COLUMN
コラム 幸せな人生を生きるために
親の影響で苦しむ職場の人間関係│6つの心理メカニズム
こんにちは
おとなの親子関係相談所
カウンセラーの川島崇照です。
私が長年カウンセリングを通じて
感じてきたことは、
幼少期の親との関係が
大人になっても深く心に刻まれ、
職場での人間関係にまで
大きな影響を与えているということです。
今回のコラムでは、
親から受けた心の傷が、
どのように職場での人間関係に表れるのか。
そして、その連鎖から抜け出す方法について詳しくお伝えします。
1.自分と他人の違いがわからない苦しみ
多くの方たちが感じている共通の悩みは、
「自分の価値」に対する不安です。
幼少期の頃から
親からいつも他の子どもと比較され、
「できない子」「不十分な子」と
感じさせられた経験。
そうした経験は、
大人になった今も、
あなたの自信を根本から
揺るがすものとなっています。
例えば、
こんな状況が
想像できるでしょう。
同僚の成果を見て、自分は全く駄目だと思い込んでしまう
プロジェクトで高い評価を得ても、それは偶然だと感じて他人の言葉を信じられない
常に周りと自分を比較し、自分の価値を低く見積もってしまう
こうした思考パターンの根底には、
親から刷り込まれた
「自分の価値は周囲と比べて低い」
という無意識の思い込みが隠れています。
いつでも自分と他人を比べては
自分の価値の低さに落ち込んでしまう。
自分の良さや自分の得意なことがわからず
いつでも他人よりも自分を下に置いて感じる苦しみ
あなたはこんな苦しみを
味わってきませんでしたか?
親から受けた影響
- 自分の価値は周囲と比べて低いと無意識で決めてしまっている
- 高い成果を出さないと認められないと無意識で思い込んでいる
- 価値のない自分は嫌われるに違いないと無意識で考えている
親の態度や行動
- 親からいつも誰かと比べられて否定されていた
- 兄弟姉妹間で親の扱いが違っていた
- 親ができる子ばかりをかわいがっていた
- 親から過剰な期待を感じ取っていた
- 親が世間体を気にする人だった
- 親が悲観的な考え方で自己否定が激しかった
2.問題を抱える人を見極められない苦しみ
「職場で常にいじめのターゲットにされてしまう」
そんな経験をしてきた人は、
自分に何か根本的な問題があるのではないかと
自問自答していたかもしれません。
しかし、その原因は、
幼少期から刷り込まれた意識によって
生み出されているかもしれません。
小さい頃から
苦しくても決して弱音を
吐くことができなかった
という経験はありませんか。
それは、幼少期に親から学んだ
生存戦略の結果です。
親に従わないと冷たくされた経験、
あるいは親自身が弱く、
常にあなたに支えを求めていた環境。
そういった経験が、
今の職場での「我慢」という
行動パターンを生み出している可能性があります。
「何があっても耐えなければならない」
「自分の感情は二の次」
そんな無意識の思い込みが
自由な自己主張を妨げることによって、
あなたをいじめの標的に
しやすくしているのかもしれません。
また、安全な人間関係を築くよりも、
危険な人から目をつけられないように
することに必死になっている。
そんな行動パターンも、
幼少期の生存本能です。
親から冷たくされる恐怖、
親から愛されなくなる不安。
そういった経験が、
あなたの「関わる人を選ぶ基準」に
影響を及ぼします。
冷たくされるのが怖くて、
本当は好きでもない人なのに
無理をして何でも引き受けてしまう。
のけ者にされるのが嫌で、
本当は嫌いな人なのに
無理して関わっている。
そんな行動は、
あなたが幼少期に学んだ
「愛されない不安」を感じないようにするための
生存戦略なのかもしれません。
親から受けた影響
- 苦しくても弱音を吐けない
- うまくいかないと自己否定をしてすぐに自信を失う
- 他人から冷たくされるのが怖くて我慢してなんでもやってあげてしまう
- 安全な人と関わるよりも危険な人から目をつけられないようにすることばかりに気を取られている
親の態度や行動
- 親に従わないと冷たくされていた
- 親が弱い人で支えることを求められていた
- 親からどう思われるか怖くて自分の本音が言えなかった
3.他人の感情に振り回される苦しみ
イライラしている同僚を見ると、
自分が原因ではないかと不安になる。
そんな経験はありませんか?
これもまた、親がいつも感情的で
予測不可能だった子ども時代の影響です。
親の機嫌が激しく変化し、
些細なことで怒りを爆発させていた環境で育つと、
子どもは大人になっても
他人の感情の変化に過剰に敏感になります。
イライラしている人を見ると
自分のせいで怒らせてしまった
のではないかと思って
怖くなってしまうというのはよくあることです。
親から受けた影響
- 悪い結果を予測していつも不安な気持ちになっている
- 根拠はないのに悪いことが起こりそうで安心できない
- いつか誰かが不機嫌になって怒り出しそうで心の余裕が持てない
親の態度や行動
- 親がいつもイライラしていた
- 親が何かの拍子に急に怒りを爆発させていた
- 親は怒ると物に当たったり大きな音をたてていた
4.責任を過剰に持ちすぎる苦しみ
他人のために自分を犠牲にする。
そんな行動パターンも、
親との関係性から
学んだものである可能性が高いです。
家族間の争いや緊張関係を
目の当たりにしてきた人は、
周囲の平和を守るために
自分を常に抑えるなど、
過剰な責任感を持ちやすいのです。
自分のことよりも
他人のことばかり心配してしまい、
本当はやらなくてもいいことを
やって自己犠牲をしてしまう人たちは
たくさんいます。
親から受けた影響
- 過剰な責任感でいつも他人のお世話をしすぎてしまう
- 他人の気持ちを過剰に気にしすぎてしまう
- 仲裁をしなければと思って板挟みになる
- 気づいたら争いに巻き込まれている
親の態度や行動
- 両親がいつも感情的になって喧嘩をしていた
- 家族の仲が悪かった
- 家庭の雰囲気がいつもピリピリと緊張していた
5.怖く感じないほうを選択する苦しみ
「他人に認められない自分には価値がない」
そう無意識に思い込んでいると、
常に周囲の顔色をうかがい、
自分の本当の気持ちを抑えてしまいます。
親から「わがまま」「自分勝手」と
言われ続けた経験が、
今の自己抑制につながっている可能性があります。
自分がやりたいことでも
他人から批判されそうなことは
我慢してあきらめてしまうし、
他人から変に思われそうなら
やりたくなくても無理してやってしまいます。
親から受けた影響
- 他人に認められない自分には価値がないと無意識で決めつけている
- 失敗すると他人から嫌われてしまうと無意識で思い込んでいる
- 他人がどう思うかが不安でいつも周囲の顔色をうかがっている
- 他人から否定されないほう嫌われないほうばかりを選んでいる
親の態度や行動
- 親に従わないと冷たい態度を取られていた
- いつも考えがおかしい、間違っていると言われて否定されていた
- 日頃から親が正しくて従うのが当たり前のような雰囲気があった
6.他人の価値観を優先する苦しみ
自分の考えや感情を表現できない。
そんな苦しみを感じていませんか?
幼少期、自分の意見を尊重されず、
親の価値観に従わされてきた経験が、
今の自己主張の難しさを生み出しています。
小さい頃から、
素直な感情表現を否定されてきて
自由に考えて決めるということを
制限されていると、
自分が思ったことや考えたことは
間違っているのではないかと感じてしまい
自己主張ができなくなります。
親から受けた影響
- 自分の能力や人間的な価値は低いと無意識で決めつけている
- 嫌われる恐れが強く他人を不快にさせてしまいそうで自己主張ができない
- 他人が良いと思うこと、他人から認めてもらえそうなほうばかりを選んでしまう
- 自由に行動すると他人から嫌われると無意識で思い込んでいる
親の態度や行動
- 親に従わないと「わがまま」「自分勝手」と言われて否定されていた
- 好き嫌いで選ばせてもらえない環境で育った
- 考えて決めさせてもらえない環境で育った
- 自分の素直な意見を言えない環境で育った
顔色を伺ったり、無理して相手に合わせたりすることをやめられる
なぜ、あなたは常に周囲の顔色を伺い、
自分の本当の気持ちを抑えてしまうのでしょうか。
それは、
幼少期に安全を確保するための
生存戦略として、
親の機嫌を読み取ることを学んできたからです。
常に親の反応を予測し、
批判や拒絶を避けるために自分を曲げてきた経験が、
今の過剰な察知能力を生み出しています。
この状況から抜け出すためには、
以下のことを学び理解することが重要です。
問題を抱える人との適切な距離感を学ぶ
- 相手の感情に過剰に反応せず、自分の境界線を守る
- 自分の気持ちや意見を尊重することの大切さを理解する
自分と他人の価値観の違いを受け入れる
- 全員が同じ考えを持つ必要はないことを理解する
- 多様性を尊重し、自分の独自性を大切にする
明確な目的意識を持つ
- 自分の人生の目標と価値観を明確にする
- 他人の期待ではなく、自分の意志で行動する勇気を持つ
周囲から嫌われる不安がなくなる
「嫌われること」への恐怖は、
多くの人が抱える根本的な不安です。
この不安の根源は、
幼少期に親から無条件の愛情を
受けられなかった経験にあります。
条件付きの愛、
つまり「良い子」であることでのみ
認められる経験が、
大人になった今も
「嫌われることへの恐怖」
として残っています。
この状況から抜け出すためには、
以下のことを学び理解することが重要です。
自分の行動を客観的に評価する
- 本当に嫌われるような行動をしているのかを冷静に判断する
- 些細な失敗や違いが人間関係を壊すわけではないと理解する
有害な人間関係から距離を置く
- あなたの心を傷つける人々との関係を見直す
- 誰とつながることが自分にとってふさわしいことなのかを考える
自己肯定感を育てる
- 自分の長所と価値を認識する
- 外部の評価ではなく、自分自身の基準で自分を評価する
他人の気持ちを考え過ぎなくなる
常に他人の気持ちを推し量り、
自分を消耗させていませんか?
これは、幼少期に
親の感情に敏感になることで
傷つけられないようにしていた
生存戦略の名残です。
親の機嫌や感情を常に読み取ることで、
安全を確保してきた経験が、
今の過剰な察知能力を生み出しています。
他人の気持ちを考え過ぎなくなるためには、
以下のことを学び理解することが重要です。
自己評価の根源を理解する
- なぜ他人の評価にこれほど敏感なのかを深く探る
- 幼少期の経験が今の行動パターンにどう影響しているかを理解する
本当に必要な評価とは何かを見極める
- 全ての人に認められる必要はないことを受け入れる
- 自分にとって本当に大切な人の意見のみを参考にする
自分自身に集中する
- 他人の感情ではなく、自分の感情と目標に焦点を当てる
- 自分の幸福と成長を最優先する
失敗を恐れず自分で決められるようになる
失敗への恐怖は、
完璧を求める親から刷り込まれた
思考パターンの結果です。
常に批判され、
失敗が許されない環境で育つと、
決断すること自体が恐怖となります。
しかし、失敗は学びの機会であり、
成長のプロセスの一部であることを
理解することが重要です。
失敗を恐れない決断力を身につけるためには、
以下のことを学び理解することが重要です。
過去の経験を客観的に振り返る
- どのような経験が失敗への恐怖を生み出したのかを理解する
- 幼少期の否定的な経験が現在の思考にどう影響しているかを洞察する
自己否定的な内なる声に気づき、書き換える
- 自分を攻撃する内なる声を特定する
- 肯定的で励ましの声に置き換える
小さな成功体験を積み重ねる
- 小さな決断から始め、自信を徐々に築く
- 失敗を学びの機会として捉え、恐れないようにする
自分にあった生き方を選べるようになる
あなたの本当の自分を取り戻すとき、
人生は劇的に変わります。
長年、親や周囲の期待に応えるために
自分を抑圧してきた経験。
その結果、
自分の本当の性格や望みから
遠ざかってしまったかもしれません。
自分らしい生き方を選択するためのステップ:
自己理解を深める
- 自分の本来の性格、興味、価値観を探求する
- 外部からの期待ではなく、内なる声に耳を傾ける
自分に合うものと合わないものを認識する
- 自分の性格や価値観に合わない考え方や行動を特定する
- 自分の幸福を妨げる古い思考パターンを手放す
新しい幸福の形を創造する
- 自分の性質に合った生き方を積極的に探索する
- 少しずつでもいいから自由と喜びを感じられる選択を実践していく
メンタルトレーニングという方法
これまでにお伝えしたようなことを
理解し学ぶことで
自分にふさわしい人間関係や
自分自身が幸福に感じられる生き方が
手に入れられるようになります。
そして、そんな人生を
カウンセラーと二人三脚で目指していくのが
メンタルトレーニングという方法です。
いつでも自分自身の価値観で
納得した決断をして、
他人の顔色を伺うこと無く、
他人の考えに左右されることなく、
常に自分自身の幸せな感なく、
自由を生きられているという感覚、
誰にも支配されていない感覚を感じながら、
もう二度と人間関係で悩まない自分を
目指していくのがメンタルトレーニングです。
カウンセラーと共に、
以下のステップを踏むことで、
あなたは徐々に自分を取り戻していくことができます。
- 自分の根本的な思考パターンを理解する
- 親から刷り込まれた無意識の思い込みに気づく
- 新しい健全な思考と行動のパターンを学ぶ
- 自分の価値を自分で認める力を身につける
- アドバイスやサポートを受けながら新しい生き方を実践していく
メンタルトレーニングの最終目標は、
誰にも支配されない、
自由で幸せな自分を取り戻すことです。
親から受けた影響を取り除いていくための
メンタルトレーニングについては
こちらでも詳しく解説しています。
▼▼▼
メンタルトレーニングを受けた彼女の変化
※この文章はメンタルトレーニングを受講中の方からお寄せいただいた公開可能なコメントです。
最近、自分の意見や気持ちを口にすることが、以前より自然にできるようになりました。
昔は「余計なことを言わないほうが人間関係が穏やかに進むし、自分の欠点も目立たない」と思い込んでいました。
でも今では、必要だと感じたときには、たとえ不器用でも伝えることが大切だと思えるようになりました。
実際、そうすることで相手とより深く関わることができる気がしています。
また、自分の本音を押し殺していたせいで、「自分なんて誰にも必要とされていない」とひとりで悲観的になっていたことに気づき、それを少しずつ解消できている実感もあります。
人とやり取りすることへのストレスも、以前に比べて軽減されてきました。
例えば、先日、同僚に自分が分からない業務について質問をしました。以前なら、「こんな基本的なことを聞くなんて恥ずかしい」「相手に迷惑をかけてしまう」と悩んでしまい、なかなか聞けずに一人で抱え込んでしまうことが多かったです。
でも今回は、悩むよりもまず聞こうと思い、相手に声をかけてみました。結果的に丁寧に教えてもらえただけでなく、相手も「自分の知識が役に立てて嬉しい」と笑顔で言ってくれました。
この経験は、私にとって大きな変化でした。
人と話すときの緊張や、ちょっとした連絡へのプレッシャーも以前に比べてずいぶんと軽減されていると感じます。
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