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コラム

母親の依存はアナタしだい!依存されないアナタになるための行動とは?

母親の依存はアナタしだい!依存されないアナタになるための行動とは?

From:親子関係カウンセラー川島崇照(かわしまたかあき)

 

あなたは母親から依存されていませんか?

本来、人はある程度の年齢になると精神的自立を果たします。

精神的に自立すると「自分のことは自分の力でやる」ができるようになっていきます。
しかし、精神的自立を果たせなかった“依存的な人”は「他人になんとかしてもらいたい」と思うようになります。

あなたの母親は、あなたにアレもコレもと頼っていませんか?
母親が依存的になってしまう原因はさまざまですが、一番多いのは自身の力を信じられていないということでしょう。

「自身の力を信じる」とは、、、いわゆる「自信」です。

精神的に自立している状態と自信が持てているのはとても近い状態です。

 

もしかすると、母は子ども時代に何でもかんでも手や口を出されて育ったのかもしれません。

手や口を出されてしまったおかげで「わたしはできる!」という感覚を身に着けさせてもらえなかったのかもしれません。

また、親がなんでも否定していたのかもしれません。

だから、何をやるにしてもできる気がしなかったり、失敗してしまうように思えて仕方がなかったりするのかもしれません。

 

このように、『自信』とは家庭環境や親子関係が不健全だと持てない感覚です。

自信の無いままに成長すれば、大人になっても自分の力を信じる事ができずに他者に依存的に関わってしまうわけです。

 

じつは、親子関係の相談で来られる方たちの「母親」の大多数がそれに当てはまります。

ご相談に来られる方たちの母親は精神的自立を果たしておらず、依存的なので他人を利用して問題を解消しようとします。

これが依存です。

そして、依存先が子どもである「あなた」になりやすいのです。

 

依存が成立するかはあなた次第

依存は親だけで成立するわけではありません。

必ず、依存する側(親)と依存を受け入れる側(あなた)で成り立ちます。

あなたは受けていれているつもりはないのかもしれませんが、もしかすると親にとっては受け入れてもらっていると感じる何かがあるのかもしれません。

 

《依存の事例 その1》

依存する親: 母親が他人の嫌味や愚痴を聞かせる

依存を受け入れているあなた: 本当は嫌だけどあとあと面倒だから愚痴を聞く

このケースは、あなたに「嫌だ」という気持ちはあるのですが結局は母親の愚痴を聞いてしまっています。母親にしてみれば「話を聞いてくれる娘」という位置づけになってしまいます。

〈親の心理を解説〉
愚痴嫌味を言う人は劣等感の持ち主であり、なおかつ他責の考えを持っています。「あの人が悪いから私はうまくいかない」などのように、いつも誰かのせいにしている傾向が強いでしょう。

自分でなんとかしようという視点に乏しく、誰かの愚痴嫌味を言うことでストレスを発散しようとしています。

 

《依存の事例 その2》

依存する親: 母親は否定してやり方を押し付けてくる

依存を受け入れているあなた: 反論しても許してくれないので、なにも言わず我慢して親の言うとおりにやる

このケースは、母親は自分の考えややり方が正しいと思って疑っていない状態です。それに対してあなたが我慢して言うとおりにしているなら、「あなたのやり方に同意します」と伝えていることになります。

〈親の心理を解説〉
相手を否定して自分のやり方を押し付ける人は、自分も考えや価値観を受け入れてもらった経験が少ない人です。努力を認めてもらえず、いつも結果ばかりで判断されていたのかもしれません。そして、自身が認められた経験がないので他人を認めることができません。

自分と相手は違った考え、価値観を持っているという「違い」を認めることができません。親はあなたが独自の考えで考え、行動しようとすることに不安を感じます。不安を感じてあなたの考えを否定し、押し付けてきます。

あなたを通して自分の正当性を証明しようとしているのかもしれません。

 

《依存の事例 その3》

依存する親: 母親は汚い言葉でバカにすることを言ってくる

依存を受け入れているあなた: 負けじとこちらも反論してやり返そうとする

このケースは、母親があなたをバカにして挑発している状態です。この挑発にあなたが反論してやり返すことは、親との不毛な争いを受け入れていることになります。結局、いつでも争っていて離れられられないのです。

〈親の心理を解説〉
バカにするようなことを言う人はこれまで蔑(さげす)まれてきた人です。そのまた親からもバカにされて育ってきたのかもしれません。「おまえなんか、、、」「無理に決まっている」「できるわけがない」などと言われてきたのでしょう。

そうやって《親が上で子どもが下》という状況で暮らしてきた人が自分の抱えている心の問題を解決できていないままに親になると、自分がされたように自分の子どもにも同じ関わりをすることがあります。自分が上に立つために子どもをバカにして《私が上で子どもが下》という主従関係を作りたがります。

上の例にある「あなた」の行動は、親に対して「もっと依存してください」と言っているのと同じです。

 

言葉と行動で示す、、、しかもハッキリと!

あなたが母親に依存されたくないと思うなら、あなたは言葉と行動で依存は受け入れないという態度をはっきりと示していくことが大切です。

1.依存を受け入れないことをはっきりと言葉で伝える

2.依存を受け入れないことを行動で示す

上の手順ではっきりと断りましょう。

そして依存を受け入れないようにしましょう。

 

依存を受け入れないための言葉と行動

これからお伝えすることは、これさえやれば親が劇的に変化するというものではありません。

これを何度もやり続けることで、親は「あなたには依存できない」と学習させるための方法です。

 

1.親に対して、はっきりと「私は愚痴を聞かない」と言葉で伝えること

2.親が愚痴を言い出したら、「愚痴は聞かないと言ったよね」と伝えてその場を立ち去る

 

1.親が押し付けてきたら、はっきりと「自分のやり方がある」「私は思ったとおりにやる」と伝えること

2.親に許可を取らず自分の責任において行動する

 

1.親がバカにしてきたら、はっきりと「私をバカにするのは許さない」と伝えること

2.親の挑発に取り込まれないために、冷静かつ毅然とした態度を示す

 

親が依存的な関わりをしてこなくなったとしても気を許してはいけません。

「たまにだからいいか」と思って気を許してしまうとまた以前の状態に逆戻りになることが多いので注意が必要です。

親に精神的自立を果たしてもらうためには手を貸さないことが大切です。

問題解決を肩代わりしていれば親はいつまでもあなたに依存して自立していかないでしょう。

 

あなたがこれらの新しい言葉をつかっていくことや新しい行動を取ることは、親にとってみれば依存先が無くなるわけですから、当初相当に反発するかもしれません。

しかし、そんなときもひるんではいけません。

あなたに怒りをぶつけてきても毅然とした態度で「あなたが怒っても私の気持ちはかわりませんよ」と表明することが重要です。

怒りを爆発させるのは、そうすればあなたのことをコントロールできると思っているからです。

これも依存的な親がつかうお決まりのパターンです。

怒りという方法であなたに依存しているのです。

 

依存を受け入れないと決めたら一生やり続けるぐらいの覚悟が必要です。

しかし、そんなに長くは続かないことがほとんどです。

これまで経験だと、平均して3回程度を断ると親も変化しはじめます。

 

母親も依存先を失い、最初はつらい日々をすごすかもしれません。

しかし、依存先が無くなるから自分の世話は自分でするようになります。

そして、今まで無理だと思ってきたことも自分の力でできるようになり自立していきます。

結果、親も自分の力を信じて精神的自立を果たせるかもしれません。

そうなれば、あなたは親からの依存という呪縛から真の意味で脱出できることになります。

 

あなたが母親の依存を断ることは、

あなたのためだけでなく、これまで依存していた母親のためにもなります。

まずはこのコラムを見ているあなたから変わっていけば良いのです。

 

あなたが変われば、母も変わっていきます。

あなたが幸せになれば、母も少し遅れて幸せになっていきます。

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