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コラム 幸せな人生を生きるために

「相談してどうなるの?」と感じている人でも親子関係が変わっていく理由

「相談してどうなるの?」と感じている人でも親子関係が変わっていく理由

こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
 

親との関係に悩みを抱えている人たちのなかで、
「自分がカウンセリングを受けたところでなんにも解決しない」
「親が変わらなければ意味がない」
「私が相談したところで何が変わるの?」

と感じている方は多いと思います。
 
しかし、実際に、
親との苦しい関係に悩んでいる方たちの多くは
傷つけられている側であり、
 
その人たちが正しい知識を手に入れることで
解決できる親子関係はたくさんあります。
 
問題の構造からすると
原因は親にあることが多いのですが、
じつは、解決の鍵を持っているのは「あなた」です。
 

親を変えようとしてもうまくいかない

多くの方は
「親に問題があるのだから、親が変われば解決する」
と考えています。
 
確かに理屈としては正しいのですが、
現実はそう単純ではありません。
 
親は長年かけて形成された
価値観や考え方を持っています。
 
しかも、多くの場合、
親はそれが「正しい」と確信しています。
 
そのため、
あなたがどれだけ説得しても、
親の言動を変えることは極めて困難です。
 
「もっと理解してほしい」
「もっと尊重してほしい」
とあなたが願っても、
親がそれに応えてくれないのは
このためです。
 
これまで何度も親と話し合ってきたのに
状況が改善しなかったという経験を
お持ちの方も多いでしょう。
 
それは、あなたが
「親を変えよう」
としていたからかもしれません。
 

解決するために必要なのは、親の心理を知って問題を受け入れないこと

親子関係の問題を解決するために必要なのは、
実は「親を変えること」ではありません。
 
親の心理を理解した上で、
自分自身が変わることが大切です。
 
親の言動の背景には、
特徴的な心理や問題があります。
 
それを理解することで、
あなた自身の対応や考え方を変えることができます。
 
重要なのは親の問題をそのまま受け入れないことです。
 
親の不適切な言動や考え方を
「仕方ない」と諦めて受け入れてしまうと、
問題は解決しません。
 
むしろ悪化することもあります。
 
では、具体的にどのように
自分を変えていけばいいのでしょうか。
 

親の心理を知って変わること

1.親の考えが間違っていると確信できるので、受け入れられなくなる

親の言動の背景にある心理を理解すると、
親の言っていること、態度や行動など、
それらが必ずしも正しいものではないと
気づくことができます。
 
たとえば、過干渉な親は
「子どものためを思って」
と言いますが、
 
実際には親自身が子どもを信じていなくて、
子どもが失敗すると無意識的に決めているから
不安になってしまい、
 
その不安を和らげたいから
子どものすべてを支配したくなっている
ということがほとんどです。
 
こうした心理を知ると、
親の考えをそのまま受け入れる必要がないと
確信を持てるようになります。
 
「親だから正しい」
という思い込みから解放され、
 
親の考えが間違っている場合は、
それを受け入れる必要がないと
理解できるようになります。
 

2.親の指示や命令に従い続けると問題が悪化していくとわかるから、従いたくなくなる

親の心理を理解すると、
その指示や命令に従うことで
どんな結果になるかが見えてきます。
 
多くの場合、
問題のある親の指示に従い続けると、
あなたの自立が阻害されたり、
 
選択肢が狭まって
自由に生きられなくなったりするなど、
状況は悪化していきます。
 
このことを理解すると、
親の不適切な指示や命令に
「従いたくない」という気持ちが
自然と強くなっていくはずです。
 
そう思うのは「親への反抗」ではなく、
あなたが自分自身を守りたいと感じる
健全な自己防衛の心理です。
 

3.親が抱えている問題がわかるから、距離を取りたくなる

親の心理を知ることで、
親自身が抱えている問題も見えてきます。
 
たとえば、過度に批判的な親は、
世間体や外聞を気にして
自身の評価が下がらないように
子どもの進路や生き方を
コントロールしようとする場合があります。
 
また、過保護な親は、
自分の人生に生きがいを見いだせず
満足できていない空虚感を
子どもへの関わりで埋めようとしていることもあります。
 
こうした親の問題を理解すると、
「これは私の問題ではない」
と認識できるようになります。
 
そして、親の問題に巻き込まれないよう、
適切な距離を取ることの
重要性を実感できるようになります。
 

4.議論しても自分の考えを否定され親の意見に誘導されると知っているから、断りたくなる

問題のある親との議論は、
多くの場合、生産的な結果は得られません。
 
それでもあなたは、
何度も自分の気持ちや考えを
伝えてきたかもしれません。
 
親が
「それじゃわからない。もっとちゃんと納得できる説明をしなさい」
と言うから、
 
あなたも
「もっと真剣に話せばわかってくれるかもしれない」
と思ってたくさん説明してきたかもしれません。
 
でも蓋をあけてみたら、
毎回あなたの考えが否定され、
親の意見に従うよう誘導される。
 
そんな経験をしている人も多いと思うのです。
 
これは、親がすでに
「否定する・反対する」
という決断をしているときに
多く見られる特徴的な行動です。
 
この心理メカニズムを理解すると、
無意味な議論を避けたくなるだろうし、
断りたくもなるでしょう。
 
「これ以上話し合っても意味がない」
と認識できれば、不毛な対立から
身を守ることができます。
 
毅然と断る勇気が生まれます。
 

5.反論しても親が理解しないことがわかるから、自分の決断で行動したくなる

親の心理を理解すると、
いくら論理的に反論しても
親が理解しない理由がわかってきます。
 
それは親の歪んだ価値観、
一方的な思い込みや決めつけなどの問題に
基づいているからです。
 
このことを理解すると、
親の理解や承認を得ようとする努力をやめ、
自分自身の判断で行動したくなるはずです。
 
親の理解がなくても、
自分の人生を自分で決める権利が
あなたにはあります。
 
そのことが確信できれば
自分で決断して行動する自信が生まれてくるようになります。
 

親ができることはあなたに恐怖心や罪悪感を煽る言葉や態度を見せて、心をコントロールし自由に行動させないようにすること

問題のある親子関係では、
親はしばしば子どもに
恐怖心や罪悪感を植え付けることで、
コントロールを維持しようとします。
 
「親を悲しませるな」
「がっかりさせるなよ」
と言われていれば、
 
「私は親を悲しませている」
「親の期待に応えられない」
という罪悪感が生まれやすくなります。
 
「じゃあもうあなたの関係はおしまいね」
「それなら絶縁だな」
なんて言われれば、
 
「反抗すると見捨てられる」
という恐怖心を強く感じてしまうのは
自然なことです。
 
でも、問題を抱える親というのは、
昔からそのような言葉を使って
子どもをコントロールしてきた歴史があるので、
 
なんとなく無意識的に
何を言えば子どもが弱って従うようになるのかを
知っているものです。
 
このように、
今まで苦しめられてきた罪悪感や恐怖心が
実は親からの刷り込みであり、
あなた自身の責任ではないと理解できれば、
それが事実ではなく錯覚だったとわかるはずです。
 
「私は悪くなかったんだ」
「親のほうが問題があったんだ」
と気づいたとき、
 
そのとき、あなたは
親の心理的支配から解放されていきます。
 
自分の感情が自分で生み出したものか、
それとも親から植え付けられたものかを
区別できるようになると、
本当の自分の気持ちや考えに基づいて考えられるようになります。
 

親を変えずに自分が変わることが解決の鍵

親子関係の問題を解決する鍵は、
親を変えることではなく、
あなた自身が変わることにあります。
 
あなた自身が親の言動を見て
適切かどうかを判断し、
受け入れられないことは
きっぱりと断れるようになること。
 
何を言われても
自分の考えを変える必要がないと自信を持ち、
毅然とした態度を見せること。
 
そして、自分が思ったとおりに行動していくこと。
 
これらを実践していくと、
親はあなたをコントロールできなくなります。
 
そして、あなたは自由な人生を手に入れることができるはずです。
 
親子関係のカウンセリングでは、
このような「自分自身の変化」をサポートします。
 
親を変えるのではなく、
自分自身の考え方や行動パターンを変えることで、
親子関係は必ず変わっていきます。
 
「相談したところで親は変わらない」
と思っているあなたも、
ぜひ一歩を踏み出してみてください。
 
変わるのは親ではなく、
あなた自身です。
 
そして、あなたが変われば、
親子関係も必ず変わっていきます。
 

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