TOP > コラム > 自分が毒親にならないために > 毒親の自覚がある方へ:心の変化から始める改善への第一歩と実践法

コラム 自分が毒親にならないために

毒親の自覚がある方へ:心の変化から始める改善への第一歩と実践法

毒親の自覚がある方へ:心の変化から始める改善への第一歩と実践法

こんにちは
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
 

「私って毒親なのかも…」

そう感じて胸が締め付けられる思いを
抱えていませんか?

子どもを愛しているはずなのに、
ついつい強く叱ってしまう。

子どものためと思ってやったことが、
逆効果になっている。

自分の親と同じ言動を繰り返して
いることに気づき、ゾッとする。

 

そんな悩みを持つあなたに、
まず伝えたいことがあります。

自覚があるということは、
すでに変わり始めている証拠です。

多くの「毒親」は自分の問題に
気づくことさえありません。

あなたのように悩み、改善したいと
思うことは、とても勇気のいる
第一歩です。

今日のコラムは、そんなあなたに
「毒親状態の改善方法」について
お伝えします。
 

毒親になってしまうのは心の不安が原因

あなたは、
「子どものために」と思いながら、
実は自分の不安を解消するために
行動していることはありませんか?

例えば、
子どもの宿題をチェックする時、
「自分の子どもだけができていなかったら
恥ずかしい」という親としての不安が
先に立っていたり…

子どもの服装や髪型にこだわるとき、
「自分の子どもが周りから
変な目で見られたくない」という
自分の心配が主な理由だったり…
 

多くの場合、
子どもへの過干渉や厳しい言動の裏側には、
親である自分自身の不安や恐れが
隠れています。

それは完璧な親でありたいという
プレッシャーかもしれませんし、
あるいは、自分が受けてきた教育や
しつけの影響かもしれません。

時には社会からの期待や、
周囲の評価を気にする気持ちが
原因になることもあります。

特に現代は、
SNSでの「理想の親子像」が溢れ、
周囲と自分を比較してしまいがちです。
 

さらに厄介なのは、
そのとき感じる不安に
気づけないことです。

「私は子どものためを思ってやっている」
という思い込みが、自分の行動を
正当化してしまいます。

また、被害者意識が強くなると、
「こんなに頑張っているのに、
子どもはわかってくれない」
と感じてしまいます。

この状態では冷静な判断ができず、
悪循環に陥ってしまいます。
 

子どもを傷つけたくないなら意図的に考える力を育てよう

感情に振り回されないためには、
「考える力」を意識的に育てる
必要があります。

怒りや不安、焦りといった感情は
自然なものです。

問題なのは、その感情に気づかず、
衝動的に反応してしまうことです。
 

例えば、
子どもが約束を守らなかった時、
すぐに怒鳴ってしまうのではなく、
一度立ち止まって考えてみましょう。

「なぜ守れなかったのだろう?」
「子どもは約束をしたと思っているのか?」
「自分だけが約束をしたつもりだったのか?」

「私自身は今どんな気持ちなのか?」
「被害者意識が強くなっていないか?」
「本当に子どものためになる対応は何か?」

このように、
考える習慣をつけることで、
感情と行動の間に少しの「間」を
作ることができます。

この「間」こそが、毒親の連鎖を
断ち切るための重要なカギになります。
 

また、考える力はすぐに手に入る
ものではありません。

日々の積み重ねと、自分自身への
優しさが必要です。
 

毒親状態を改善するための5つの思考法

ここからは具体的な方法として、
毎日少しずつ実践できる5つの
思考法をご紹介します。

1.子どもだった頃の自分の気持ちを思い出す

あなた自身も、かつては子どもでした。

昔を振り返ってみてください。

親との関係で傷ついた記憶はありませんか?

怖かったこと、悲しかったこと、
寂しかったこと…
 

例えば、
小さな失敗を大げさに叱られた時…

友達と比較された時…

気持ちを聞いてもらえなかった時…

そのときのあなたは、
どんな気持ちだったでしょうか?

 

今度は視点を変えて、
自分の子どもに同じことをしていないか
を考えてみましょう。

「私も同じことをしているかも」と
気づくことは辛いかもしれません。

でも、その気づきこそが変化の
始まりです。
 

2.親としての過ちを素直に振り返る

完璧な親などいません。

誰もが試行錯誤しながら、
時には間違えながら子育てをしています。

自分の苦手なこと、失敗したこと、
うまくいかなかったことを
素直に認めてみましょう。

 

例えば、子どもの気持ちを
理解できなかったこと…

感情的になって言い過ぎてしまったこと…

周りの意見に流されて、本当は
やりたくなかったしつけをしたこと…

これらの経験から、
あなたは何を学べるでしょうか?
 

親である自分も
過ちをくり返してしまいます。

最初からうまくできたことばかりでは
ありませんよね。

最初はどのようにしたらいいかわからず
不安になりながらも取り組んで、
段々と上手になっていくということを
経験しているはずです。

それは子どもも同じ。

子どももあなたと同じように
ゆっくりと成長していきます。
 

自身の失敗を認めることは
弱さではなく、
成長するための強さです。

そして、その姿勢は子どもにとっても
大切な学びになります。
 

3.子どもに備わっている力を信じる

子どもを見ていて不安になるのは、
その子に備わっている力を
信じられていないからかもしれません。

あなたのお子さんが、これまでに
達成したことを思い出してみてください。

自分で問題を解決した経験、
考えて決断できたこと、
努力して行動したこと…

子どもは私たちが思っている以上に
多くのことができる存在です。

 

過保護になりがちなのは、
子どもの可能性を信じられていない
サインとも言えます。

子どもの力を信じることで、
あなた自身の不安も和らぎます。

そして、子どもは信じてもらえることで
自信を持ち、さらに成長していきます。
 

4.子どもに許されていることを受け取る

あなたは、お子さんから多くのことを
許されているはずです。

気づかずについ迷惑をかけて
しまうことは、親子関係でも起こります。

そんなとき、子どもはあなたを
どう扱っていますか?
 

多くの子どもは、親の不完全さを
自然に受け入れ、許しています。

疲れているときに八つ当たりしても、
次の日には何事もなかったように
笑顔で接してくれる。

忙しくて構ってあげられなくても、
「大丈夫だよ」と言ってくれる。

時には何も言わないことで、
あなたを許してくれていることも
あるかもしれません。

この「許し」に気づくことで、
あなたが子どもに感じる
被害者意識を少なくすることが
できるようになる可能性が高まります。

 

5.子どもからもらっている愛情に気づく

「子育ては我慢ばかり」
「自分の時間がなくなった」
と感じることはありませんか?

そんなとき、子どもからすでに
もらっているものに目を向けてみましょう。

 

子どもと過ごす中での小さな喜び、
子どもの成長を見る幸せ、
家庭に広がる笑い声や温かさ…

また、子どもの斬新な発想から
学ぶことや、子どもを通じて
広がった人間関係もあるでしょう。

「与えるばかり」と感じるのではなく、
「すでに多くをもらっている」という
視点に切り替えることで、
親子関係は大きく変わります。

 

根本から変わるために過去の親子関係に向き合おう

ここまでご紹介した方法は、
日常的に実践できるものです。

しかし、より根本的な変化を
望むなら、あなた自身の過去にも
目を向ける必要があります。
 

私たちの親子関係のパターンは、
多くの場合、自分が育った環境から
強い影響を受けています。

自分の親から受けた言葉や態度、
家族の中での役割、
親に認められるための無意識の努力…

これらが、現在のあなたの
“親としてのあり方”に影響しています。

 

例えば、「頑張らなければ認められない」
と感じて育った人は、子どもにも
同じような価値観を押し付けがちです。

「感情を表に出してはいけない」と
教えられた人は、子どもの感情表現にも
戸惑うかもしれません。
 

過去の親子関係で持ってしまった
コンプレックスや信念を理解することは、
決して簡単ではありません。

しかし、自分の心の傷や
パターンを知ることで、
それに合わせた改善策を
見つけることができます。

 

自分一人では過去の親子関係に
向き合えないと思う方。

感情のコントロールがしづらく、
気づいたら怒りで子どもを
傷つけてしまうという方。

今日このコラムで知った
5つの方法を自分だけで実践していく
ことが難しいように感じる方。

そんなときは、
専門家のサポートを受けることも
有効な選択肢の一つです。
 

もう一人で抱え込まないで!心を自由にして生き直そう

「毒親」という言葉に苦しんでいるあなたへ。

変わることはできます。

そして、
あなたはすでに変わり始めています。

悩み、苦しみ、それでも前に進もうと
する姿勢こそが、最大の変化の証です。
 

完璧を目指さなくていいのです。
少しずつでいいのです。

そして、
一人で抱え込む必要はありません。
 

同じように悩む親たちは大勢います。

かつて、自分は毒親だと感じ、
その問題を解決できなくて
悩んでいた人たちもたくさんいました。

でも現在は、
学んだことを実践しながら自分の感情を
コントロールできるようになって、
子どもを傷つけることもなく、
笑顔で良好な親子関係を築けている
人たちはたくさんいます。

 

あなたと子どもの関係が、
お互いを尊重し合い、
成長を支え合う関係に
変わることを願っています。

心の自由を取り戻し、
親子で新しい関係を築いていってください。

その一歩を踏み出す勇気を、
心から応援しています。
 

▶メンタルトレーニング
 
「親から受けた心の傷が、自分や子ども、大切な人を苦しめている」──もしそんな思いに心当たりがあるなら、もうひとりで抱えなくて大丈夫。このメンタルトレーニングで、あなたは自分を癒し、本当の幸せを感じられる人生へと一歩踏み出せます。まずは心の危険度チェックから始めてみませんか?

おとなの親子関係相談所

お問い合わせ

48時間以内に、返答させていただきます。