COLUMN
コラム 幸せな人生を生きるために
さまざまな毒親の影響まとめ[その1]
FROM:親子関係カウンセラー川島崇照
毒親の影響というものは
さまざまなところにあらわれます
その影響が自然になくなるということは
ほとんどありません
そして多くの方たちが
自分がどんな影響を受けているかもわからずに
日常のなかで不具合を感じています
そして、その影響が
自分の性格であるかのように思って
苦しんでいる方もいらっしゃいます
どんな問題解決でも同じですが、
まずは自分がどんな影響を持っているのかを
知ることが大切です
今回はかつて毒親との関係で
悩まされていた方たちが
克服していった影響をまとめてみました
なかでもより多くの方たちが
苦しんできた影響の数々をご紹介します
いつも自分に自信がない
「自分に自信がない」というのは
生まれた後に備わった感覚です
自信のない赤ちゃんなんていませんね
あなたは赤ちゃんのころ
自分に自信がないなんて
思っていなかったし、
将来自分が
自信を持てないなんて
考えもしていなかったはずです
『自信』という感覚は
7歳くらいまでの親との関係に
大きく左右されます
心が健康な親は、
子どもに口や手を出さずに
なんでもやらせてみて、
うまくいかなかったら、
それはうまくいかない方法が
わかったということだし、
もっとうまくいくための
可能性が広がったということだ
と教えます
もしあなたがそういった
安全な親や家庭で育っていたなら、
あなたはつらい思いをせずに
自分に自信を持った人に
なっていたでしょう
逆にもしあなたの親が
あなたの個性や価値観を尊重せず、
いつも否定や批判、
無視や拒否をしていたなら、
あなたが自信を持てない理由は
親子関係にあった可能性が高いでしょう
あなたは毒親から
『自分を信じる』という
感覚を奪われたのかもしれません
何に対しても最後までやり遂げることが出来ない
新しいことへ挑戦することが苦手であきらめがち
失敗することを悪いこととして
教えられるとこういった苦手意識が出てきます
親が失敗を責めたり、
やり方を否定したりと、
ネガティブな関わりをしていたなら、
あなたは『やればできる』という感覚を
親から学べなかった可能性が高いでしょう
結果いつでも
失敗を予測してしまって
怖くなります
「どうせうまくいかないや」
と思って途中で諦めてしまうことが
多かったでしょう
自分の意見がない
幼少期に自分の意見を
聞いてもらえなかったり、
否定されたり、
言えない雰囲気があった家庭で育つと
なりやすい症状ですね
また、あれやこれやと
口や手を出されて
考えるひまも与えずに
過保護に育てられた方も
持ちやすい症状です
どちらにせよ、
自分の意見を言っても
受け入れてもらえないという思いが
いつしか考えることをあきらめ、
自分の意見を持てなくなっていきます
人に嫌われることが怖い
人に嫌われることは誰でも怖いものです
しかしその怖い気持ちが過剰なまでにあって
人間関係に不具合が起きているなら問題です
人に嫌われるのが怖くて
自分の意見が言えなかったり、
やりたくもないことをしていたり、
相手に都合よく使われて
いるようなつらい状態なら、
あなたは親から度重なる否定で
コントロールされて育って
きたのかもしれません
「おまえは自分のことしか考えていない」
「わがままだ」
「自分勝手だ」
「おまえを好きなやつなんてひとりもいない」
こんなふうに言われていると
自分のすべてがダメなように思えてしまい、
何をするにも他人の目を気にしてしまいます
そして、嫌われないために他人に
合わせることで安心を得ようとします
いつでも他人軸で考えるようになり、
自分がどうしたいかがわからなくなってしまいます
愛情を素直に受け取ることが苦手
自分が愛される存在だと思えていないのでしょう
人が成長していく過程で
親との関係はとても重要です
特に7歳までにどれだけ母親から
愛情を受け取ったかが
その後の人格形成に大きく関わってきます
もしあなたが母親から
愛情を受け取れていなかったとしたら、
あなたは自分を大切に
できなくなっているかもしれません
自分自身のことを
“価値が低い”と思っている方は多く、
愛されることに居心地の悪さを
感じたりもします
また、異性に愛情表現をされても
逆に相手を疑ってしまう
ということもあります
柔軟性がない、頑固
世の中には答えのないこともあるし、
どんなに頑張っても結果が伴わない場合もあります
しかしあなたがそういったことを
許さない親に育てられたなら
柔軟性がなくなってしまっても
仕方のないことかもしれません
いつも0か100かで判断されていて、
結果が出るまでの過程や努力を認めてもらえませんでした
自分でも100点を出さないと
意味がないと思ってしまいます
結果が99点でも
努力が足りなかったと
自分を責め続けてしまいます
自分に価値がないと思い込み、何も手につかなくなる
自分に価値がないと思っている方の多くが
愛情不足な家庭で育った例が多く見られます
自分に価値を見出すためには
他者からの評価を得る必要があります
それを最初にしてくれるのが親という存在です
しかし親がその役割を放棄していた場合、
例えば、ほめられたことがないとか、
否定ばかりされていたなど、
『自分には価値がある』とは
思えないでしょう
あなたは子ども時代に傷ついたまま
自分には価値が無いと
思い込んだまま成長したのかもしれません
マイナス思考で「どうせ~になる」と決め付けてしまう
「どうせ失敗する」
「どうせうまくいかない」という思考は
否定する親との関わりのなかで
つくりあげられた可能性があります
親は失敗することを恐れて
あなたを制限していたのかもしれません
いつでも悪い予測ばかりをして
あなたの考えを否定したり、
行動を止めさせようとしていたかもしれません
親は自分の不安をあなたに
押し付けていたということになります
誰に何を言っても分かってもらえないし、無意味だと思ってしまい何も言わない
これは親からいつも
考えを押し付けられていた方たちに
見られる代表的なパターンです
押し付ける親は自分の考えが
正解だと思いこんでいます
だからそもそもあなたの気持ちや
意見を聞く耳がありませんでした
こういうタイプの親は
あなたの言っていることが
わからなかったのではありません
最初から聞かないと決めていただろうし、
自分たちの考えが絶対に正しいと思い込んでいたのです
何度伝えても理解されなければ
あなたもそうすることが無意味だと思ってしまうでしょう
その影響が今になっても残っていると考えます
他人を信用できない
毒親からの影響だとすれば、
たとえば「他人は信用できない」
と親が言っていたことをあなたが信じてしまったり、
「他人を信用してはならない」
とあなたが親から言い聞かせられていたり
というケースが考えられます
また、親が他人からだまされて
大きな借金を負ってしまい、
子どもが貧しい生活を経験したり
といったケースも過去にはありました
『他人は信用できないものだ』
『他人を信用するとバカを見る』など、
過去の経験から強く信じ込んで
しまった可能性が考えられます
人の顔色ばかりを伺い(特に親の)気分が悪そうだったりすると、相手を気遣うことに必死になる
これは暴力を振るう親や怒りを爆発させる親から
育てられた方に見られる代表的なパターンです
親が怒ることは
子どもにとってとても大きな
恐怖になります
さらにそれが予兆もなくおこっていたとすれば、
いつも親の顔色をうかがって
ビクビクしていたということは
頻繁にあったでしょう
不機嫌そうな人を見ると
不安になります
恐怖心でいつも
他人の感情を読むようになります
悪い事ばかり考えて疲れてしまう
悪いことばかりを考えてしまうのは
過去に否定批判を繰り返し受けて
いた方が持ちやすいパターンです
否定されれば傷つきます
傷つかないためには
否定されそうなことは
排除していかなければなりません
そのためにはあらかじめ
悪い結果を予測しておけばいいわけです
こういった自己防衛本能が
今でも心の癖として残っている
可能性があります
しかしそれはそもそも
やりたかったことではないでしょうし、
また悪い結果を予測してしまえば
やりたいことも我慢してしまうかもしれません
そうやって自分をいつでも
制限してしまうので
ストレスも溜まりやすく
疲れを感じてしまいます
起こっても居ないことをあれこれ勝手に想像して落ち込む
これも上のパターンと同じです
前もって悪い結果を予測しておくことで
自分を守ろうとしているからです
人の怒鳴り声、大声、ドカドカと歩く足音に怯える
いつも感情的になって
怒りを爆発させていたり、
暴力を振るっていた親に
育てられた方の特徴的な影響です
あなたが子ども時代、
親とは絶大な権力の持ち主でした
そんな権力者が怒鳴り散らしたり、
大きな音をたてていれば
怖いと感じるのは当然です
あなたは子ども時代に
『怒鳴り声や大声=怒られる=怖い』
『ドスドスと歩く足音=親が怒っている=怖い』
とインプットされてしまったのでしょう
それが大人になっても
影響として残っていて、
自分には関係のないことなのに
人の怒鳴り声を聞くと
『怖いと思え』という
プログラムが発動してしまうのです
自分の考えは違うのに相手に合わせてしまう
他人から嫌われることを
極度に恐れている状態でしょう
これは自分勝手でわがままな
子どものような親に
育てられた方たちに見られる症状です
あなたにとって
良いと思ったことでも
親にとっては気に入らない
なんてこともあります
そこで親が気分を害して
あなたを無視したり、
必要なことをしなかったり、
関わりを拒否していたなんて
ことがあったかもしれません
そうすると子どもは
『親の気分を害するようなことを
してはならない』と信じてしまいます
その影響が大人になっても手放せず、
いつでも相手を優先して
自分の気持ちを隠して
しまうようになります
最後に
あなたにも当てはまる影響はありましたか?
もし「ある」と感じたならあなたは
知らず知らずのうちに自分にとって
不具合のある行動を選んでいるかもしれません
影響があったからといっ
て落胆する必要はありません
まずは自分にとって不必要な影響を
持っていたことを知ることができただけでも
大きな前進です
大切なことは知った後に
どう行動するかです
あなたは今スタートラインに
立ったばかりかもしれません
前に進めばいつかはゴールにたどり着きます
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