COLUMN
コラム 幸せな人生を生きるために
アダルトチルドレンな30代女性がはじめる自分の癒やし方7つのステップ
FROM:親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)
つらい記憶がよみがえる
親と離れたあとも過去の記憶に悩まされることは多いものです。
●親から怒鳴られたり、否定されているシーンを夢で見てつらくなる
●自分の子どもに親からされたことと同じことをしてしまいつらくなる
このように、小さいころのつらかった記憶を何回もくりかえし見てはつらくなるのです。
実際に親と絶縁したあとでも心と身体に影響は残りいつまでも苦しめられる方は少なくありません。
そして、このような状態になったのがきっかけでご相談に来られる方のほとんどが「30代女性」です。
過去のつらい記憶がまさに目の前でリアルに起きているように感じてられてしまう方も多くいらっしゃいます。
そして、チェックリストを受けてもらうとほとんどの方がアダルトチルドレンでした。
嫌な記憶が蘇った日は気持ちが落ち込んでしまうかもしれません。
古傷をえぐられたような感覚です。
その後何日も憂鬱な気持ちを引きずってしまう方もいます。
なぜ30代なのかは特に理由がわかっているわけではありません。
もしかすると、仕事もプライベートも落ち着いてきて、徐々に自分を見つめる時間ができてくるタイミングと重なるのかもしれません。
子ども時代の心の傷が瘉えないままに大人になってしまい、今でも苦しめられている方は多いのです。
つらい記憶をイメージで打ち消す
では、この「つらい記憶のよみがえり」に対してどのように対処していけばいいのでしょうか?
忘れようと思っても、傷ついたシーンほど鮮明に見てしまうものです。
ふとした瞬間に無意識に思い出されるのでなかなかコントロールできません。
こんなときはつらい記憶を避けるのではなく、しっかりと受け止めていくことも大切です。
そして、その記憶を引き起こしている心の傷を癒やしてあげましょう。
下の1〜3の流れで考えていきます。
1.過去にどんなことがあったのか?
2.そこで自分はどのように傷つけられたのか?
3.当時の自分はどのようにつらかったのか?
ここで重要なのが「イメージワーク」です。
嫌なのに思い出してしまったり、夢に見てしまうシーンをイメージしてみましょう。
その中に心が傷ついている子どもの頃の自分を思い描きます。
今度はあなたが「理想の親」となって、イメージのなかの子どもの姿をした自分を癒やしてあげましょう。
イメージのなかの子ども時代のあなたは、何に悲しんでいますか?
その子を目の前にして、理想の親であるあなたはどんな言葉で癒してあげますか?
自分を癒やす7ステップ・イメージワークの手順
※注意:過去にパニック障害やそれに似た症状があった方、または呼吸困難、激しい動悸や発汗、めまい、体の震え、強い不安感等があった方はこれから紹介するステップに取り組むことはお控えください。
〈ステップ1〉傷ついたシーンをひとつ選び、そのなかの子ども時代の自分の姿をイメージする
自分の年齢、髪型、表情、着ている服、、、を出来る限りイメージしてみましょう。
子ども時代のあなたはどんな姿をしていますか?
イメージのなかの子ども時代のあなたは、何に悲しんでいますか?
例)6歳くらいの私がいる。お気に入りの赤いワンピースを着ている
例)つらそうな表情。母親にひどく怒鳴られて悲しそうにしている。
〈ステップ2〉子ども時代の自分に近づいて、挨拶する
目の前にいる子ども時代の自分とファーストコンタクトします。
子どもはあなたのことをまだ知らないかもしれません。
あなたは理想の親としてなんと言って最初の挨拶をしますか?
例)◯◯ちゃん、こんにちは。私は大人になったあなただよ。
例)◯◯ちゃん、今日もここにいるんだね。お母さんにお話きかせて。
〈ステップ3〉気持ちに共感する
最初は、つらそうにしている子どもに対して、「つらかったね」と見たままを言ってあげましょう。
つらい気持ちをわかってもらえただけでもだいぶ楽になります。
例)つらかったんだね。
例)悲しかったね。
〈ステップ4〉安心を感じてもらう
今度は、目の前の子どもが安心できる言葉を言ってあげましょう。
『この人はわたしの気持ちをわかってくれるんだ』という感覚を子ども時代の自分に感じさせてあげましょう。
例)わたしがついているからね。いっぱい泣いていいんだよ。
例)お母さんのところにおいで。(抱きしめる)
〈ステップ5〉癒やしと許しの言葉を伝える
子ども時代は自由な意思を持つことも許されていなかったかもしれません。
親の一方的な言い分で心を傷つけられていたかもしれません。
そんな子ども時代の自分に癒やしと許しの言葉を伝えてあげましょう。
例)殴られて痛かったね。怖かったね。よく耐えたね。君が悪いんじゃないんだよ。
例)認められなかったのはあなたのせいじゃないんだよ。それは親が考えを押し付けようとしてやっていたことなんだよ。
〈ステップ6〉話を聴く・会話する
心が傷ついたシーンの中にずっといた子どもは愛情の通いあう会話というものが圧倒的に不足していることがほとんどです。
どんなことでもいいので、目の前の子どもが笑顔を取り戻すような会話をしてみましょう。
そして、その子がしゃべりはじめてたらじっくりと話を聴いてあげます。
子どもの表情が無邪気に笑顔になっていくのをイメージしてみてください。
例)◯◯ちゃんはどんな遊びが好きなの?そうか、お絵かきが好きなんだね。(子どもが答えやすいことから聴いてあげる)
例)うんうん、そうなんだねー。(笑い合って会話するイメージ)
〈ステップ7〉温かいシーンで閉じる
最後は子どもが温もりを感じられるシーンでイメージを閉じます。
実際にあなたが子ども時代にしてもらいたかったことでもいいでしょう。
どんなことでもいいので温もりを感じさせてあげましょう。
例)抱きしめるシーン
例)笑顔で話しあうシーン
例)手をつなぎながら散歩をするシーン
過去の事実は変えられませんが、とらえ方は変えることができます。
無意識に思い出されてしまうつらい記憶に対して、愛情が感じられるイメージで打ち消してしまいましょう。
そうすることでつらい記憶の影響力が弱くなっていきます。
また思い出されたときは、同じように繰り返していくだけです。
何度もやってみて、自分なりのイメージ回復法を身につけておきましょう。
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