COLUMN
親が否定する 親が否定する
親から離れて自由に生きたいときにやめるべき生き方3つ
こんにちは
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
「親を裏切るみたいで離れたいのに離れられない」
と悩んでいる方たちがたくさんいます。
恋愛や結婚、進学や就職、引越しや移住など、
本当はしたいことがあるのに、
それをしようとすると親を傷つけているみたいに
感じてしまう人たちです。
親から否定されたらどうしようとか、
親を悲しませるようなことはしてはいけないとか、
私が居なくなったら親はさみしさのあまりに
死んでしまうのではないかとか、
そんなふうに親の顔色をうかがって
親がどう思うかばかりを気にして生きて
しまうのです。
そして自分のやりたいことをあきらめて、
一生懸命に親の機嫌を良くしようとして、
自分の人生を親に捧げている人がたくさん
いるんです。
あなたはいかがでしょうか?
今日はね、そんな人たちが親に感じる
罪悪感をなるべく少なくして、
あなたが自分で選んだ人生を
自由に生きやすくなるように
解説していきたいと思っています。
あなたが今の生き方に不自由さを感じていて、
それが親との関係で起こっているようであれば、
今回のコラムを参考にしてみてください。
そして、あなたがやりたいことに
自信を持って取り組み、やりたくないことを
手放して、自由に、幸せに生きることを
目指してみてください。
自由に生きている人の生き方
- 自由に生きているときとは、自分で考えて決め、誰からも指図されていないときです。
- 自由に生きているときとは、やりたいことをやり、やりたくないことをやらされていないときです。
- 自由に生きているときとは、安心できる人と一緒に居て、不安を感じる人からは離れているときです。
- 自由に生きているときとは、自分の責任だけを果たし、他人の責任を背負い込まないときです。
- 自由に生きているときとは、うまくいってもいかなくても、自分で決断した結果として受け入れられているときです。
どうでしょう、あなたの生き方はこれにいくつに当てはまっていたでしょうか。
現在の自分はどれも当てはまらなかったとか、
仕事ではできているけど家庭ではできていないとか、
今はできているけど過去の自分はまったく
できていなかった、なんていろんな人がいたと思います。
もしあなたが親との関係でこのとおりに
生きられていないのであれば、
とても危険な状態になっているかもしれません。
もしかすると、あなたはすでに
親に人生を支配され、やりたくないのに断れず、
我慢して自己犠牲をして、親の人生まで
背負わされているような
依存を受けているのかもしれません。
支配されている人の生き方
支配される人生を生きている人は、
いつも親の顔色ばかりを気にして、
やりたいこともあきらめがちです。
これをやったらお母さんはどう思うだろうか?
と考えてばかりで、親が許可してくれそうな
ことしか実行できないという人も多いです。
恐怖心が強く、自分の意見が言えません。
嫌なことも断れません。
自分にとって良いと思ったことも実行できません。
いつも誰かから否定されそうで
怖く感じてしまうのです。
そうやって、やりたいことをあきらめ、
やりたくないことばかりしていると、
親はそれが「あなた」だと思います。
もしかしたら、そんなあなたは
親から「あの子はとても素直で従順な子だ、
親の言うことには従うし
逆らうことなんてない良い子だ」
なんて思われているかもしれません。
支配的な親はいつでも子どもを支配したがります。
自分の考えが絶対に正しいと信じて疑わないので、
子どもの考えを尊重することもないし、
子どもが意見しても否定や批判ばかりです。
あなたがそんな親に従順な自分を見せていれば、
親だってどんどん自信を深めて
もっと支配的になっていくし、
ますますあなたの考えを尊重することも
なくなっていくでしょう。
- あなたは自ら従順な自分を演じていませんか?
- 親に本心とは違った印象を与えていませんか?
依存されている人の生き方
依存される人生を生きている人は、
いつも親の責任を背負っている人です。
依存のある親子関係というのは、
依存したい親だけでは成立しません。
依存を受け入れてくれる子どもがいないと
そもそも成立しないのです。
依存する親は、いつでも子どもに
他人の愚痴や悪口を聞かせます。
例えば、依存的な母親が父親の愚痴や悪口を
あなたに延々と聞かせているかもしれません。
もしかしたら、依存的な母親が
自分が決めたうまくいかないことなのに、
全部あなたのせいだと言って
責任転嫁をしているかもしれません。
そんなときにあなただったらどうしますか?
もしあなたが聞きたくもないのに
愚痴や悪口を聞いているとか、
悪くもないのに焦って謝っている
なんてことがあるのであれば、
それは依存を受け入れてしまっている
状態である可能性が非常に強いです。
このまま依存を受け入れ続けていると、
親はどんどん自力を失います。
愚痴や悪口を言っているばかりで、
問題の解決にまったく向き合わない親は
たくさんいます。
そしていつでもあなたのせいにしていて、
人間として成長をしていかない親もたくさんいます。
そして親もいつしか歳を取り体力も衰えていけば、
心理的な依存ばかりでは済まなくなるでしょう。
生活費を出してほしい、同居してほしい、
介護してほしい、と様々な要求をして
くるようになります。
- あなたは親がやらなければならないことを代わりにやっていたりしませんか?
- 本当は嫌なのにしたくないことをして親の機嫌をとっていたりしませんか?
自己犠牲をしている人の生き方
自己犠牲をする人生を生きている人は、
自分の幸せよりも親の幸せばかりを
考えている人です。
そして親を幸せにできないことで
罪悪感を感じている人です。
そんな人たちは、
いつでも自分のことは二の次にして、
親のために生きようとしています。
親が喜びそうなことをしようと考え、
悲しませてはいけないと強く思い込み、
親のために生きてしまいます。
自己犠牲をしてしまう人は
親のために生きることが子どもの役目だと
思っている傾向が強いですが、
心のなかでは強い罪悪感を
感じていることがほとんどです。
心のどこかで親を幸せにしてあげられない
のは自分のせいだと思いこんで
自己批判しています。
だからいつでも親の要望を叶えて
あげなければいけないとか、
親の期待を裏切ってはいけないという
意識を持ってしまいます。
これが自己犠牲の正体です。
自己犠牲をしていると自分の人生が
幸せになっていきません。
ぜんぶ親に渡してしまっている状態ですから、
気づいたら自分の人生が空っぽだった
なんてことはよくあることです。
これまでずっと親を優先してきたので、
自分にとっての幸せが作れていないのです。
そして多くの方たちがあとになって気づきます。
恋愛や結婚、キャリアや貯蓄、友人との関係などで
人生の岐路に立ったとき、親に対していつでも
自己犠牲をしてきたので自分で決められ
なくなっているのです。
「自分には何も無い」と感じて絶望している人は多いです。
- 自分よりも親を優先していませんか?
- 親を幸せにしてあげられない自分が悪いと思って罪悪感を感じていませんか?
自分勝手と自由に生きることの違い
親との関係で毎日つらい思いをしているのに
それでも離れられない人が感じている
特徴的な心の動きがあります。
それは親から離れることが、
自分勝手でわがままな行為なのではないか
と考えていることです。
- 「自分がしようとしていることは自分勝手なことなんじゃないか?私はわがままなんじゃないか?」
- 「親を見捨てることになるのではないか?親を裏切ることになるのではないか?」
- 「育ててもらったのに恩返しもしないで親不孝者なのではないか?」
- 「もしかしたら親が正しくて私が間違っているんじゃないか?私の感覚がずれているのではないか?」
こんなふうに、自分自身が親を傷つけている
かのように感じて自問自答を繰り返しては
悩み苦しんでいます。
そして罪悪感でいつまでも親から離れられません。
こんな心の状態を数十年と続けている人も
少なくないんです。
あなたが自由に清々しい気持ちで生きていく
ためには知っておかなければいけないことがあります。
それは、自分勝手でわがままという状態と、
自由に生きられている状態の違いについてです。
自分勝手でわがままな状態とは
自分勝手でわがままとは、
自分の考え方や価値観を他人に
押し付けて振り回している状態のことを言います。
もしあなたが親にああしろこうしろと命令し、
それに従わない親を否定批判しているのであれば
自分勝手でわがままになっている
ということになります。
でもそんなこと、あなたはしていますか?
していないなら、あなたは
自分勝手でわがままではありませんね。
逆に親があなたに考え方を押し付けて、
従わないと否定しているなら、
親こそが自分勝手でわがままという
ことになりますね。
じつは「自分勝手だ、わがままだ」と言っている
親こそが自分勝手でわがままだったという
ことはよくあることなのです。
そもそも自分と親は違って当たり前です。
生まれた時代もそのときの環境も違うし、
これまで生きてきたなかでの経験だって
まったく違います。
だからあなたがどんな生き方をするのか、
どんな目的で生きるのか、何を正しいと考えるのか、
それによって出す答えだって、ぜんぶ違って
当たり前なんですよ。
親が思う正しさは親にとって正しいというだけで、
あなたにとっても正しいということにはなりません。
人それぞれ正しさは違うんです。
大切なことはあなたが自分にとって正しい
と思う生き方で生きることです。
そして自分のものではない親の正しさに
迷わされないことです。
健康的な親は自由に生きようとすることを妨げない
心が健康的な親は子どもと対等な関係を
つくろうとします。そして子どもの考えを
尊重して信じようと努力します。
なぜなら、子どもの正しさと親の正しさが
違うって知っているからです。
そんふうに考えてくれる親も
またそのまた上の親から尊重されて
信じてもらって生きてきました。
だから自分も親になって子どもを信じようと
するんです。
もしあなたの親が健康的な心理状態の
人なのであれば、あなたを支配しようなんて
思いません。
なぜなら、あなたの人生はあなたのモノだし
親のモノではないとわかっているからです。
だから、自由な生き方を妨げようとなんてしません。
自分の人生を生きてほしい、
悔いを残さず幸せに生きてほしいと
考えてくれます。
あなたに依存するなんてこともありません。
なぜなら、親は自分の人生を自分の力で
精一杯生きることが幸せなんだと感じられる
からなんです。
だから、あなたが遠い地に居ても、
あなたなりに頑張っているのだろうと信じて
見守ります。
あなたに自己犠牲もさせません。
なぜなら、あなたにも自分の人生を
精一杯生きてほしいと考えるからなんです。
自己犠牲をさせるなんて健康的な親が子どもに
一番させたくないことです。
だから、親への恩返しもいらないし、
自分の人生に集中してほしいと思ってくれます。
なぜなら、心が健康的な親というのは、
自分が自由に生きて幸せになれたように、
あなたにも同じように自由に生きて幸せな
人生を見つけてほしいと願うからなんです。
この考え方ができるかどうかで、
あなたに支配や依存、自己犠牲をさせるような
不健康的な親になるのか、
それともあなたの真の幸せを願ってくれるような
健康的な親になるかどうかが決まります。
大切なことは自分の意志で生きること
不健康的な親がつくる関係は、
親の力が圧倒的に強くてあなたが圧倒的に弱い
という、パワーバランスが不均衡な関係です。
親のやるべきことをあなたがやっていて、
感謝もされず謝罪もなく、親が不機嫌になれば
いつでもあなたのせいにされているなんていう
関係もパワーバランスが崩れています。
そしてあなたが親を優先し支え続けていて、
じつは自分の人生が空っぽになっていた
なんていう関係もあなたがパワーを親に捧げて
いることになるのでパワーバランスが
不均衡になります。
こんな異常な状態を続けていると
あなたも親も共倒れです。
いつか親はあなたのパワーを吸い尽くすでしょう。
そしてあなたの心はカラカラに干上がるはずです。
もう吸われるパワーも捧げるパワーもありません。
しかしそうなったとしても親は求めてくるはずです。
なぜなら、あなたからパワーを
もらうことが当たり前になりすぎていて、
もはや自分の力で生きられなくなっているのですから。
大切なことはあなたも親も自分の意志で
生きることです。
自分で考え、選んで決断し、自分に力で行動し、
結果が良かったとしても悪かったとしても、
それも自分の責任として引き受けていくことで
幸せに近づけます。
親だって自分の力で生きていかないと
どんどん不幸になってしまいます。
あなたが支配や依存をされず、
自己犠牲をしない人生を生きるということは、
親も自分の力で生きられて幸せに近づける
ということです。
あなたが自由を生きるということは、
親も自由に生きられるスタートラインに
立つということですね。
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