COLUMN
コラム 自分が毒親にならないために
子どもがカワイイと思えない私は毒親ですか?
こんにちは、
親子関係カウンセラーの
川島崇照です
子どもをかわいく感じなくて辛いというお悩みを抱えているお母さんて本当多いんですよ
「子どものためにも自分が変わらなければいけないのはわかっているけど、どうしても感情的になって怒ってしまいます」と相談に来てくれる人が増えています
じゃあ、なんで子どもをかわいく感じられないのか、ということなんですが、その理由のほとんどが、幼少期の親との関わり方に問題がありました
今日はね、自分が親として子どもを愛せないと感じていてつらい思いをしている人に、どういうふうに考えたら子どもに向き合えるようになるのか、
そして、どのようにしたら心に余裕を持って子育てできるのかについてお伝えしようと思って、このコラムを書いています
ある子育てママの悩み -ひとりぼっちだった子ども時代
※これは、公開可能な事例です
※問題解決後にクライアントの了承を得て公開しています
以前に、ご自身も毒母に育てられ、そして現在、母親として子どもへの向き合い方がわからないというお悩みを抱えた女性から相談を受けたことがありました
- 子どもが「やって、やって」と言って私の仕事のじゃまをしてくるんです
- 私が忙しいときをわかっていて「やって」と言ってくるんです
- なんで私の邪魔ばかりをするのでしょうか?
- 私は子どもがかわいくありません、、、
- でも、こんなふうに思ってしまう自分が死ぬほど嫌です。本当は子どもを愛したいんです、、、私は毒親なんでしょうか?
こんなふうに言う女性は、本当にヘトヘトに疲れた表情で、うなだれるように肩を落としていました
そこで、私はその女性がどんな家庭で育ったのか、どんな母親や父親から育てられたのかをヒアリングしました
すると、
- 両親の夫婦関係は冷めきっていたこと
- 母親から父親の愚痴ばかりを聞かせてられていたこと
- 父親は自分の趣味ばかりで家庭をかえりみなかったこと
- 母親は弟ばかりに手をかけて自分を愛してくれなかったこと
- どちらの親にもほめてもらった記憶がないこと
、、、いわゆる愛情不足の家庭で育ったんですね
両親のあいだに信頼関係はありませんでした
彼女は物心つくときから、愛し合っていない両親を見続けてきたんです
そして、家庭に向き合わない父親は趣味に没頭し、夫婦関係に向き合えない母親は娘に愚痴を聞かせ、
彼女は家の中に居場所も逃げ場も感じられませんでした
それに、出来の良い弟ばかりが優遇され、自分は放っておかれて、なんとか存在価値をアピールしようとしてどんなに努力してもほめられません
結局、家の中で一人ぼっちの状態だったんです
抱えてしまった影響
そして、そんな家庭でそだった彼女はさまざまな影響を抱えてしまったことがわかりました
子ども時代の彼女は、ほめられたい一心で勉強や運動を頑張りました
実際に学校でも一番の成績を何度も取ったし、スポーツの大会でも優勝するような実力を発揮しました
でもやっぱりほめてもらえなかったんです
そのうち、「ほめてもらえない私が悪いんだ、私の努力が足りないからほめてもらえないんだ」と考えるようになります
でもやっぱりほめられない彼女は、「私には愛される価値が無いんだ、だからどんなに結果を残しても無駄なんだ、私はいらない子なんだ」と思うようになりました
そう、彼女は、どんなに頑張っても認められないのは自分の努力が足らないからだと考えて、達成感が得られずいつでもガムシャラにやって自分を追い込んでしまう影響を抱えてしまったんですね
さらに、そもそも自分に愛される価値がないと思い込んでしまい、いつでも他人の顔色ばかりをうかがって我慢してしまう影響を抱えてしまったんですね
子どもがかわいくないと感じる原因
彼女はあの家庭、あの両親と関わる時間のなかで、さまざまな影響を抱えて生きづらい心理状態になってしまいました
あなたも似たような経験はありませんか?
もし、思い当たるところがあるなら、これからお伝えするがとても重要になります
親との関わりのなかで愛情を感じられずに育った人たちは、自分が親になって子育をするときに不具合が起きることがとても多くなるんです
それは、子ども時代が未完了になるからです
どういうことかというと、私たちって、自分が愛されて嬉しかった経験があるから、今度は他人のことを愛せるとか、
ミスをしても許された経験があるから、自分も他人を許せるようになった、みたいなところってあるじゃないですか
そして問題なのは逆のパターンなんです
自分が愛された経験がないから、愛されている人を見ると憎らしいとか、
許された経験がないから、他人をとことんまで追い詰めてしまうとか、
ようするに、自分の子ども時代が未完了だから、目の前の子どもが自由に行動していたり、無邪気に楽しそうに好きなことをやっている姿を見て受け入れられなくなるんですよ
それを見ていると、今までの自分の人生が欠落していて、空っぽのようで、虚しくなってしまうので、向き合えなくなってしまうんです
さらに、悲しみやさみしさを通り越して、怒りが湧いてくるんです
「なんで私ばっかり苦労しなきゃいけないのか?」「なんで私はこんなに我慢していたのに、この子は好き勝手なことばかり言うんだ」
こんな感じに、、、
じつは、子どものことが心底かわいくないと感じるなら、悩まないはずなんですよ
嫌いだったら興味関心も感じないし、そういう人は子どものことを放っておくようになります
彼女が育った家庭のようにね
残念ながら、そういう方たちをカウンセリングしてもあまり変化はありませんし、そもそもカウンセリングに来ないですからね
でも、もしあなたが、子どもをかわいくないと感じてしまう自分を変えたいと思っているなら、それは、「ちゃんと愛したい」という意識があるということなんです
ちゃんと愛したいから、ちゃんと愛せていない自分を変えたくなるんです
それって、とても重要
その意識があるなら、あなたは変われる条件は持っているということになります
だから、心配しないでくださいね
あなたも子どももハッピーになれる新しい考え方
もし、あなたが子どもを見ていて「かわいくない」と感じたら、子どもの何がかわいくないと感じさせるのかをじっくりと考えてみてください
さらに、子どもがやっていることとか、言っていることとかをじっくりと観察してみてください
そして、「昔の私はどうだったのか?」と自問自答して、昔のことを思い出してみましょう
そんなとき、あなたがやりたくてもやれなかったことを、子どもが目の前でやっているのかもしれません
子どもが無邪気に自由に遊んでいる姿を見て腹立たしくなるなら、あなたは親から怒られることばかりを気にして、自由に行動することをあきらめていたのかもしれません
そこで、今までと違う意識を持ちます
今までが、「私は我慢しているのに、この子はやりたいことだけやって自分勝手だ」という気持ちがあったなら、
こんどは、「私はこの子が無邪気に自由にやりたいことをやれる環境をつくれているんだ、私は自分の親のようにはならなかったぞ」と考えてもいいでしょう
「私がやれなかったことをこの子はやれている、私なんてもう越されちゃったな、すごいなー!」なんてのもイイですね
大切なことは、自分自身も子どもも尊敬してみることなんです
あなたはあの家で育ってきて、よく頑張ったじゃないですか
いっぱい努力しましたよ、本当に
そして今でも頑張っているじゃないですか
ただね、あなたの親が問題を抱えていて、あなたの努力を認めたくなかっただけなんですよ
それはとても悲しい現実だけど、でもあなたが努力してきたことは真実なんです
あとは、どれだけ自分自身をいっぱいほめて、いっぱい認めて、いっぱい愛してあげられるかです
あなた自身が充分に満たされたら、今度は子どもの心を満たしてあげることだってできるはずです
このコラムを読んでいて、「もうすんごい納得」とか、「わかるわかる!」ってなってるあなたなら、きっかけがあれば違った世界が見られそうですよ
心が通い合う家庭とか、いつも笑い声が絶えない家族とか、あなたが子どもの頃に願っても見られなかった景色は、意外と近くにあるかもしれませんね
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