TOP > コラム > 毒親とはどんな人?[特徴編] 毒親の思考と行動

コラム

毒親とはどんな人?[特徴編] 毒親の思考と行動

毒親とはどんな人?毒親の思考と行動

毒親とはどんな人?[影響編]はこちらから

https://xn--u9j8ax16urqe5p6alpxfwb.jp/wp/archives/6357
 

毒親の思考と行動を解説

前編では、毒親とはどんな人たちなのか?毒親から育てられるとどんな影響が残るのかということを解説しました。
そして後編では、毒親は何を考えどう行動するのかという特徴について解説していきたいと思います。
 
そのまえに「毒親とはどんな人なのか?」についてのおさらいをしていきましょう。
 
前編では、「毒」とは子どもに残った影響のことを言い、「毒親」とはその影響を子どもに残した人のことだということはお伝えしました。
 
しかし、自分の親が毒親だったのかどうかを考えていくときに、「生んでもらって、育ててもらったのに、親のことを毒親なんて言っていいのだろうか?」と罪悪感を感じてしまうことはよくあることです。
 
ただし、その罪悪感は間違った認識から生まれる感情ですから、あなたが正しい認識を持てれば罪悪感はやらわいでいくかもしれません。
 
今日は、自分の親が毒親なのかどうかを認定していくうえで、どのように考えていけば罪悪感が少なくなり、なおかつ自分の気持ちに自信が持てるようになるのかについてお伝えしていきたいと思います。
 
これまで、親との関係を変化させていきたいのに、罪悪感が邪魔をして行動に移せなかったという人たちの手助けになれたら嬉しいです。
 

あなたの「毒親」の認識は正しいのか?

毒親という言葉を聞いて、大きな思い違いをしている人たちがたくさんいます。
 
私は親子関係のカウンセラー/毒親対策の専門家として日々親から傷つけられた子ども(下は10代から上は80代前後まで)の人たちをサポートしているなかで、思い違いをしている人たちから批判のメールをいただくこともあります。
 

  • 「親が子どもをつい傷つけてしまうのは心配だからであり、悪意でやっているのではないのだから『毒親』なんて言葉を使うとは何事だ!」
  •  

  • 「この世に毒親なんていません!親はなんとか愛情を注ごうとしてやっていることなのだから、子どものほうの受け取り方にもいくらかは問題があるはずです。」
  •  

  • 「あなたがそうやって『毒親』という言葉を使うから子どもは勘違いするのではないですか?」

 
…とこんなふうにご批判をいただくわけです。
 

そういう人たちは、子どもへの関わり方で少し行き過ぎた部分はあったかもしれないけど、親は子どもに愛情を持って接しているのだから、親が毒だなんて言ってはだめだ!という論理です。
 
たしかに、ほとんどの親は子どものことを愛しているだろうし、心配だから行き過ぎた関わりになってしまうということは理解できます。
私はそのことを否定するつもりはありません。
 
しかし、その認識が、毒親という言葉の定義そのものとかけ離れているということに気づける人はそう多くはありません。
 

毒親=『毒になる親』
 
毒親の語源を簡単にお伝えすると、子どもにとって毒となる影響を及ぼすような関わりをした親です。
じつは親が毒なのではなくて、子どもに毒を残した親なんだよということなんです。
 
いくら親が愛情を注いでいても、子どもが受け取れない形なのであれば、それは押しつけです。
親が子どもの行く末を考えて言った言葉かもしれないけど、それによって子どもの心が傷ついているのであれば、それはただの否定でしかありません。
 
それによって、子どもが自分に自信が持てなくなって自己主張できなくなったり、いつでも他人と自分を比較しては自己否定をしてしまったりするような影響があるなら、まさにそれが「毒」です。
 
だから、親がどんな気持ちで子どもに接していようとも、どんなに愛情を注いでいるつもりでも、どんなに子どもの将来を考えてのことだったとしても、それを子ども自身が受け取れていなくて心傷ついているなら、親は「毒親状態」であった可能性が高いということです。
 
したがって、毒親であるかどうかを親自身が決めることはできません。
それを決められるのは、子どもである「あなた」だけです。

 

4つの恐れを抱える親の思考と行動

これから紹介するのは、前編で解説した4つの恐れを抱える親がしている日々の思考と行動についてです。
 
ここに書いてあることをもとにして、あなたの親がどんな恐れを持っているのかを考えてみましょう。
そして、あなたが日々、どんな親の言葉や態度で傷ついていたのかを確かめてみてください。
 
リストに書いてあることと、あなたの親がいつも言っていること、あなたに見せている態度など、普段の言動と照らし合わせてみましょう。
 

失うことを恐れる親の思考と行動

<親は何を言い、何をしているのか>

− 不安がって子どもに決めさせず、親が決めている
− 子どものすべてを知りたがり、なんでも関わろうとする
− 子どもが失敗するのを恐れ、結果がわからないことは制限したがる
− 子どもに、誰と交流しているのか、どこで何をしているのかを報告を頻繁に求める
− いつまでも子どもを幼児扱いして、親の思ったとおりにコントロールしたがる
− 進学や就職で子どもが実家から遠く離れることを反対する
− 捨てられるのではないかと不安になって子どもの恋愛や結婚を反対する
− 世間体を気にして外では良い人を演じているが、家の中では支配的にふるまう 

<親は何を思い、何を考えているのか>

− 心配だと言っては口や手を出そうとするけど、心のなかでは子どもには力がないと決めている
− 子どものことを守ろうとしてなんでも知りたがるけど、心のなかで騙されているのではないかと疑っている
− 子どもを守ろうとして家を出ていかないように制限するけど、心のなかでは裏切られるに違いないと決めている
− 子どもの将来を心配して悲観的な言葉や否定的な予測が多くなるのは、心のなかで不安が現実になると決めているから
− 子どもが傷つかないようにしたいと思って親の知らないところで行動することや親が知らない人と交流することを制限したがるのは、心のなかで子どもが離れていくに違いないと思い込んでいるから
− 自分の生きがいは子育てだと思っているが、心のなかでは自分の問題に向き合いたくないと思っていて、目をそらしたくて子どもに執着している
 

孤独になること・孤立することを恐れる親の思考と行動

<親は何を言い、何をしているのか>

− 夫婦間の愚痴や悪口を子どもに聞かせる
− うまくいかないことを他人のせいにする
− やらない言い訳が多い
− 育児や仕事で今までいかに苦労してきたのかをよく口にする
− 病気のふりをして不憫さをアピールする
− 高齢で死が近いことをアピールする

<親は何を思い、何を考えているのか>

− 味方だと思っていた子どもが優しくしてくれないと不機嫌になって黙って何も言わなくなるけど、心のなかでは誰も私を理解してくれないはずだと決めていて拗ねている
− 子どもがいつでも自分の味方をするように愚痴を聞かせていかに自分が傷つけられているかをアピールしたいけど、心のなかでは自分が選んだ人生が間違いだったとわかっていて、しかしそれを受け入れたくなくて自分自身に言い訳をしている
− 子どもがいつでも自分を大切にするように過去の苦労話を聞かせるけど、心のなかでは不憫な自分を見せれば現在の苦労を子どもが肩代わりしてくれるに違いないと思っている
− 愛している子どもが離れていこうとするせいで傷ついたと言っているけど、心のなかでは自分の力では生きていけず、子どもに頼らないと苦労する人生が待っていると決めている
− 子どものあなたがすべてだと言うけど、心のなかでは子どもに見捨てられたら誰も私を必要としなくなると決めて、子どもの自立を批判している
 

社会から価値が低い人だと思われることを恐れる親の思考と行動

<親は何を言い、何をしているのか>

− 苦労話と自慢話が多い
− 子どもの努力を認めないし、ほめない
− 子どもの個性や独自の価値観を認めない
− 子どもの失敗ばかりを責める
− 間違っていても謝らない
− 育ててやったこと、お金をかけてやったことなどを感謝しろと言う
− 良い学校、良い会社に入ることを期待したり強要したりする
− 世間体を気にして、家の中で起こったことを他人に漏らすなと言う
− 頻繁に夫婦喧嘩をしている
− 怒りっぽくて感情の上下が激しい
− 政治批判や体制批判が多い
− テレビに映る芸能人や政治家を見ては馬鹿にする

<親は何を思い、何を考えているのか>

− 子どものことを考えて言っているのにと怒るけど、心のなかでは、自分は従わない子どもからバカにされているに違いないと決めている
− 子どもに対して間違っがったことをしても謝らないけど、心のなかでは頭を下げたら負けているみたいで嫌だと感じていて、自分のことを一生懸命に正当化している
− 子どもに幸せな人生を生きてほしいと言っているけど、心のなかでは親に恥をかかせるような生き方をしてもらっては困ると考えて、親が満足する生き方を押し付けている
− 子どもを励ますために努力不足を責めるけど、心のなかでは、親の望んだ通りの結果にならなくて、子どもにかけた時間もお金も損をしたという被害者意識を感じている
− 親の偉大さを示すために苦労話と自慢話をよく聞かせようとするけど、心のなかでは価値の低い自分自身から気をそらすために、価値の高い偉大な親を演じようとしている
 

自由を奪われることを恐れる親の思考と行動

<親は何を言い、何をしているのか>

− 子どもが親を助けるのは当たり前と言って、親の仕事を肩代わりさせる
− 家族は協力し合うのが当然だと言って、経済的支援を強要する
− 整理整頓できなくて家の中は汚い
− 冷蔵庫の中はいつ購入したかわからない食品でいっぱいになっている
− 親が自室にこもっていて子どもにコミュニケーションを取らない
− 子どもが困っていても助けない
− 子どもが目の前で傷つけられていても助けない
− 夫婦関係が悪く喧嘩が頻繁にあるか、もしくは言葉をかわさないなどの冷たい関係になっている

<親は何を思い、何を考えているのか>

− 子どもに興味関心を持たないけど、心のなかでは子どもに関われば自分の自由な時間を失ってしまうと決めている
− 子どもに自分のことは自分でやれと言うけど、心のなかでは自分のこと以外に時間や労力を費やすのはもったいないことだと決めている
− 働けないのは病気や年齢のせいだと言うけど、心のなかでは、もうこれ以上の苦労はしたくないと思っていて、なんとかして子どもに押し付けると決めている
− 親を支えない子どもは親不孝者だと言うけど、心のなかでは努力することは面倒くさいことで、できるだけ楽をして生きていくと決めている
− 今まで苦労して育ててきてやったんだから今度は親を支えろと言うけど、心のなかでは子育ては嫌なことで望んでしたことではなく、自由な人生を送れず損をしたと考えて、その損を取り戻すと決めている
 

毒親を認定するとき

4つのタイプの親を見てもらいましたが、あなたの親はどれかに該当していましたか?
恐れを1つしか持っていないということは少なくて、多くの場合は2つくらいの恐れを複合的に持っているものです。
 
ようするに、この4つのタイプに当てはまる親が毒親になりやすい人たちです。
子どものことを愛しているつもりで、じつは傷つけています。
 
あなたは自分の親が毒親だったのか、それとも健全な親だったのか、決められるでしょうか?
 

日々、親子関係のカウンセリングを行っていますが、相談者の方たちの多くが、「本当に自分の親は毒親なのだろうか?」と悩んでいました。
 
インターネットを検索して、見つけたチェックリストには毒親の特徴がたくさん掲載されていて、見ればどれも自分の親が普段から言っていることだったり、していることだったりで、びっくりしたなんて人は多いと思います。
 
しかし、そこで悩み始めます。
「でも、ここまで育ててもらったし、学校にも行かせてくれたし、、、」というふうに、どんな人でも自分の親が毒を持っているとは思いたくないので、良かった面を探し出そうとして葛藤してしまいます。
 
特にこの日本では「親を敬いましょう」「育ててくれた親に感謝しましょう」という家族主義的な考え方が根強いですから、どうしても悩んでしまいます。
 
でも、これからは親に毒があるかどうかと思わなくていいです。
良い親なのか悪い親なのかと考えて、葛藤しないでほしいのです。
 
大切なことは、あなた自身が親の言葉や態度で傷ついていたかどうかです。
 
感情は常にあなたの素直な本心を教えてくれます。
どんなに親が愛情を持ってしていたことだったとしても、あなたが受け取れなかったのであれば、悲しかったり、寂しかったり、怖かったりしたはずです。
そう感じたときは、心が傷つけられていた可能性があるときです。
 
これからは、すべて自分で決めて良いと思ってみてください。
 

毒親とはどう関わればいいのか

自分が親から傷つけられていたかどうかで毒親を認定できるということがわかったら、今度はそんな親とどう関わっていけばいいのかを学ぶ番です。
 
そしてここでも思い違いをしてしまうことが多くなります。
「毒親は変わらないから絶縁したほうがいい」となにかで見たことはありませんか?
 
いくら毒親だったとしても、それでも親です。
いきなり絶縁しろと言われたら、やっぱり悩みます。
 
たしかに、毒親のなかには後先考えずに暴力を振るう親や、子どものことを嫌いで傷つけている親もいますから、そういう親とは距離を取ったほうがいいとは思います。
 
しかし、そんな親は全体の1割程度くらいで、他の親に対してはやり方次第でいくらでも親子仲が変化していくものです。
 

大切なことは、親を勘違いさせないことです。
 
じつはあなたの心を傷つけているのに、「自分は子どものことが大好きで、適切に愛していて、子どものことを一心に思っているから、つい言い過ぎてしまうんだ」なんていうふうに思わせてはいけません。
 
そうしないためにも、あなたは自分がどう生きるかについて自分自身で考え、選び、決めていくこと。
そして、決めたことを行動に移していくことが大切です。
 
親の言葉や態度が受け入れられないのであれば、我慢せずに自分の気持ちを伝えます。
嫌なことは嫌だとはっきりと伝えて断ります。
 
それによって親が感情的になって批判してくるかもしれないけど心配しないでください。
親が感情的になっているときは、あなたが親からコントロールされていないときです。
 
今まではなんとか親を不機嫌にさせないようにしようと考えて、顔色を伺って、本心を伝えないできたかもしれませんがそれは逆効果です。
 
あなたが本心を伝えたことで親が不機嫌になって怒るなら、そのときはあなたが親に正直な自分を見せているときです。
 
それをするからこそ、親は本当のあなたを認識します。
 
大切なことなのでもう一度言います。
 
親に思い違いをさせてはいけません。
あなたは親とは違う存在であり、この先の人生をどう生きるかはすべてあなた自身が決めていいことです。
 
これからのあなたは親に指図されても、最後は自分自身で決めて良いです。
親が何を言っていても、自分自身が好きだと感じるほうを選んでも良いです。
 
そうやってあなたが自分で良いと思うほうを選ぶから、親があなたのことを思い違いできなくなっていきますから。
 
自分の人生を生きましょう。
あなたの人生はあなたのものです。
 

親子関係カウンセラー
川島崇照

おとなの親子関係相談所

お問い合わせ

48時間以内に、返答させていただきます。