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親から受けた影響・トラウマの解消 親から受けた影響・トラウマの解消
人間関係がつらいのは性格のせい?親子関係に隠れた5つの原因

この記事が向いているのは、こんな方です。
- どこへ行っても、気づけばまた似たような人間関係をくり返してしまい、つらい
- 人と会うと楽しいはずなのに、家に帰るとぐったり疲れ果てている
- 「うまくやれないのは自分の性格が悪いからだ」と、長いあいだ自分を責めてきた
- 「嫌だ」が言えず、いつも自分を後回しにして我慢する側になってしまう
- つらいとわかっている関係なのに、なぜか離れられない
ひとつでも当てはまるなら、この記事はあなたのために書いています。
Contents
人間関係がつらいのは、あなたの性格のせいではないのかもしれません
こんにちは。
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
人間関係がつらい。
その重さを抱えたまま、
今日もこの記事にたどり着いて
くださったのかもしれませんね。
人とうまく関われない。
会話のあとに、
「なぜあんな言い方をしたのだろう」
と何度も思い返してしまう。
人と会うと、
楽しいはずなのに、
家に帰るとぐったり疲れている。
そんな毎日を、
長く続けてこられたのではないでしょうか。
そして、
そのたびにこう思ってきたかも
しれません。
「うまくやれないのは、
自分の性格が悪いからだ」と。
「もっと社交的になれない自分が、
ダメなんだ」と。
でも、
少しだけ立ち止まってみてください。
その人間関係のつらさは、
本当にあなたの性格のせいなので
しょうか。
私は長いあいだ、
親子関係に苦しんできた方々の
お話に耳を傾けてきました。
そして、
私自身もかつて、
人との距離がうまくつかめず、
人間関係がつらいと感じ続けた
一人です。
だからこそ、
はっきりとお伝えしたいことが
あります。
あなたが感じてきたそのつらさには、
きちんとした理由があるのかも
しれません。
そしてそれは、
あなたの「弱さ」や「努力不足」
ではない可能性が高いのです。
…と言いたいところですが、
もう少し丁寧に、
その理由を一緒にたどっていけたら
と思います。
なぜ、同じ人間関係のパターンを何度もくり返してしまうのか?

思い出してみてください。
職場が変わった。
付き合う人が変わった。
住む場所さえ変わった。
それなのに、
気づけばまた似たような関係に
なっている。
いつも気をつかいすぎてしまう
相手がいる。
いつも自分ばかりが我慢する
構図になる。
いつも、
どこかで「またこうなった」と
感じている。
この既視感に、
胸の奥がざわっとした方も
いるのではないでしょうか。
そう、
これはまさに「自分のことだ」と。
人間関係がつらいと感じる人ほど、
このくり返しに長く苦しんで
こられたように思います。
そして多くの方が、
それを努力で乗りこえようと
してきました。
本を読んだし、
会話術やコミュニケーション術
なども学んだ。
「次こそは違う自分でいよう」と
何度も決意した。
それでも、
似たような場面になると、
体が勝手に固まってしまう。
気づけば、
また同じ役回りを演じている。
なぜ、これほど頑張っているのに、
人間関係のつらさだけは
変わらないのでしょうか。
その答えは、
「やる気が足りないから」でも
「能力がないから」でもないのかも
しれません。
くり返してしまうのには、
くり返すだけの「仕組み」が
あるからです。
そしてその仕組みの多くは、
実は、あなたがまだ幼かった頃の
親子関係のなかで、
作られてきた可能性があります。
人間関係がつらい背景にある、親子関係の5つの心理メカニズム
ここから少し、
心の仕組みのお話をします。
幼い子どもにとって、
親はほぼ世界のすべてです。
その親に嫌われたら、
その親を怒らせたら、
幼い自分は生きていけない。
だから子どもは、
無意識のうちに身を守る方法を
身につけていきます。
これは、子どもなりの「生存戦略」です。
その戦略は、
子ども時代には確かにあなたを
守ってくれました。
けれど大人になった今、
その同じやり方が、
人間関係のつらさを生み出す
原因になっていることがあります。
ここからお話しする5つは、
あなたを責めるためのものでは
ありません。
むしろ逆です。
「ああ、だから私は
あんなにもつらかったのか」と、
少しでも心が軽くなるために
読んでいただけたらと思います。
1. 相手の顔色を絶えずうかがってしまう「過剰な察知」
子どもの頃、
親の機嫌が読めないと危険だった。
そんな環境で育つと、
人は「察知」の力を異常なほど
高めていきます。
親の足音。
ドアの閉め方。
声のトーンのわずかな変化。
それを瞬時に読み取り、身構える。
そうやって、
自分を守ってきた方たちが
たくさんいます。
その能力は、大人になっても
なかなか消えません。
会議室に入った瞬間の空気。
相手のメールの一文の温度。
それらを過剰に感じ取り、
「今、あの人は機嫌が悪いのでは」と
身構えてしまう。
だから、
誰かといるだけで疲れてしまう。
何もしていないのに、
心が休まらない。
人間関係がつらいと感じる
大きな理由の一つが、
この「常に気を張っている」
緊張状態にあります。
これは、あなたが
敏感すぎる性格なのではなく、
かつて必要だった力が、
今も働き続けているだけなんです。
2. 「嫌だ」が言えず、いつも自分を後回しにしてしまう
否定されたり、
支配されたりする環境では、
「嫌だ」と言うこと自体が
危険になります。
だから子どもは学びます。
自分の気持ちは
引っ込めたほうが
安全だ、と。
逆らわず、
求められた通りにふるまうほうが、
傷つかずに済む、と。
その学びは、
体に深く刻まれます。
本当は気が進まない誘い。
それでも笑顔で
「いいですよ」と答えてしまう。
特に好きでもない相手に、
一生懸命に話を合わせてしまう。
家に帰ってから、
「なぜ断れなかったのだろう」と
自分を責めてしまう。
こうして自分を後回しにし続けると、
人間関係はどんどんつらいものに
なっていきます。
3. 見捨てられる不安から、苦しい関係にしがみついてしまう
「私は十分に愛されている」
と心の底から沸き上がるような安心感。
その安心感が育たないまま
大人になると、
「見捨てられること」への不安が
とても強くなります。
頭ではわかっている。
この関係は、
自分を大切にしてくれていない、と。
それでも、
離れることができない。
なぜなら、
心の奥でこうささやく声が
あるからです。
「ひとりになるくらいなら、
傷ついてでもつながっていたい」と。
これは、
意志が弱いのではありません。
幼い頃に「ひとり」が
生命の危機そのものだった
名残です。
だからこそ、
健全とは言えない関係ほど、
かえって手放しにくくなる。
人間関係がつらいと知りながら、
そこに留まり続けてしまう。
つらいのに離れられないときは、
こうした心の動きが
隠れていることがあります。
4. 何かあると、まず自分を責めてしまう
親から否定され続けて育つと、
子どもはある「結論」に
たどり着きます。
「悪いのは、
いつも自分だ」と。
そう考えるほうが、
実は子どもにとっては
楽だったのです。
「親がおかしい」と認めるより、
「自分が直せばいい」と思うほうが、
幼い心には希望があったから。
その思考の癖は、
大人になっても残ります。
何かトラブルが起きると、
事実を確かめるより先に、
「自分が何か悪かったのでは」と
真っ先に考えてしまう。
そして、その自己批判が、
人間関係をさらにつらくします。
びくびくしながら人と接すれば、
関係はますますぎこちなくなる。
そしてまた、
「やっぱり自分のせいだ」と
結論づけてしまう。
この悪循環のなかで、
長く苦しんでこられた方が
少なくありません。
5. 安心できる人より、「危険な人」にばかり気を取られてしまう
最後の一つは、
少し意外に感じるかもしれません。
安全な環境で育った人は、
自分を大切にしてくれる人に
自然と目を向けます。
けれど、
危険と隣り合わせで育った人は、
違います。
「自分を傷つけてくるかもしれない人」
から目を離せなくなるのです。
なぜなら、
幼い頃のあなたにとって、
最優先すべきことは
こうだったからです。
「攻撃してくる相手に、
これ以上ねらわれないこと」。
だから今も、
優しく接してくれる人より、
冷たい人、
威圧的な人のほうが
気になってしまう。
その人にどう思われているかで、
頭がいっぱいになってしまう。
これも、
あなたの弱さではありません。
生き延びるために身につけた
本能の名残です。
そう知るだけでも、
人間関係のつらさの見え方は
変わってくるはずです。
5つのうち、いくつ当てはまりましたか
ここまで読んで、
いくつも当てはまって
苦しくなった方もいるかもしれませんね。
でも、当てはまった数が多いほどダメ、
ということでは決してありません。
それはむしろ、あなたが
幼い日にそれだけ懸命に
自分を守ってきた証です。
ひとつでも
「ああ、これだ」と思えたなら、
それはもう大きな発見です。
なぜ自分が人間関係でつらかったのか、
その輪郭が見えただけで、
これまでとは違う場所に立てています。
どうか、その気づきを
自分を責める材料にしないでください。
http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/handle/11173/2108
人間関係のつらさは「変えられない欠点」ではありません
ここまで読まれて、
少し苦しくなった方も
いるかもしれません。
「やっぱり自分は壊れている」と。
でも、大丈夫。
どうか、
ここを読み飛ばさないでください。
今お話ししてきた5つは、
生まれ持った「変えられない欠点」
ではありません。
それらはすべて、
「あとから身につけた反応の癖」です。
あとから身についたものは、
あとから学び直すことができます。
時間はかかるかもしれません。
すぐには変わらないかもしれません。
それでも、
変えられないものでは
決してないのです。
そして、同じことを、
私はこれまで多くの方に
お伝えしてきましたし、
実際にそのとおりになった
方たちを何人も見てきました。
そして、
何より大切なことをお伝えします。
その仕組みに「気づけた」こと、
それ自体がすでに回復の第一歩に
立っているということです。
なぜなら、
これまで無意識に体が
動いていた場面で、
「あ、今、あの癖が出ている」と
気づけるようになるからです。
気づければ、
選び直せます。
反応する前に、
ほんの少しだけ、
立ち止まれるようになります。
その癖がいつ、
なぜ作られたのかを
丁寧に整理していく。
そして、
他人との新しい関わり方を
少しずつ練習していく。
そうやって、
人間関係のつらさから
ゆっくり抜け出していった方は、
決して少なくありません。
もう人間関係でつらい思いをし続けなくていい、その第一歩

親子関係の悩みは、
人にとても話しづらいものです。
「親のことを悪く言うなんて」
という後ろめたさ。
「育ててもらったのに」という
申し訳なさ。
そうした思いから、
長いあいだ一人で
抱え込んでこられた方が
ほとんどです。
でも、どうか思い出してください。
あなたが今感じている
人間関係のつらさは、
あなたが選びたくて
選んだものではありません。
幼い日のあなたが、
懸命に生き延びた
証なのです。
でも、その証は
すでに大人になったあなたには
不要なものです。
だから、
これからは少しずつ
手放していっていいのです。
もう、人間関係で
苦しみ続ける必要は
ありません。
人に合わせて
自分を消さなくてもいい、
びくびくしながら
顔色をうかがわなくてもいい、
もっと自由で、
もっと安心できる関わり方を、
あなたは選び直していけます。
その第一歩は、
とても小さなもので
かまいません。
今日のこの気づきを、
そっと胸にとめておいてください。
そして、
「自分を責めるのを、
少しだけやめてみよう」と
思ってみてください。
もし、
ここから先を一人で進むのが
こわいと感じたら。
そのときは、
どうか誰かを頼ってください。
気持ちをわかろうとしてくれる人に
話をしているだけでも
心はだいぶ楽になりますから。
あわせて読んでいただけたら、うれしいです。
あなたのペースで
かまいません。
あなたが、
少しでも息のしやすい
人間関係のなかで
生きていけますように。
人間関係のつらさについて、よくいただくご質問
Q. 人間関係がつらいのは、本当に親子関係が原因なのでしょうか?
▶ すべてが親子関係だけで決まるわけではありません。ただ、幼い頃にいちばん身近だった親との関わりは、人との距離の取り方や安心感のもち方に大きく影響します。「同じパターンを何度もくり返す」と感じる場合は、子ども時代に身につけた反応の癖が今も働いている可能性が高いと考えられます。
Q. 性格だと思っていたものが、あとから変わることなんてあるのですか?
▶ はい、変えていけます。今回お話しした5つは、生まれ持った欠点ではなく「あとから身につけた反応の癖」です。あとから身についたものは、あとから学び直すことができます。時間はかかりますが、決して変えられないものではありません。
Q. 親のことを悪く言うようで、悩んでいること自体に罪悪感があります。
▶ その後ろめたさを感じる方は、とても多くいらっしゃいます。けれど、つらかった事実に気づくことは、親を責めることとは違います。あなた自身が少しでも楽に生きるために心を整理していくこと——それは、誰にも遠慮のいらない、あなたの権利です。
Q. 一人で読んでいて苦しくなってきました。どうすればいいですか?
▶ 無理に読み進めなくて大丈夫です。苦しさが強いときは、いったん画面を閉じて呼吸を整えてください。気持ちをわかろうとしてくれる人に話すだけでも、心はだいぶ楽になります。必要なときは、専門の相談窓口やカウンセラーを頼ることも、弱さではなく大切な一歩です。
Q. 何から始めればいいか分かりません。最初の一歩は何ですか?
▶ いちばん小さな一歩は「自分を責めるのを、少しだけやめてみよう」と思ってみることです。何かを完璧に変える必要はありません。今日得たこの気づきを、そっと胸にとめておく。それだけで、あなたはもう回復への入り口に立っています。
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