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親が否定する 親が否定する

否定する親の心理背景を理解することが自由への第一歩

否定する親の心理背景を理解することが自由への第一歩

こんにちは。
親子関係カウンセラーの川島崇照です。
 
今日もこのコラムを見ていただき
ありがとうございます。
 

あなたの親は、どんなに言っても
わかってくれなかったりしますか?
 
いくらそうじゃないと説明しても
否定をやめてくれなかったりしますか?
 
そういう親は
あなたが言うとおりに従うまで
否定を続けますよね。
 
親が正しくてあなたが間違っている
という考えを何度も押し付けてきますよね。
 

でもちょっと待ってください。
 
あなたは親の言っていることが
とても極端で、決めつけや思い込みで
言っていて、ぜんぶ親の都合の良い状態を
作ろうとしている行為であることに
気付いているのではないですか。
 
だけども、自分の気持ちを
うまく言葉にできなくて、
親のほうが正しいのか
自分が間違っているのかと
悩んでいたのではないでしょうか。
 

親との関係を変えていくためには、
まず親がどんな理由でそうしているのかを
知る必要があります。
 
「あなたのことを考えて言っているの」とか
「お前のためを思ってやっているんだ」とか
 

じつはそれを言っている親のほとんどが
そんなふうには考えていません。
 

一人暮らしを否定された女性

例えばこんなケースがありました。
 

ある女性は実家を出て一人暮らしを
したかったので母にそう伝えました。
 

そうすると母は、
「あなたに一人暮らしなんかできるはずがない、何の家事もできないくせに」
と言って否定するのです。
 

また、
「親を見捨てるのか、
あんなにも苦労して育てたのに、
今までにかかったお金を返してほしい」
と言われるのです。
 

彼女はなんども説明しました。
 

親を見捨てるつもりもないし、
なにかあればすぐに実家に帰ってくるし、
掃除だって料理だって自分なりに
一生懸命にやっていることをです。
 

でも、何を言っても否定されるばかり。
 

しかも、
「じゃあ親子の縁を切る」とか
「私に死んでほしいと思っているんでしょ」
などと言われて、親を大切にしないと
批判されてしまうのです。
 

こうやって、
いつしか一人暮らしの話ではなく、
親と同居を続けるか、
それとも親を裏切って見殺しにするかの
二択を迫られていました。
 

そして彼女は何回も説明を続けましたが
毎回同じような話の流れに持ち込まれ、
結局数年を経たのちに
もう自分の力だけでは限界を感じて
私のところに相談に来てくれました。
 

話を聞いていくうちに
原因は鮮明になっていきます。
 

母親は彼女に依存をしていたんです。
母親は彼女という依存先を手放したくなかったんです。
 

だから、何が何でも一人暮らしを
許すわけにはいかなかったのでしょう。
 

許してしまえば、
自分が不幸になるに違いないと
決めつけていたのでしょう。
 

母は昔から
自己中心的でわがままな人でした。
 

彼女は小さい頃から
父親の愚痴を母親から聞かせられ、
聞かないと「裏切り者」と言われて
いたそうです。
 

そして彼女は大人になってからも
親を世話を押し付けられていました。
 

食事の用意も家の掃除だって
ぜんぶ彼女に押し付けていたのです
 

でも母親の口癖は、
「私は苦労してきた、
大変な思いで娘を育ててきた」
でした。
 

彼女もそれを言われると
親から離れることに罪悪感を感じて
躊躇してしまったそうです。
 

だからこそ、
なんとかわかってもらおうとして
説得を続けていたということでした。
 

母親の心の状態

子どもに依存をする親にも
いろいろなタイプがあります。
 

このケースにでてくる母親は
いくつかあるタイプのなかでも
精神的に未成熟で被害者意識
の強いタイプでした。
 

自分のことを悲劇のヒロインと思い込み
常に責任転嫁をしているような母親です。
 

心が自立していないので
自分の力で頑張るということができません。
 

いつでも他人の力を利用しようとするから、
自分で考えて決めて行動に起こす
ということが発想に無い人です。
 

少しでもうまくいかないと
落ち込んだり凹んだり、
それを自分よりも弱い人のせいにします。
 

こういう心に問題を抱える親は
相手の身になって考えるということが
できません。
 

常に自分の損得勘定で考えて行動するので、
少しでも自分にとって都合が悪くなると
ぜんぶ否定をするんです。
 

ですから、
子どもという依存先を失わないために、
いつまでも一人暮らしを
許可しませんでした。
 

「わかってもらいたい」という心の罠

こういう親は
不安を減らすことと
安心を増やすことを
常に考えています。
 

このコラムを読んでいるあなたが
もし進学や就職、一人暮らしや結婚などを
なんども否定されていて、
 

しかも親が言う否定の理由が
どんどん変化していったり、
いつでも話をそらされているなら、
 

あなたの親はこのケースに出てくる親と
同じ問題を抱えている可能性があります。
 

あなたが親の否定のことばを覆そうとして
一生懸命に説明しても
親は許可を出しません。
 

またあれこれと理由をつけては否定して、
あなたの行動を阻止しようとするでしょう。
 

ですから、親がいつも言ってるかもしれない
「あなたのことを考えて言っているの」や
「お前のためを思ってやっているんだ」
という言葉は本心ではないんです。
 

その言葉を言う親は、
自分の事ばかりを考えていて、
自分のこの先が不安だということなんです。
 

わかってもらえなくても行動する

じゃあこの先どうしていくのが良いのか?
 

基本的には、あなたが親に
許可を取ろうとすることをやめて、
自分の権利で生きると決めることです。
 

あなたはもともと
自由に生きていく権利を持っています。
 

どこで、だれと、どのように暮らすのも
あなたが自由に選べたはずなんです。
 

しかし、親が問題を抱えていて、
その権利を行使させてくれませんでした。
 

あなたは権利の侵害を受けていたんです。
 

ですから、あなたが自由に生きることは
なにも悪いことではありません。
 

むしろ、そうすることがとても自然な状態なんです。
 

そして、今まで
当たり前のように持てるはずだった、
でも親から奪われていたその自然な状態を
取り戻すと考えてみてください。
 

親にわかってもらう必要も、
許可をもらう必要もありません。
 

あなたは当たり前のことを
当然のようにするだけなんです。
 

今までのような親から支配されていた人生を
自分で考え自分で決められる
自由な人生に変えることはできます。
 

そうするには、
まず親が何を思って何を考えて
あなたの生き方を否定し
批判しているのかを知ることです。
 

親を知ることは
あなたが自由な人生を生き始めるための
第一歩ですね。

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