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[相談事例]私の母は毒親ですか?

[相談事例]私の母は毒親ですか?

コラムテーマのリクエストをいただきました

こんにちは
いまりといいます
 
いつもコラムを読ませていただいております
 
希望するテーマですが
「どんな親でも毒親な部分を
多少なりとも持っているものなのか」
ということです
 
これが疑問になった理由として、
私の立場と経験を記載させていただきます
 

私は一児の母で会社員です
私は妹が2人いる三姉妹の長女です
 
私は高校生から大学生ぐらいの頃に
自分の母は毒親なのではないかと感じ
妹とも両親の子供への態度についてよく話し
母は毒親なのではないかと話し合うようになりました
 

ある時期
母は毒親という言葉を知ったようで
私を叱った(私に怒った)時に
「お前はお母さんを毒親だっていうんだろ!?」
と言われたことがあります
 
私は母に面と向かって毒親と言ったことも
毒親について話したこともなかったのですが…
 
思い当たることがあるとしたら
その頃妹が毒親に関する本を買って
私に貸してくれたため
 
私の部屋にその本が置いてあった
ということがあります
 
(蛇足ですが私達姉妹の部屋は
仕切りがあるだけの鍵もドアもない部屋で
母は自由に出入りし、散らかっていると
制裁として更に部屋を荒らしていくことがありました
しかしながら母は掃除や片付けができない人です)
 

さらにはその後
何かの折に母は私に
「何でもかんでも名前をつけちゃえば簡単だけど
どんな親にもそういうところは多少なりともあるよね」
と言いました
 
(テレビで毒親の特集かなにかを
見ていたのだと思います)
 
私は基本的に母が怖いので
その時も否定することはしませんでした
 

毒親ではない人ははっきりと
全く毒がないとしたら
そういう親は子供への態度に
ブレない信念があるのでしょうか?
 

それに関連して、
母は自分の毒親な部分を自覚していて
それをしょうがないことだから許せと
言いたいのではないかとも思います
 
そうだとしたら私が母を毒親と認定して
母の態度を許せないのは
心の狭いことなのかとも思います
 

これが、毒親の定義

いまりさん
 
コラムテーマのリクエストをいただき
ありがとうございます
 
自分の母親が
毒親なのではないかと
お悩みなのですね
 
そしてご自身も
母親と同じような毒親に
なりたくないのですね
 

それではこのコラムで
いまりさんの疑問に
お答えしていきたいと思います
 
まずは単刀直入に
毒親の定義をお伝えしますね
 
このリストを見てください
 

あなたの母親が
このリストの項目に1つでも
当てはまりそうなら
毒親である可能性があります
 

  • 暴力を振るったり怒りを爆発させて子どもに恐怖を感じさせる親(体に触れる暴力、恐怖を感じさせる精神的暴力)
  •  

  • 子どもの個性や価値観を否定する親(人格、性格、容姿、性別、思考、行動、人間関係などの否定)
  •  

  • 子どもに親の価値観や考えを押し付ける親(行動、考え方などの押し付け)
  •  

  • 子どもに責任転嫁する親(親が決めて行動した結果を子どものせいにする、親が決めて行動しなかった結果を子どもせいにするなどの行為)
  •  

  • 子どもを他人と比べる親(きょうだい間や他人との比較差別など)
  •  

  • 子どもに過大に期待をかける親(成績や学歴、ステータスの高い人との結婚、自慢できる職業に就くなどの期待を押し付ける)
  •  

  • 子どものすべてを知ろうとする親(プライベートなことまで知りたがる過干渉、不安の押し付けなど)
  •  

  • 子どものことが心配でなんにでも手や口を出す親(指示命令ばかりで考えさせない、子どもの意見を聞かず親が勝手に決めているなど)
  •  

  • 子どもと競ってる親(見下し、自慢話、苦労話、成果のアピールなど)
  •  

  • 子どもの心の支えになろうとしない親(仕事で家庭を顧みない行動、無視、スキンシップやコミュニケーションの不足、褒めない、努力を認めないなど)
  •  

  • 子どもの立場に立って考えようとしない親(愚痴や悪口を聞かせる、夫婦喧嘩や冷たい関係を見せるなど)
  •  

  • 子どもよりも自分を優先する親(趣味、仕事、遊びなど親のやりたいことを優先するなど)
  •  

  • 未熟な親(家事育児を怠る、気分次第でコロコロと考えを変える、わがままで自分勝手など)

いかがでしょうか
 
あなたの母親は
このリストにいくつ
該当しましたか?
 

自分の感覚で毒親認定をする

毒親かどうかを見極める際には
親が何をしていたかということよりも
あなたがどう感じるかが重要です
 
あなたが
親と一緒にいたこれまでの時間を
振り返ってみてください
 
悲しかったり
さみしかったり
怖かったり
 
心を傷つけられたという感覚が
あなた自身にあったのであれば
親の行為はあなたにとって
『毒』になっていたということです
 
その感覚があるかないかで
決めていいんです
 
あなたは自分の感覚を信じて
毒親を認定してもいいんです
 

ハラスメントと同じ考え方なんですよ
 
モラハラもセクハラも
それをされた人が
傷つけられているという感覚が
あるから成立することです
 
毒親認定も同じ
 
あなたが親との関わりで
傷つけられた感覚があるなら
親の行為はあなたにとって
毒性があったということです
 

毒の7割は反面教師

親の毒は子どもに
3割が連鎖する傾向にあります
 
そして残りの7割は
子どもが親を反面教師にして
自分を律する傾向にあります
 

簡単に言うと
親の毒を全部は受け取りづらい
ということですし
 
逆にどんなに気をつけていても
毒親と同じ行動を取ってしまう部分は
3割あるということです
 

私たち毒親育ちが
毒親そのものにならないためには
 
自分が親から傷つけられていたことを認識して
あなたが親にされて嫌だったことを
自分の子どもにはしないと決めることです
 
そしてあなたが子どもの頃には感じられなかった
愛情やぬくもりがかよう家庭を
つくろうと努力することです
 

ですから
今のあなたが
自分の親のような毒親状態には
なりたくないと思っていて
 
そして子どもの気持ちを優先し
子どもの立場に立って
色々と考えていて
 
さらに毒親の行動リストにも
あるようなことをしていなかったり
 
自分でもそれをしないように
常に注意を払っているのであれば
毒親になる可能性は限りなく
少なくなるでしょう
 

しかしどんなに気をつけていても
怒りのコントロールができないときがあって
我慢できずに感情的になってしまい
つい暴力や暴言を子どもにぶつけてしまうなら
 
そのときはカウンセリングが必要です
 
あなたが怒りをコントロール
できなくなっていることを認識して
 
その原因を探って取り除かない限り
また怒りが湧き出てしまうからです
 
原因を取り除かないでいるなら
怒りがいつ暴走してもおかしくはありません
 

私たち毒親育ちの子どもは
多かれ少なかれ心の傷を抱えています
 
ですから毒親からすり込まれた影響が
自分にもあると思って行動することが
あなたの子どもを傷つけないためには重要です
 

毒親を許さなくてもいい

じつは子どもを意図的に傷つけようとする
悪意のある親なんてのはほとんど存在しません
 
それよりも自分のやっていることは正しくて
子どもを傷つけているとは
微塵も思っていないですし
 
なんなら
子どものためになっているとすら
思っています
 
毒親は自分の考えが正しくて
自分の考えに合わない人が
間違っていると思い込みます
 
人のせいばかりにして
言い訳して努力しません
 
被害者意識が強くて感情的です
 
不平不満が多くて感謝がありません
 
そんなふうに
他人のせいばかりにする
依存的な毒親たちでも
自分が正しいんです
 
だから本当に厄介
 

毒親はいつでも依存させてくれる
ターゲットを探していますよ
 
従順で言いなりになりそうな人を見つけては
その人に依存しようとします
 
依存して自分のストレスを
相手を利用して解消しようとするんです
 
もしかしたら、あなたも『親』という
心に問題を持った人たちから
ターゲットにされてしまった可能性が
あるということです
 
それに毒親はよくこういうふうに言います
 
「そんなつもりはなかった」
「あなたのことを思ってやっていた」
 
これを言われるとね
迷いますよね
 
親の好意を受け取れない
自分の心が狭いように感じてしまいます
 
親を許せない自分が
わがままなのではないかと
迷ってしまいます
 

でもよく考えてみてください
 
傷つけているのに
悪意がないのって
いちばん罪が重いんですよ
 
だって悪びれもなく
傷つけていた
ということですからね
 
それはそもそも
子どもの立場に立たず
自分の考えばかりを優先して押し付けていた
ということだからです
 

自分に正直に生きる

あなたには自分に正直に
生きてほしいのです
 
いくらあなたの親だからといっても
ひとりの人です
 
あなたと対等な
ひとりの人です
 

それなのに
あなたを否定し
あなたに恐怖を植え付け
あなたを対等に
扱ってくれなかった
人かもしれません
 
そんな人に対して
あなたが感じている素直な感情を
あなた自身が受け入れてもいいんです
 
「この人は危険だ」
「この人は嫌いだ」
って思ってもいいんです
 

今あなたが抱えている悩みを
解決していくには
まずあなたの感覚で
毒親認定をしていくことです
 
そしてできるだけ
ストレスを溜め込まない
生活を手に入れることです
 

さらにすでに毒親の影響が根深く
怒りをコントロールできなくなっているなら
なるべく早くその原因を解消していくことです
 
あなたが過去の親子関係で傷つけられていたことを
あなたが親になってしてはしてはいけません
 
それは現在のあなたが
過去のあなたを傷つける
ようなものですからね
 
それはとってもつらいことですから
 

でもこうやって
悩みを解決したくて
相談してくれたことは
 
あなたが子どもの気持ちを考えて
自分と同じ目に合わないようにしたいという
気持ちのあらわれだと思うのです
 
それってとっても大切なこと
 
まずそれができているだけでも
あなたは母と同じような毒親には
なっていないということなのです
 

だからこれからはもっと
自分に正直に生きてみてください
 
正直な自分の気持ちを
感じてみてください
 
なんでもそこからはじまります
 
あなたもあなたのお子さんも
幸せに生きるために
自分の感覚を信じてみましょう
 
それが新しい人生の
スタートラインですね
 

まとめ

  1. 毒親は子どもの気持ちを考えず心の支えになろうとしない人です
  2. 毒親認定は自分に「傷つけられた」という感覚があるかないかで決めます
  3. 毒親は自分が正しいと思いこんでいるので悪意がありませんがそもそも悪意がないことがいちばん重い罪です
  4. 毒親に対して我慢して本当の気持ちを言わないでいることは「どうぞもっとやってください」と言っているのと同じことです
  5. 毒親を許す必要はありませんし一緒にいてつらいなら離れることが自然です

 

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