こんな声が鳴り響いているかもしれませんよ。
「私はずっと我慢してきたのに、
この子は好き勝手なことをしてワガママだ」
「この子はこんなにも恵まれていて
自由にさせてもらっているのにワガママだ」
、、、そしてカッとなって激しく怒ってしまう。
親からされたことと同じことを
自分の子どもにしてしまって
激しい自己嫌悪に襲われるというのは
このコラムを見ている方の多くが
経験していることなんです。
あなただけではありませんからね、
自分を責めすぎないで。
あなたが相手に投影をしているときというのは
あなたの心のなかで感じていることが
あなたにとっての事実になっています。
冷静になって考えたらわかるのに
そのときはそれが真実になってしまうんです。
そして相手の行動に意味付けをして
傷つけられたように感じて
悲しくなったり、さみしくなったり、
そして腹立たしくなって怒っちゃう。
そう、これが投影。
これが、あなたが子どもを怒鳴ることが
やめられない大きな原因の一つです。
子どもはあなたが本当に欲しいことを教えてくれる
もし、あなたが
自分の子どもに怒りを感じることが多く、
ついカッとなって怒鳴ってしまうなら、
こう考えてほしいんです。
それは、、、
「子どもは私が本当に欲しいことを教えてくれている」って。
子どもってね無邪気でなければならないんです。
それがとっても自然な状態。
好きなことをやり、
嫌いなことはやらない。
楽しいときは笑い、
悲しいときは泣き、
腹が立ったときは怒る。
そうやって、
子どもは自分の気持ちを確かめながら
自分の価値観を確立していきます。
自分の価値観が確立されると、
そもそも相手と違っていてもいいし、
自分は自分でいいんだって感じられるようになります。
人の目を過剰に気にしなくなるし、
相手と意見が違っていたからって恐れません。
私は私って思えるからとっても楽なんです。
これがとっても自然な状態なんです。
そんな無邪気に生きようとしている子どもは
あなたに教えてくれているんですよ。
「もっと自由に生きてもいいんだよ」って。
あなたが子ども時代に心の底から欲しかった、
誰からも支配されることなく
自由に生きることを目の前で見せて、
「もう不自由な人生は
やめてもいいんじゃない?」
って教えてくれているんです。
そしてこうも考えてほしいんです。
「この子は私ができなかった自由に生きることを
できているんだ、スゴイな!」って。
尊敬していいんですよ。
自分から生まれてきた子が
自分にできなかったことをできているって
スゴイことじゃないですか。
「もう子どもに超えられちゃった!」みたいな(笑)
あなたがもっと自由に生きたかったことを
あなた自身が受け入れられたら、
子どもに対する怒りは
自然に解消していくかもしれません。
あなたが子どもを見ていて感じていた怒りは、
過去に自由に生きることができなかった家庭とか、
それを許してくれなかった親に対して感じているものなんです。
その怒りをあなたの子どもにぶつけてしまうのは、
あなた自身、自由に生きることを
否定しているようなものです。
それって苦しいですよね。
とってもツライこと。
あなたは子どもも自分も救っていい
じつは、あなたの親も
支配的な親に育てられてきた
被害者なのかもしれません。
たくさん感情の抑圧を受けて育ってきたことで、
自由に生きようとしていた子ども時代のあなたを見て、
投影していたかもしれないんです。
そしてあなたにストレスをぶつけていました。
もしあなたがこのコラムを見ていて
「あっコレ私のことだ!」ってピンと感じているなら、
これまで何十年も続いてきた
連鎖を断ち切ってもいい頃なんです。
あなたの親も、そもまた親も、
そのまたそのまた親だって、
ずっと苦しんできたかかもしれないことを
あなたの決断でやめることはできるんですよ。
そして、あなたも子どもも
幸せになってもらいたいんです。
そして、それができるのは『あなた』だけです。
子どもを救えるのはあなただけ。
自分を救えるのもあなただけ。
どちらも救えるのは『あなた』だけですから。
今あなたが感情のコントロールができなくて、
苦しくて悩んでいるなら、
あなたはこれまでの人生を変えるタイミングに
差し掛かっているということです。
どうせ生きるなら楽なほうがいいですよね。
嬉しいとか、楽しいとか、
自分の気持ちに正直に生きるほうが
楽じゃないですか。
泣きたいときは泣けばいいんですよ。
子どもってスゴイね!
誰に教わっていなくても
それができちゃうんだからね。
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