“親から離れたい”をかなえる脱出に必要な3つの感情とは?

2015年10月11日

 

“親から離れたい”をかなえる脱出に必要な3つの感情とは?

親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)

 

バウンダリーとは「心の境界線」を意味します。

個人と個人の間に引かれているプライバシーラインです。

 

本来、人はそれぞれ違う個人であり、すでに心の境界線はある程度引かれているものです。

健全な家族関係を作ることができた方たちももうすでに持っているものでしょう。

 

しかし、不健全な親子関係のシステムなかではこの心の境界線が機能していません。

もしかしたら、親もプライバシーを守ってもらえない不健全な家族のもとで育ってきたので、そもそもその感覚がないのかもしれません。
親があなたに過干渉に関わってきたとき、あなたは

はっきりと「STOP」「NO」と言っているでしょうか?

逆に本当は嫌なのに親の過干渉を受け入れてはいないでしょうか?
親に本当の気持ちを言えば、何を言われるかわからない、、、

そんなことしたら、親からまたひどい言葉でののしられるに違いない、、、

 

こんなふうに考えて恐怖心や罪悪感の感じるままにしていると心の境界線はどんどん薄くなっていきます。
心の境界線とは親と自分の間にあるお互いが侵入しないように守るプライバシーラインです。

心の境界線が引かれていると親が侵入しようとしてきた時にいち早く察知できるでしょう。

さらに、自分も不用意に親に近づいて心を傷つけられることも少なくなるでしょう。

 

心の境界線がしっかり引かれていれば、あなたは親の言動に翻弄されることは少なくなります。

そして、親と自分を分けて考えることができるので、親から離れる時に感じられる恐怖心や罪悪感も乗り越えやすくなります。

 

心の境界線を侵されているときに感じる3つの感情

 

つらい親子関係から自由になるためには、この<心の境界線>を引き、より強くしていく作業が必要です。

心の境界線は、まず、あなたが親に対して感じる感情を素直に受け入れることで引かれ始まるでしょう。

これから解説する3つの感情を感じたら、見て見ぬふりをせずしっかりと受け止めていくことが大切です。

 

「つらい/苦しい」と感じている自分を受け入れる

心を傷つけられている時に感じる感情です。
こう感じられるとき、親はあなたの人格、価値観や考え方を否定しているときかもしれません。
そして、あなたは恐怖心や罪悪感でいっぱいになっているのかもしれません。

罪悪感や恐怖心は、親があなたをコントロールするために幼少の頃から植え付けてきたものです。

「お前はダメな奴だ」「なんでそんなこともできないんだ」「そんなこともできないのはお前だけだ」など、、、
あなたをコントロールするために作り出された心傷つける言葉は、あなたの個性や自立心など、あなたらしさをもつぶしてきました。

「つらい/苦しい」と感じたら、自分の心が傷つけられているのではないかと疑いましょう。
そして親の言葉に疑問を持ちましょう。
親の言っている言葉は真実でないことも含まれています。

 

「悲しい」と感じている自分を受け入れる

あなたは親に何かを期待しているかもしれません。
あなたが「悲しい」と感じているときは、親があなたの期待をかなえてくれず、落胆を感じているときなのかもしれません。

これまで親に期待をかけ、うまくいったことがあるでしょうか?
「愛して欲しい」「理解して欲しい」「受け入れて欲しい」など、、、
子どもであれば当然に持つ期待をも受け入れてもらえていないのなら、何かがおかしいと感じましょう。

親は自分のことで精一杯であなたのことを愛せないのかもしれません。
親は自分が子どもだったときに、そのまた親から愛情を注がれなかったことで「愛される」という感覚が育たなかったのかもしれません。
だから、自分も「愛し方」がわからないのかもしれません。
とても悲しいことですが、健全な親ならばあって当然のことが、あなたの親は無かったのです。

あなたが期待するのは間違ったことではないでしょう。
しかし、期待する相手が間違っていたとしたら、あなたの「悲しい」はいつまでも無くなりません。
それよりも、もっと大きくなるかもしれません。

もし、あなたが親に近づいて悲しい気持ちばかり大きくなるのだとしたら、
それはあなたが心の境界線を乗り越えている可能性があります。

 

「腹が立つ」と感じている自分を受け入れる

「傷つくことを言われて腹が立つ」というのはよく感じるのでしょうが、これは「傷つくことを言われてツラい」の次に来る感情で〈二次的な感情〉だと言われています。
二次的な感情ですが、これも親が心に侵入してきたときにいち早く察知するための重要な感情です。

親が支配的で且つ攻撃的な親である場合、感じた「腹が立つ」の感情に自らフタをしてしまう方は少なくありません。
なぜこういったことをしてしまうのかというと、腹を立ててもつらい状況は何も変わらないと考えるからです。

感情にフタをすれば、親の侵入を察知することは難しくなります。
親の言うままを受け入れて奴隷のようになってしまいます。
これではいつまでも親から自由にはなれません。

腹が立つときは心の侵入を受けているのだと考えましょう。
そして「腹が立つ=怒り」を感じている自分を受け入れてみてください。

最初は腹が立っていても頭は親に従うようにと命令を出すかもしれません。
そんなときは〈怒りのノート〉を付けてみるのもいいでしょう。
ちゃんと怒れるように練習することも時には必要です。

ちゃんと腹を立てられるようになると親の侵入を察知し、回避することができるようになります。
「腹をたてる」ということは、親の侵入を許さない自分になるということです。

 

この3つの感情に嘘をついてはいけません。

自分の気持ちをごまかして親に従ってはいけません。

自分の気持ちを押し殺して親の言っていることを盲目的に信じてはいけないのです。

親の言うことに惑わされず、自分の気持ちに従いましょう。

あなたの心に引かれはじめた境界線をより強くしていくためには、「親からの心を傷つける行為は受け入れない」と決めることです。

 

あなたは「あなた」という尊い存在であり、誰かと比較されるものではありません。

あなたはユニークで、誰とも同じではありません。

唯一無二の存在なのです。

親の言動に翻弄されず、自分の価値観や考えを信じてください。

そして素直に従ってみましょう。

 

「ここから先は侵入させない 」と心の決める

 

「ここまではいいけど、この先はダメ」という境界線を決めたら、「ここから先は侵入させない 」と心の決めてください。

親の不健全な部分を満たすために自分を犠牲にしないことは、あなたがツラい親子関係から脱出していくのに必要です。

 

親からコントロールされない自分に変身してくだささい。

理不尽な要求をしてきても、「ツラい、苦しい、悲しい、腹が立つ」とちゃんと自分の感情を受け入れて、そして親を受け入れないでください。

侮辱するようなことを言ってきたら、自分の感情を信じて「嫌だ」と伝えてもいいんです。


Posted by おとなの親子関係相談所 at 17:35 / コラム

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