こんにちは
親子関係カウンセラーの
川島崇照です。
 
あなたは親からの過干渉に悩んでいませんか？
 
「もう30代なのに、なぜこんなに口を出してくるの？」
「自分の人生なのに、なぜ親の言うことを聞かなければならないの？」
 
そんな思いを抱えながら日々を過ごしている方は少なくありません。
 
親からの過干渉は、
あなたの心に大きな負担をかけます。
 
自分の意思で決めたことなのに、
いちいち否定されたり、
「こうしたほうがいい」と
言われたりすると、
自分の判断に自信が持てなくなりますよね。
 
なぜ親はここまで干渉してくるのでしょうか？
 
実は、親の過干渉の裏には、
親自身の抱える様々な不安や恐れがあります。
 
今回は、親が過干渉をする本当の理由と
その対処法についてお伝えします。
 

過干渉な親は自信のなさを子どもに投影し、コントロールし続ける

「あなたのためを思って」
という言葉をよく聞かされる方も
多いのではないでしょうか。
 
しかし、実際には親の過干渉は
「親自身のため」であることが少なくありません。
 
過干渉な親の多くは、
自分自身に対する自信のなさを子どもに投影し、
子どもをコントロールすることで
自分の不安を和らげようとしています。
 
親たちは無意識のうちに
子どもの人生をコントロールすることによって
自分の人生もコントロールできているように錯覚しています。
 
例えば、
「この仕事に就くべき」
「この人と付き合うべきではない」
など、あなたの選択に口を出し続ける親は
実は自分自身の人生における失敗や後悔を
あなたに押しつけているのかもしれません。
 

親が過干渉をする心理

親が過干渉をする背景には、
実にさまざまな心理が隠されています。
 
ここでは、
よくある5つのパターンについて解説します。
 

１．子どもに問題を解決する力があることを信じていない（無能感の投影）

「あなたには無理」
「私がやってあげる」
という言葉をよく使う親は、
子どもの能力を信じていません。
 
しかし、
これは子どもの実際の能力ではなく、
親自身が抱える無能感の
投影であることが多いです。
 
親自身が何かに失敗した経験や
自分には能力がないと感じた経験があると、
無意識のうちに
「子どもにも同じことが起こる」
と考えてしまいます。
 
そのため、
子どもが自分で挑戦する前に
先回りして手を出してしまいます。
 

２．子どもが間違った選択をすると無意識的に決めつけている（劣等感の投影）

「あなたの選んだ道は間違っている」
と決めつける親は、
実は自分自身の劣等感を
子どもに投影しています。
 
親自身が人生で感じた劣等感や
自分の選択に対する後悔を
子どもの選択にも見出してしまいます。
 
例えば、
自分が望む職業に就けなかった親が、
子どもにも同じ道を歩ませようとする
ケースなどがこれにあたります。
 
親の未達成の夢や願望を
子どもに託そうとしているときです。
 

３．子どもが失敗して親の理想からかけ離れていくことに強い不安を感じている（過剰な期待の押しつけ）

「あなたはもっとできるはず」
「もっと頑張れば」
という言葉で子どもを追い立てる親は、
子どもに過剰な期待を持っています。
 
このような親は、
子どもの成功や失敗を
自分自身の価値と
結びつけていることが多いです。
 
子どもが親の期待通りに成功すれば
親自身も成功した気分になれます。
 
逆に、子どもが失敗すれば、
自分自身が失敗したかのように感じてしまいます。
 
そのため、
子どもが「失敗」することを極端に恐れて
あらゆる面でコントロールしようとします。
 

４．親は子どもが見捨てて離れていくのではないかと強い不安を感じている（孤独感の投影）

「いつも私のそばにいなさい」
「家族が一番大事」
と強調する親は、
子どもに見捨てられることへの
不安を抱えています。
 
これは、親自身の孤独感の投影です。
 
親自身が人間関係で傷ついた経験や
強く孤独感を味わった経験があると
子どもにも同じことを
されるのではないかという恐れを抱きます。
 
そのため、
子どもが親から自立しようとする動き見て
「見捨てられる」と感じてしまいます。
 

５．親は子どもを外敵から守るためにいつでも監視しておきたい（交際相手の否定）

「その人とは付き合わない方がいい」
「もっといい人がいるはず」
とあなたの交際相手を否定する親は、
子どもを「外敵」から守ろうとしています。
 
しかし、ここでいう「外敵」は
実際の危険というより
親の想像上の脅威であることが多いです。
 
親は子どもが
他者との深い関係を築くことで、
自分との関係が希薄になることを恐れています。
 
そのため、あなたの交際相手を否定し
親子の絆を強化しようとします。
 

我慢して従っていると親の過干渉は強化されていく

「親を怒らせたくない」
「親を悲しませたくないから」
と親の過干渉に我慢して従っていると
ますます状況は悪化していきます。
 
なぜなら、
あなたが従えば従うほど
親の行動は正当化され、
ますます強化されていくからです。
 
過干渉な親は、
子どもの従順な態度を見て
「自分のやり方は正しい」
と確信します。
 
そして、より一層干渉を強めていきます。
 
その結果、
あなたの自立はますます遠のき、
親はあなたに対する依存を
ますます深めていきます。
 

また、長期間にわたる過干渉は、
あなた自身の決断力や自信を奪っていきます。
 
「自分の判断は間違っているかもしれない」
「親の言う通りにした方が安全だ」
といった考えが
無意識のうちに刷り込まれていくからです。
 

親に期待を持たせずあきらめさせていくことが大切！

過干渉な親との関係を改善するためには、
親に「あきらめ」を感じさせることが重要です。
 
ここでいう「あきらめ」とは、
親が子どもをコントロールできないことを受け入れ
子どもの自立を認めることを意味します。
 
まず、親の過干渉に対して
はっきりと境界線を引きましょう。
 
「これは私が決めること」
「ありがとう、でも自分でやります」
と丁寧にですがはっきりと伝えることが大切です。
 
最初は反発されるかもしれませんが
一貫した態度を示し続けながら
徐々に親もあなたの自立を受け入れさせていきます。
 
また、親との適切な距離を保つことも重要です。
 
物理的な距離を置くことが難しい場合でも
精神的な距離を保つことはできます。
 
すべての情報を親に伝える必要はありませんし、
親の意見をすべて取り入れる必要もありません。
 
そして何より、
自分自身を大切にしてください。
 
あなたは、
親の期待に応えるために
生まれてきたわけではありません。
 
あなたには、
自分の人生を自分の意思で
選択する権利があります。
 

親の過干渉に悩んでいるあなたへ。
 
あなたは一人ではありません。
 
同じ悩みを抱える多くの人が、
少しずつ親との関係を改善し、
自分らしい人生を歩み始めています。
 
あなたにもそれができるはずです。
 
親を変えることはできなくても、
親との関係性は変えることができます。
 
まずは小さな一歩から始めてみませんか？
あなたの人生は、あなた自身のものなのですから。