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アダルトチルドレンを解消したい アダルトチルドレンを解消したい

アダルトチルドレンの人間関係トラブル|5つの根本原因を理解しよう

アダルトチルドレンの人間関係トラブル|5つの根本原因を理解しよう

こんにちは
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
 

「アダルトチルドレン」という言葉、
あなたも聞いたことがあるのでは
ないでしょうか。

今日のコラムは、
「アダルトチルドレンの人間関係トラブル」
について、根本的な原因を紐解いていきます。

もし人間関係で何度も同じような悩みを
抱えているなら、それはあなたのせいでは
なく、子ども時代に心に刻まれた小さな癖、
「アダルトチルドレン」が原因になっている
かもしれません。
 

親から学んだ人間関係の癖が今もあなたを縛っている

子どもの頃、私たちは親との温かい関係の中で
「人とどうやって関わるか」を自然に
学んでいきます。

でも心理的に未熟な親のもとで育つと、
その親との関係性の中で起こる不具合によって
自分を生きづらくさせてしまう心の癖まで
学んでしまうこともあります。

親を目の前にして、
「怒られたくない」
「嫌われたくない」
「でも愛されない」

と感じたことはありませんか?

そんなふうに感じたとき、
あなたは心の中で
「怒られないためにはどうすればいいか?」
「嫌われないためにはどうすればいいか?」
「愛されるためにはどうすればいいか?」

と考えていたのではないでしょうか。

こういったことが長い間、
何度も続くと
「心の癖」が刻み込まれていくようになります。

そして、
大人になった今も、親との関係で
身につけた心の癖によって、
それに基づいた人間関係のパターンが
自然と出てしまうことがあるんです。
 

例えば、
職場で上司に必要以上に
気を遣ってしまう。

パートナーとの関係で自分の気持ちを
うまく伝えられなくなる。

友人に優しく合わせすぎて心が
疲れてしまう。

こういった心の揺れ動きは、
子ども時代に親との関係で身につけた
「心の癖」でした。

かつては「生きる知恵」
だったかもしれませんが、
大人になった今では
不要な「心の癖」になってしまいます。

そして、「アダルトチルドレン」
という心の状態となって
表れます。

 

アダルトチルドレンが抱える人間関係トラブルの原因5つ

アダルトチルドレンの人たちが感じる
人間関係の悩みには、共通するパターンが
あります。

ここからは、多くの方の心に潜む5つの
根本的な原因について、
確認していきましょう。

1.自己否定が人付き合いを不安定にする

「私はダメな人間だ」
「自分には価値がない」
「私に愛される価値なんてない」

このような自己否定の気持ちは、
親から適切な関わりが不足していたときに
抱えやすいものです。

愛情を感じる場面が少なかったり、
努力を認めてもらう経験が足りなかったり、
子ども時代にあなたが必要としていた量に
達していないときの欠乏感が
感じさせる感覚です。
 

その結果、大人になってからは
周りの人の言葉や表情に敏感になり、
振り回されてしまいます。

「この人は私のこと、どう思ってるかな?」
とついつい気にして、自分の本当の気持ちを
抑えてしまうことはありませんか?

また、誰かと親密になり始めると、
ふと不安になって、その関係から
離れたくなることも。

これは、
親密な関係になってくると
「こんな自分では嫌われる」
という無意識的な恐れと結びついているからです。
 

よくあるケースとして、
会議で意見を求められても
「間違ったことを言ったら
どう思われるだろう」と不安になり、
発言できないことがあります。

また、
恋愛関係では相手の優しさに触れるほど
「本当の私を知ったら、きっと離れていく」と
恐れて、親密になりそうな瞬間に
わざと距離を置いてしまうことも
少なくありません。

 

2.承認欲求が心の距離を遠ざけてしまう

子ども時代に
「あなたの考えでいいんだよ」
「自分の気持ちを大切にしていいんだよ」
と十分に認めてもらえなかった場合、
大人になっても「認められたい」という
気持ちが強く残ります。

自分をよく見せようと努力して、
弱い部分や本当の気持ちを隠してしまう。

時には、
他の人の欠点が気になって、
自分と比べてしまう。

友達の素敵な出来事に素直に喜べず、
ちくちくとした気持ちが湧いてくる。

こんな心の動きは、周りの人との
温かい距離感を難しくしてしまいます。

表面的な会話はできても、心と心で
つながる関係が育ちにくくなります。
 

よく見られるのは、会話の中で
いつも自分の実績や知識をアピールし、
相手の話よりも自分の話に
終始してしまうパターン。

これは無意識のうちに
「私は価値がある人」と
認めてもらいたい気持ちの表れですが、
周りからは「話しづらい人」と
感じられがちです。

友人や同僚の成功を素直に祝福できず
「私はなぜできないのだろう」と
比較してしまったり、

SNSで他者の
充実した投稿を見ては落ち込んでしまう
こともこの心理からくるものです。

 

3.自己犠牲があなたを苦しめ続ける

「誰かの役に立ってこそ、私には価値がある」
という思いを持っていると、
つい無理をしてしまいがちです。

本当はやらなくていいことまで
引き受けてしまい、時にはあなたの優しさを
心に問題を抱える人たちに
利用されてしまうことも。

そのほかでは、
「NOを言えない」ということも。

このパターンは、承認欲求によって
認められることを優先してしまい、
自分の心の境界線が曖昧になっている
サインです。

「頑張らないと認めてもらえない」
という無意識の小さな声が、あなたを
休む間もなく動かし続けているのかもしれません。

そして、周りの人のことばかり考えて、
自分自身の心と向き合う大切な時間が
取れなくなっていませんか?
 

よくあるのは、
職場で「ちょっと手伝って」と
言われると自分の仕事があるのに断れず、
結果的に残業が増えてしまうケース。

家庭では家族の世話や親の介護に
献身的に取り組み、「自分の時間」を
持つことに罪悪感を感じてしまいます。

「ありがとう」と言われることが何よりの
喜びとなり、感謝されない時には
深く傷ついてしまうパターンも。

体調を崩しても「迷惑をかけられない」と
無理を続け、最終的に心身の不調を
招いてしまうことも少なくありません。

 

4.依存心があなたの自立を妨げてしまう

子ども時代に親から十分に存在そのものを
認めてもらえなかった経験は、
強い依存心を生み出すこともあります。

「私は存在するだけで価値がある」という
感覚を積み重ねられなかった人は、
大人になっても誰かに頼りたい気持ちが
強くなりがちです。

「自分には価値がない=生きる力がない」
という感覚が強く、自信を喪失しているので、
誰かに決めてもらったり、
支えてもらいたくなります。

「この選択であっているか教えて」
「こんなとき、どうしたらいいと思う?」

自分で決められず、いつも誰かの意見を
求めてしまう感じ、ありませんか?

また、自分をそのまま受け入れて、優しく
包んでくれる人を心のどこかで
探し続けているかも。
 

結果として、
自分の人生の主役になることが
難しくなってしまいます。

よく見られるのは、
重要な決断の場面で、周りの人全員に
相談し、様々な意見に惑わされて
決められなくなるケース。

「自分の気持ちがわからない」と悩み、
「これが正解」と教えてくれる人を
求め続けてしまいます。

 

恋愛関係でも、
「この人が私を幸せにしてくれる」
と期待して、自分から幸せを
作り出す力を発揮できず、相手に依存して
しまうことがよくあります。

自分の意見を持つことに不安を感じ、
「こう思うのは間違いかも」と
常に自信が持てない状態も
この依存心の表れです。

5.警戒心が心の壁を高くする

子ども時代に安心できる環境で育てなかった場合、
いつも警戒しながら生きてしまうことがあります。

「また心が傷つくのでは」
「嫌われてしまうのでは」
「見捨てられるのでは」

こんな不安がいつでも心の中にあり、
本当の自分を見せるのが怖くなります。

心の奥に高い壁を築いて、
誰も近づけないように
守ろうとしてしまいます。

表面上は明るく社交的に見えても、
実は誰とも心を開いた関係は
築けていない…

そんな寂しさを感じていませんか?
 

よくあるのは、社交的に振る舞いながらも
会話は趣味や仕事など表面的な話題だけに
とどめ、自分の弱みや本音は
決して見せないパターン。

「深い友人関係がない」と感じながらも、
誰かに心を開くことへの恐れから、
自ら壁を作ってしまいます。

たとえば、
新しいグループに入ると、
周囲の動きや相手の出方を
観察しすぎてしまう。

そして、警戒心を働かせすぎて
積極的に関わることができない
というケースも多いです。
 

恋愛では、相手が心を開いてくれるほど
不安が高まり、思わぬところで過剰反応
したり、自ら関係を終わらせるような
行動を取ってしまうことも少なくありません。

「お世辞を言われている?」
「もしかしてダマされている?」
「こんな私が愛されるはずがない」

こんなふうに、
強い警戒心によって
相手を受け入れることができません。
 

原因は親から傷つけられず愛されるためだった

こういった心の動きは、実は子ども時代に
親との関係の中で生き抜くために身につけた
「生きる知恵」でした。

  1. 親から否定されないために、自分の気持ちを隠すことを覚えました。
  2. 親から認めてもらうために、「いい子」でいることを選びました。
  3. 親を喜ばせるために、自分より親の気持ちを大切にしました。
  4. 親から見放されないように、常に気配りし、様子を伺いました。
  5. 親を怒らせないために、できるだけ期待に応えようと頑張りました。

その時は、
それがあなた自身が
安心して生きるための
最善の方法だったんです。

でも、大人になった今、これらの小さな
習慣はもう必要ないはずです。

むしろ、あなたの心が自由に羽ばたくのを
妨げてしまいます。
 

もう必要のない心の癖を手放して自由に生きよう

大切なのは、
「私、よく頑張ってきたな」と
自分自身を肯定すること。

そして、これらの心の癖を
もう抱え続ける必要がなくなっていることに
気づくこと。

あなたはもう素敵な大人だし、
自分自身を守る力を持っています。

  • 自己否定で自分を傷つけることをやめて、自分を受け入れる優しさへ
  • 承認欲求で評価に左右されることをやめて、そのままの自分を認める強さへ
  • 認められたくて自己犠牲することをやめて、自分の気持ちも大切にする素直な表現へ
  • 他者に支えを求める依存をやめて、自分の足で立つ自信へ
  • 警戒心で他人を遠ざけることをやめて、健全な人を信じる勇気へ

この変化は簡単ではないけれど、
今までにアダルトチルドレンだった
たくさんの人たちが
トレーニングに取り組んで
実現させてきた変化でもあります。

多くの人たちが、
過去の自分を見つめ直し、
親から学んだ心の癖を理解し、
その癖を手放す練習をくり返して
新しい自分との出会いを
見つけています。

あなたも、過去に親との関係で学んだ
パターンから少しずつ自由になり、
本当の自分らしさを
取り戻すことはできるはずです。
 

まずは、自分の心の動きに気づくこと。

そして、小さな一歩を踏み出して
新しい関わり方を試すこと。

その一つひとつの歩みが、
あなたの心を温かく満たす
人間関係へとつながっていくでしょう。

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